北大台の秋 「台高」


1997年 10月 26日 (日曜日)
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低山徘徊日記
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 この秋一番寒気に見舞われ、近畿では木枯らし1番が・・・どんよりとした雲
  はもう秋のそれではない。紅葉には遅いか・・・とは思いながらも、あの北大
  台の静かな山を楽しみたくて出かけました。

 6時半に家を出る。意外に車が多いものの、流れは順調。新伯母峰トンネルの
手前から右手の林道に入る。右折して大台ケ原を目指す車は多い。峠までは狭い
林道をウネウネと登る。小さなトンネルを抜けると立派なドライブウエイになる。
伯母峰のレストハウスの駐車場には車も多く「こりゃ、駐車場は一杯だな・・・」
という予感。案の定、駐車場の手前から路端のスペースに沢山の車がとまってい
る。一旦、駐車場まで行ったものの、一回りして駐車場を出て、一つめの左カー
ブの駐車スペースに車を入れる。

 車を出ると、結構寒い。風もあるのでそれなりの身仕度をして出発。駐車場ま
で戻り、日出ケ岳方面のルートに入る。10mも行くと、左の「苔探勝路」まっ
すぐの「日出ケ岳」右手の「尾鷲辻方面」とに別れる。いつもはまっすぐ日出ケ
岳を目指すのだが、今日は尾鷲辻から行って見ることにする。

 このルート、尾鷲辻までは、ほぼ水平道が続く。一旦左手に回りこんでシオカ
ラ谷に懸かる橋を渡る。初めて通る道だが、大半は石畳風に舗装された道でチト
面白くない。殆どアップダウンがないので、特に山歩きの準備がなくても、十分
歩ける。軽装で大蛇クラまで行くのも可能ではないかと思う。かなり沢山の年配
グループや軽装のアベックとすれ違う。

 尾鷲辻で左に折れるとすぐに正木ケ原への登りとなる。日出ケ岳の方から下り
てくる人がやたら多い。とても秘境という感じではなく、どちらかというと遊園
地の雰囲気だ (^_-)  これだけ人が多いと、シカにもお目にかかれない。

 一登りすると正面に正木嶺が見える。小高い丘の上に枯れたトウヒの林立する
お馴染みの風景だ。一応写真を撮ったりする。少し下って、そのトウヒの丘へ上
がる。次のピークが日出ケ岳。鞍部まで下りると左手からの道が合流。駐車場か
らまっすぐ登っている道だ。

 日出ケ岳へは例の木の階段を登る。こんなのは好きではないが、今日のような
人出を見ると「やむなし・・・」か・・・フウフウ息を切らして、山頂に到着。
一応展望台へ上がってみる。富士山は見えないが、大峰・台高の山が広がる。た
だ、紅葉の盛りは終わり、枯葉と落葉の季節になっている。

 さて、ここから、いよいよ今日のメインテーマに入る。山頂から西に伸びる踏
み跡を下る。低いイトザサのササ原に付けられた踏み跡を辿って尾根筋を下りて
いく。すぐに、頂上の喧騒が遠ざかる。以前、一度歩いたコースなので、踏み跡
の怪しいところも、地図を広げることもなく、割と順調に歩く。途中には以前無
かったネット(シカ避けだろうか・・・)もできている。巴岳との鞍部で単独男
性とすれ違う。こりゃ、珍しい・・・(^_-)

 巴岳の山頂は「巴岳・・・」と石杭の埋められているだけのあっさりしたとこ
ろだ。頂上からは左に曲がるような感じに下りていく。シャクナゲが多い。川上
辻で、一旦ドライブウエイに接触。右手へ行けば大台辻を経て入之波温泉下った
り、池木屋山方面への縦走コースだが、ここは直進して「ナゴヤ岳」を目指す。
踏み跡は右カーブして緩やかな登りになる。前回来たときは、途中で道を失って
しまったが、今回は間違えずに山頂へ辿りつく。頂上のすぐ横へ出る。一寸左へ
登ると山頂だ。北向かいにはすぐ近くに三津河落山が見えているが、一旦急斜面
を下らなければならない。

 先程、登りついた処まで戻り、赤テープの目印に従って下っていく。ここのテ
ープには「如来月」方面となっている。この「如来月」とは一体どこなのか・・
・現場の表示とエアリアマップの表示とは違っていて一寸気になるところだが、
まあ、大勢に影響はない (^_-)   急斜面を斜めに下って鞍部へ下り立つ。驚
いた事に、この鞍部で2パーティ14〜5人の人が昼食中。子供連れなので、縦
走とも思えない。車で来た人がミニハイクしているような感じだ。

 三津河落山の登りでも、前回は道を失ったのだが、今回は順調に登る。岩の間
をすり抜けるようにして頂上に立つ。「三津河落山」の山名板と並んで、ここに
「如来月」の表示もある。昼食にする。殆ど、展望はない。木立のおかげで風は
弱く、食事をとるには好都合。それでも、じっとしていると寒くなる。早々に食
事を切り上げ、出発。

 少し西へ進み、北側の坂を下る。倒木が多く歩き難いが、たいした距離ではな
い。すぐに鞍部に達し、少し登りかえすと「三津河落」という札がさがった開け
たピーク。ここまでの鬱蒼とした雰囲気はなくなり、広い丘のようになっている。
北側の展望は申分ない。同じ台高の桧塚奥峰あたりの雰囲気に似ている。これか
ら向かう「日本鼻」へのなだらかな広い尾根、そして「大和岳」へ連なる尾根が
恐竜の背びれのように大きな起伏を残して北の谷に落ちている。絶景かな・・・

 写真を撮って、「日本鼻」へ向かう低いイトザサの原は、どこを歩いてもいい
ようだが、一応、ルートが出来ている。忠実に踏み跡を辿る。途中に気象観用の
設備だろうか、小さな建物がある。その建物を過ぎてピークに行くと、また、何
かの設備がある。少し風があるもの見晴らしは抜群。高見山へ連なる台高の山々
が累々と続く。

 北へ転じてイトザサの斜面を下り、少し登りかえしたところが「大和岳」だ。
前回はここから西へ進み、ドライブウエイに下り、西大台へ回ったのだが、今回
はこのまま、駐車地へ引き返すことにする。今下りてきた「日本鼻」はこの「大
和岳」より高い訳で・・・エッチラオッチラ登る。後は、来た道を戻り、川上辻
からドライブウエイに入る。

 川上辻から下の方もびっしり車がとめられている。中には、通行の邪魔になる
ような場所にとめている車も多く、バスなどは通行に往生しているようだ。山好
きの人だけならこんなことにはならないのだろうが、交通が便利になればこうい
う弊害も出ている。

 ドライブウエイを2折れ半くらい登っていくと駐車地に到着。混まない内に下
りようと、早々にスタート。伯母峰峠付近はまだ紅葉も素晴らしく、大峰の山々
を背景に写真を撮ってる人も多い。ススキも感じが良い。伯母峰峠のレストハウ
スも満車状態。そのまま帰途につく。帰りに通ってみようと思っていたトンネル
手前から新茶屋谷へ下りる古い林道は通行止めになっていた。

 早く下りたつもりだったが、途中の渋滞が酷く、17時半帰宅。


  1997年 10月  26日 (日曜日)   晴れ   (メンバー)芳子

         9:35-  9:45  1580.0m  駐車場                     
        10:00         1580.0m  尾鷲辻                     
        11:00- 11:15  1694.9m  日出ケ岳                    
        11:30                  巴岳                      
        11:45                  川上辻                     
        11:55- 12:00  1610.0m  ナゴヤ岳                    
        12:15- 12:30  1654.0m  三津河落山                   
        12:35- 12:40  1630.0m  三津河落                     
        12:45         1640.0m  日本鼻                       
        12:55         1597.0m  大和岳                       
        13:20         1654.0m  三津河落山                   
        13:35         1610.0m  ナゴヤ岳                    
        13:50- 14:00  1580.0m  駐車場                     

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