カタクリとシャクナゲの同居する・三川山「兵庫」

2002年 04月 14日 (日曜日) 快晴

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低山徘徊日記
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 昨日は一時小雨になった為、阿瀬渓谷をを早々と引き上げることになった。今  まで訪れる機会のなかった『植村直己冒険館』を見学、宿泊予定の出石では出  石城など古い町並みを散策。たじまもりさんおすすめのそばやさんで出石そば  を食べたりして、のんびりと過ごす。

 『植村直己冒険館』では私も愛用しているNikonFM2のウエムラバージョンが  目を引く。フィルムの巻取り部が通常と逆回転になり、フィルムに負担を掛  けない寒冷地仕様になっていた (@_@)


 さて、翌14日、前日の連絡で、三川山を案内していただけることになってい たので、8時過ぎに宿を出で登山口の三川権現を目指す。豊岡市を経て、R178 を香住方面に進む。土生トンネルを越え暫く行き下岡まで直進、JOMO、Aコ ープの角を左折。そのまま、そのまま行き止まりまで走ると三川権現駐車場。大 勢の地元の方が駐車場付近を整備中。後でガイドブックを読んでいると、5月3 日が大祭で全国から信者が集まる・・・ということなので、その準備だったよう だ。

 車を止めて、「ここに止めていいですかぁ」と聞くと「いいけど、もっと奥に 広いところがあるよぅ」ということで、お礼を行って更に奥に進む。少し行くと、 広い駐車場があり、車が1〜2台止まっている。ちょうど1パーティが出発いる ところだった。「花が狙いですか?」と尋ねると「ただ、ひたすら登るだけ・・ ・」ということであった (^_-)


 たじまもりさんは、未だのようだ。登山靴に履き替えて身支度を整えながら、 彼らを待つ。そうこうする内にも何台かの車がやってくる。なかなか、人気のス ポットのようだ。そうこうしているうちに、たじまもりさんご夫婦・萬屋正右衛 門さん・TAさんとそのご子息が相次いで到着。これが、今日のメンバーのよう だ。簡単な自己紹介で挨拶した後、いよいよ出発。

 沢の縁の原っぱを歩いていくと、すぐに堰堤。左岸の階段を登り堰堤を越す。 少し下って河原の砂地に下りる。丸木橋を渡って右岸に。コチャルメルソウなど 花が多い。すぐに分岐があり、左が『Aコース』右が『Bコース』とある。『A コース』の方に入るようだ。

 ここまでは平坦であったが、いきなり急な登りとなる。高度を上げるとシャク ナゲが現われる。まだ蕾も多いが十分開いた花もある。先行する萬屋さんのお話 では、この辺り、最盛期にはシャクナゲのトンネルとなるようだ。尾根の急登が 終わるとシャクナゲはなくなりブナの多い明るい尾根となる。やや平坦になった 道を左手の谷に沿ってトラバース気味に辿る。左手の谷が上がって来たところで、 休憩。そこがカタクリポイントであった。

 やや盛りを過ぎた感じはするものの、新鮮なカタクリを探して写真に収める。 たじまもりさんが、少し谷に下ったポイントに綺麗なカタクリがある・・・と、 呼んでくれる。しばし写真を撮ったりして、しばらく休憩。最後に記念写真を撮 影。

 彼らはここで、昼食などして引き返すという。山頂までのルートや下山ルート についての注意点などの情報を得た後、私たち夫婦は山頂に向かう。やや傾斜を 増したトラバース道を谷に沿って進むと源頭部分。ジグザグにつけられた踏み跡 を辿り、再び険しい尾根末端の登りとなる。やや、バテ気味ながら頑張って登っ ていくと、所々に残雪が顔を出す。杉林になると山頂は近い・・・と聞いていた が、もうその杉林に突入している。

 ところが、残雪につけられた足跡を辿っていくと、何時の間にかルートを外し てしまったよう・・・まあ、ほぼ、山頂近くの平坦な尾根のところまで来ている ので、ちょっとだけ休憩。冷たい雪を手にとり頭を冷やして作戦を練る・・・(^_-)

 ここは、右手に回り込むしかない・・・どこかで、本道と交差するはずだ。と 緩い傾斜を登って行く。すぐに立派な登山道に出る。「なんだ、どこで間違った のだろう?」と、間違うのがおかしいほどの立派な踏み跡だ。

 このルート、ところどころに『頂上まで、あと○○メートル』の案内プレート は、ほぼ、100メートルごとにあるのだが、下りに使った『Bコース』に比べ て、意外にテープは少ない。まあ、残雪さえなければ、迷うこともないのだろう が・・・

 踏み跡は平坦になり、ほどなく放送施設の一部だろうか・・・2棟の建物のあ るところにでる。そこから、右手に林道ほどの広い道を辿る。これまたアンテナ 施設のある頂上。展望皆無 ^^;


 頂上には、建物裏の三角点のところに単独男性。日当たりの良い建物の前に夫 婦連れ一組。奥のほうに5〜6人のパーティ。私たちが駐車場に着いた時スター トした人たちのようだ。夫婦連れの人は『Bコース』を登ってきた由。他は、推 測するに『Aコース』を登ってきたようであった。

 私たちも腰を下ろして昼食。ただし、少々疲れ気味なのか、朝のバイキングを 食べ過ぎた為か食欲はない。軽くサンドイッチを食べ、水分を補給する。

 休憩後、下山開始。最後に上がってきた私たちが最初に下りることになった。 5〜6人のパーティのおっちゃんに、「ルートをしっかりつけといてね」と冗談 を言われながら、「お先に・・・」とスタートする。

 踏み跡は薄い・・・と聞いていたが、それほど不鮮明ではない。『Aコース』 と比べると、薄いことは薄い。『Aコース』でしっかり木などにぶら下げてあっ た頂上までの距離を書いたプレートは、こちらの『Bコース』では地面に置いて あるだけ・・・のところが多い。でも、テープはこちらの方が多い。

 初めは、ほぼ水平な道。一箇所、尾根から外れ左手に下る分岐があった。赤テ ープも多くよく目立っていた。しかし、まあ、常識的には直進・・・と思い、進 んでいくと、プレートが置いてあったので、直進で間違いのないことを確信。そ ういった意味で、このプレート、なかなか役に立つ。

 やがて、急激な下りとなる。シャクナゲ、タムシバ、アセビ、イワカガミ、シ ョウジョウバカマ・・・高度を下げるに従って、いろいろな花が目を楽しませて くれる。ほぼ、明確な踏み跡が続く。ただ、一箇所だけ、残雪のある小さな沢の 横たわる地点・ちょっと複雑な地形に出たところで、一瞬踏み跡が消えて不安が よぎる。しかし、周りをよく見ると、例のプレートや、少し下ったところには、 白い大きな板の道標があって、慌てるほどのことはなかったのだが・・・

 「下りでも疲れるなあ・・・」と思い始めた頃、沢音が耳に届きはじめる。 「もう少しだ」元気を出してどんどん下る。小さな沢に下り立つ。飛び石で左岸 に渡り、すぐその先で、カーブしている同じ沢を、飛び石で右岸に渡る。渡った 先には往路に通った『Aコース』『Bコース』の分岐が見えている。ホッとして、 その沢で一休み。タオルを濡らし、汗を拭いながら芳子を待つ。

 少し休憩して、『Aコース』『Bコース』の分岐へ・・・往路を逆に辿る。丸 木橋で流れを渡り、堰堤を越えて振り出しの駐車場へ・・・帰り着くと、たじま もりさんご一行、13時15分帰途についた旨の走り書きが置いてあった。帰り の支度をし、私も、『無事下山』のメールを発信し、帰途につく。

 この山は三重県の『修験業山』に似た感じ。低山ではあるが、どちらも修験の  山ということで、なかなか厳しい部分もある。また、シャクナゲが沢山あるこ  とも似ている。ふと、そんなイメージを思い浮かべた。


 帰り、中国自動車道で交通事故の渋滞に巻き込まれたが、20時なんとか奈良  の自宅に帰り着く。  ザゼンソウ・シャクナゲ・カタクリ・・・そのほか、沢山の春の花に巡り逢え  た素敵な週末であった。たじまもりさん、ありがとう。


久方の 再会見守る たじま森
三川山 カタクリ・シャクナゲ 二重唱
シャクナゲと カタクりに酔う 三川山

コチャルメルソウ
イワカガミ
カタクリ
シャクナゲ(芳子撮影)
アセビ
タムシバ
シャクナゲ
シャクナゲ

2002年 04月 14日 (日曜日) 快晴
    (メンバー)たじまもりさんご夫婦、萬屋正右衛門さん、TAさんとご子息
         (以上カタクリ群生地まで)・芳子

着時刻-発時刻標高  
09:50- 10:10  三川権現
10:45- 11:20  カタクリ斜面
12:40- 13:10 888.0m 三川山
14:20  沢(Bコース取り付き)
14:30- 14:45  三川権現

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