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古川さんの「雪の笹ケ岳〜高旗山縦走」

   古川さんへのお便りは (holiday-in-paris1915@room.ocn.ne.jp) へどうぞ



「雪の笹ケ岳〜高旗山縦走」

とき 2010年2月7日(日)晴れ時々曇り

 昨年断念しました笹ケ岳から高旗山への縦走を行うべく、今回は友人と二人で早い 時間帯に笹ケ岳に登ることとし、伊賀上野からタクシーで登山口へ向かいました。昨 日から今朝にかけて雪が降った模様で、伊賀上野でも雪化粧しており、峠越えでは国 道も雪に覆われタクシーは安全運転で徐行しました。南新田の登山口には9時に到着 しましたが、そこでも5cm程度の積雪があり青空に白銀の雪が映えて美しい風景でし た。昨年は急登の東ルートを取りましたので、積雪があることもあって今回はより緩 やかな西ルートを取ることとし、製材所の横から山道に入りました。予想通り登山路 はすっかり雪に覆われていましたが、今朝に降ったことで凍結しておらずさくさく歩 けたのが幸いでした。ただ、笹にも雪が積もっており、それが脚に当たって、ズボン が濡れ、最後にはびしょびしょになったのが辛かったです。最初は緩い谷を登り、小 さな流れを渡ると急な尾根筋の登りとなり、積雪があってやや危険な箇所もありまし たが、しばらく登ると頭上が明るくなり、山頂からの稜線に達しました。そこからは 東に登って9時50分に笹ケ岳の頂上に着き、タヌキの置物が出迎えてくれました。頂 上からは真っ白に雪化粧した信楽の町並みが良く見え、遠く湖南の山々や鈴鹿の山々 が良く見えました。

頂上からは南へ昨年行きましたルートを辿りました。昨年は一部笹が茂って歩きにく い所がありましたが、笹がきれいに刈られ、笹ケ岳を示す標識も新たに設置されてい ました。ただ、山頂直下にあるとされる薬師堂跡へは標識や踏み跡がなく、今回も断 念して先へ急ぎました。地図の700m峰までは快適に歩き、頂上の東屋に10時30分に着 きました。東屋にも雪が積もり、誰も訪れていない様子でベンチにも雪が積もってい ました。そこからはいよいよ昨年断念したルートですが、林道からの分岐を地図を頼 りに慎重に見極めると、わずかながら踏み跡が見つかり、尾根筋を西に進みました。 西端のピークからは南へ方向転換しなければなりませんが、そこも旧道と思われる踏 み跡があり、赤いテープもあってそれに従って縦走を続けました。旧道と思われる山 道は笹に覆われてはいましたが、何とか辿れる道で、途中諏訪方面へ下りていく道な ども分けて地図にある池の横に着きました。途中道を見失うこともありましたが、山 道は必ずしもピークを通らず、鞍部では人工的な高まりも作られており、旧道である ことを確信しました。池の水面らしきものを下に見ながらさらに進み、複雑な尾根筋 もほぼ地図どおりに通過し、629.6mの三角点のすぐ北にある建物の表記は何があるか と思っていましたが、現地に行くと痕跡も残っていませんでした。緩やかな尾根を 登って11時30分に三角点に着きました。こんな所には誰も登らないと思っていました が、滋賀県境縦走の会の方のプレートなどがあり、日付は2005年2月11日と2007年5月 21日となっており、三角点名は4等三角点地獄谷となっていました。

そこからはさらに南西へ尾根筋を縦走しましたが、地図の663m峰の手前で道がピーク を東へ巻くように伸びていましたので、それに従い、改めてピークへの道を探すこと にしました。結局道は東へ下りており、ピークへは道のない笹の斜面を登りました。 663m峰の頂上には道があるのではないかとの期待は完全に裏切られ、頂上から西に伸 びる尾根にはこれまであった赤いテープはなくなり、先人の踏み跡すら全くありませ んでした。ここからは二人で地図と現地の地形とをにらめっこしながら、西に向かい ましたが、尾根筋であると高をくくっていた予想以上に地形は複雑で、道のない雪化 粧した笹藪を登ったり、下りたりし、何度かピークを越えて、悪戦苦闘する中、13時 15分にひょっこりと高旗山の山頂広場に出ました。ほんとうに藪こぎをしていて突然 広場に出た感じでした。登山靴は上からの雪や水の浸入には弱く、靴を脱いで靴下を 絞ると水が滴り落ち、気温が低ければ足に軽い凍傷を負っていたかもしれません。頂 上からの眺望は昨年よりもはるかに良く、遠く額井岳や竜門岳の向こうに大峰の 山々、伊賀盆地の向こうに室生、大洞、三峰の山々が見渡せました。下りは昨年と同 じルートを辿り、途中高旗山ヒュッテ及びスケート場の跡地の池が凍っていないか確 認すべく、そちらに向かいかけましたが、猟犬と思われる犬の鳴き声が聞こえました ので、大声で人間がいることを知らせつつ慌てて正規の登山路に戻りました。下りは 快調で、14時10分にバス停に着き、同26分発の上野産業会館行きのバスに乗り、時間 が早かったので、松尾芭蕉の生家や伊賀上野城へ立ち寄って帰りました。

今回の縦走は念願かなってのものでしたが、縦走ルートは笹ケ岳から700m峰までは快 適な山道、629.6mの三角点や663m峰までは笹に覆われているものの踏み跡が確認でき る旧道歩き、663m峰以西は道のない笹薮こぎで、この部分は先日の清滝峠―星田山間 以上のしびれるルートで友人と二人でなければめげていたかも知れません。仮に高旗 山を起点にしていれば早々に断念していたように思います。笹ケ岳から縦走してきた 場合、663m峰以西は北はゴルフ場、南は急峻な崖とエスケープルートがなく、高旗山 をめざす以外に道はありませんでしたので。

                                古川

[以下、あきゆき記]

ご投稿、有難うございます。

ちょっと旅に出た後、ちょっとバタバタしてまして、掲載が遅くなってしまいました  m(__)m
簡単にはいかないルートみたいですね (^_-) でも、ちょっと興味あるなぁ・・・
『低山徘徊派! (^^)v』及び『ML低徘』へのご意見、ご感想はあきゆき(akiyuki@teihai.com)までお願いします。(黒江彰之)
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