京都・出町柳、７時５０分の広河原行きのバスに乗る。平日とあって登山客は少な
い。待ってる時から仲良くなった枚方の単独男性と話をしているとスタート地点の
花背高原前までの８０分も短く感じる。彼も、雲取山に行くという。バスは定刻よ
り少し早く到着。枚方の男性は、写真を撮りながら行くというので、私は一人で先
に行くことになる。今日のコースで出会った登山者は後にも先にもこの方だけ出し
た・・・(^^;
左手にスキーのリフトや建物が見えてくる。とても"跡"とは思えない程立派なもの
だ。このスキー場跡を過ぎる辺りから山道らしくなる。
寺山峠をを越えて少し下りると一ノ谷のルートに出てくる。右に折れて雲取峠を目
指す。雲取峠は明るい峠だ。左に道をとる。手前のピークの裾を巻くようにして緩
やかに登っていく。笹が多くなり、踏み跡を隠すようなところもある。笹の葉には
雪の片鱗がまだ解けずに残っている。スボンが濡れてきたが構わずに登る。
雲取山の頂上は潅木に遮られて期待したほどの展望はない。東の方は少し開けてい
る。天ケ岳からナッチョに連なる山々。その向こうは比良の権現岳辺りだろうか・
・・地図を見ていろいろ考えてみる。この数日、どんよりと曇った日が多かったの
で、今日のお天気を幸運に思う。
ここでスパッツを装着。魚谷山付近は笹薮が多かったのを思いだしたので、取敢え
ず付けておくことにした。
三ノ谷を下りる。源頭の急な斜面を慎重に下りる。落ちてもどうということは無い
のだろうがザレた砂地のジグザグの下りだ。所々にロープが張ってある。直ぐに流
れに出会う。流れに出会ってからは、道は緩やかになる。
三ノ谷出合からは丁度林道の終わりとなっている。ここからは林道歩き。芹生から
は普通の自動車道。でも、殆ど車は通らない。ずっと、緩やかな下り道。一息入れ
ながら歩くのには、丁度いい。魚谷との出合いの手前で左に下りる未舗装の道に入
る。小さな案内表示板があって、魚谷山への取付きであることを示してくれる。一
寸シナって不安定な丸木橋で対岸に渡る。右手へ少し行くと、左手から魚谷の流れ
が入ってきている。コンパスで方向を確認する。ほぼ直角に左に曲り、魚谷に沿っ
て登っていく。
通る人も少ないようだ。若干ルートが不鮮明な部分もある。地図で見ると、何処か
で魚谷を離れて左へ登るハズ・・・そう思いながら、注意して登っていくと、鉄の
橋がある・・・これかな、と思ったがテープも無い・・・不安に感じながらも、も
う少し登ってみる。やがて、一寸広場風になったところで、テープの目印。よく見
ると小さな字で魚谷峠への案内表示がある。
小さい流れを渡り、小沢に沿って登る。柳谷峠への分岐は、案内が有る。まっすぐ
詰めれば魚谷峠であるが、分岐を左に取り、涸れた沢を笹の葉をかき分ける様に登
っていく。少し無気味な雰囲気だ。
熊が恐いし、ハンターも恐い。カウベルを鳴らしながら歩く。この辺りが一番出そ
うな感じがした。
柳谷峠は以前来たことがあるので、もう、道の心配はない。ここまで来ると道標も
しっかりしている。右手に曲がって魚谷山を目指す。途中の笹は以前通った時より
も、きれいに刈込まれていて歩き易い。
ここで昼食にする。といっても、いつものおにぎり。
ここは展望は殆ど無い。缶に入れたノートがあったので、日付・名前と下山ルート
を書いておく。
最近登られたと聞いている杖さんの書込みがあるかナ・・・とパラパラと読んでみ
たが、残念ながら発見出来なかった。
再び柳谷峠まで戻り、右折して下っていく。二度目ということもあるのか、意外に
早く直谷分岐。前回は一度滝谷峠へ行きかけたものの、時間の事もあって、引き返
して直谷を下りた・・・今回は、前回行けなかった滝谷峠へのコースを辿る。
直谷の分岐から、尚も下って最後に少し登り返して滝谷峠。立派な道標がある。
滝谷峠で右折、二ノ瀬を目指す。ここから少し行った所が今回最高の展望地点。東
側の展望が素晴らしい。切り株に腰掛けて、一寸一服。右の比叡山から北へ連なる
山々。その手前には天ケ岳・焼杉山など・・・いずれも、一度は訪れた懐かしい山
ばかりだ。
ここからはあまりＵＰ・ＤＯＷＮの厳しくないのんびり歩ける道だ。南へ行くに従
って道も広くなってくる。途中、右手のやや細い道に入り貴船山に回り道。最後に
急坂を下りて夜泣峠。そこから、左に折れて、落葉の綴れ織りの急坂を駆け下りる。
大きな堰堤の横の階段を下りると、左手に小さな神社。少し休憩し、スパッツを外
したり着替えをしたり・・・
目の前の叡山電鉄の踏切りを渡り、右手へ少し行くと、ニノ瀬駅。１５時５分の電
車で帰途に着く。
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