初日はショニチと読んで下さいね。年末から年始にかけては体調不調、その後
も仕事なんぞが忙しくて、なかなか山に出かけることが出来ませんでしたが、
すっきりと晴れ上がった22日、ようやく少し歩くことができました。
芳山は春日奥山の東にある低山ですが、1993年11月に近くを通った時に立ち寄
れなかった山で、ずっと気になっていたのでした。
注連縄?
10時34分、近鉄奈良駅から柳生行きのバスに乗り、忍辱山で下車。円成寺
の山門の前にバスは止まる。10人程の中高年グループも降りる。平日なので、
こんなものだろう。平日にしては多いのかも知れない。山門には変わった形の注
連縄のようなものがぶら下がっている。その下を潜って境内に入ると、円成寺の
庭園が広がる。静かな池のほとりに立つ。薄氷がまだ解けずに残っている。少し
だけ池の周りをうろつき、さあ、ハイキング出発だ。
バス道を横切り、少し奈良方面に戻ると、左に入る石畳の道がある。でも、こ
この石畳は、つい最近のもののようだ。今では東海自然歩道、昔は柳生街道・・
・ということで、道標やコースはよく整備されている。休日のような賑わいはな
いが、たまに、単独男性のハイカーとすれ違う。しっとりした雰囲気の杉林、そ
の中に松の木も混じる。小さな峠を越すのだろうか・・・緩い坂を登っていく。
左手が少し開け、足元の斜面に可愛らしいほど小さな茶畑の広がる場所に出る。
薄暗い林の中を歩いてきたので、少しでも展望が開けると、つい立ち止まって短
い休憩を取ってしまう。 「やっぱり、山道はいいね・・・」 なんて、久し振りの
山の空気を満喫しながら歩いていると、あれあれ、舗装道路に出てしまう (^_-)
左に行く。県道184須山西狭川線だ。やがて、山を抜け、畑に出る。舗装され
た農道に出るので、右に道を取る。道標は完備している。小さな集落の中を通り
進んでいくと、行く手に 「峠の茶屋」 が・・・ 「あっ、これは行きすぎてもうた」
少し引き返して取付きを探す。ちょっと小高いところに社があって、木立ちの間
に赤い鳥居が垣間見れる。その手前の石積のところが取り付きのようだ。しかし
ここには道標は無い。
取付き
薄暗く細い山道を進む。竹林の手前で左に、そして山裾をまくように、ほぼ平
坦な道が続く。所々に赤いテープがあるが、はっきりした道標はない。不安を感
じながら進む。右手に茶畑が広がる。そのどん詰まりが峠のようになっていて、
そこから道は下っている。んんんん・・・ちょっと気に入らないなあ・・・と思
いながら進むが、ずっと下りが続くので、一旦、峠まで引き返す。だが、本当は
もう10mも行けば、 「芳山」 を示す分岐道標があったのだが・・・^^;
峠まで戻ると、倒れた道標があって 「若山←→峠の茶屋」 と読める。 「芳山」
ではないな・・・とその峠から、尾根筋を近くのピークまで登ってみる。ほとん
どヤブ道で、これは芳山ではなさそう。峠まで戻ってくると、先に下りた芳子が
待っていて、 「これ『若山』じゃなくて『芳山』ではない?」 と、先ほどの倒れ
た道標を指差す。そう言えば確かに・・・(^_-) ということで、再度下る。先
ほど行った地点から、ほんの数メーター下ると、道標らしきものが目に入る。
分岐道標があって、左の細い踏み跡に入る。でも、しっかりした道だ。緩やか
な登りは、徐々に傾斜を増し、行く手には 「芳山」 らしきピークも見えてくる。
腰くらいまでのクマザサの中を登る。尾根筋の直下で、道は右左にわかれるが、
左が頂上のようだった。でも、なぜか右手の方の踏み跡がしっかりしていたので、
そちらに行ってみる。尾根筋にあがると、そこには芳山石仏があった。写真を撮
ったりして、ちょっと休憩。
尾根を左に取り、また少し登る。登りきったところから、平坦な道を少し行く
と頂上。付近は去年の台風のせいか、倒木が多い。歩くのにさほど支障はない程
には片付けられている。倒木の脇を行くと、やがて、頂上。ほとんど展望はない
が、大きな石に腰を乗せ、寄り掛かるようにして休憩。遅い昼食にする。
頂上
頂上から南に下る踏み跡もあったようだが、今回は来た道を下ることにする。
今度はすんなりと峠の茶屋近くの取り付き地点まで戻る。
峠の茶屋も今日は開店休業といった感じだったが、声をかけて、よもぎ団子を2
個買って、歩きながら食べる。あとは、穴仏・首切地蔵・朝日観音など、道端の
史跡などに立ち寄りながら、柳生街道を下る。風向きのせいか、こちらは倒木も
多い。奥山の原生林は古木も多く、もろい面もあったのだろう。ハイキングに支
障がない程度には片付けられているものの、老木が倒れている様は無惨としかい
いようがない。
破石まで下りてきて、山歩きは一応終わりだが、この年始に初詣に出かけられ
なかった、春日大社・手向山八幡・東大寺・・・と回って、近鉄奈良駅に至る。
芳山は峠の茶屋のすぐ裏手・・・という感覚だったが、行ってみると、登り正
味30分、下りも20分ほど、短いが割と面白い山だった。途中、ヤブ山に入
ったりして、結構楽しめた。
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