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古川さんの「大峰奥駆・大天井ケ岳断念、四寸岩山・青根が峰縦走」

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「大峰奥駆・大天井ケ岳断念、四寸岩山・青根が峰縦走」

とき 2009年3月29日(日)曇り時々晴れ

 単独での登山は今シーズン最後になりそうですので、最後を飾るに相応しい大峰奥駆道を洞川から吉野まで縦走することにしました。

 10時30分に洞川温泉バス停を出発し、しばらく林道を辿ると、しばらくで「ごろごろ水」の湧出場所に着きました。以前は道端に湧水地があり多くの車が水を目当てにやって来て、次々とポリタンクなどに水を入れていましたが、今日見ると、駐車場が整備され、料金300円を払わないと水を汲めなくなっていました。残念ですが、地元にとっては勝手に採水されるよりは何らかのメリットがある方が良いとは思います。

 このあたりから道に雪が残り出し、大天井ケ岳方面を見ると白く雪化粧をしており、場合によっては撤退もありうると思いながら、とりあえず五番関まで登ることにし、林道を辿りました。しばらく進むと大峰山方面への林道が右に分かれ、さらに進んでヘアピンカーブを過ぎると11時40分に五番関トンネルの入り口に出ました。

 ここからは山道が五番関へ登っていましたが、すっかり雪に覆われており、単独行ですので、これからの急坂と大天井ケ岳北面の急な下りでの滑落の危険を考えて登山を断念し、トンネルを抜けて林道を四寸岩山方面へ辿ることにしました。

 幸いトンネルは車がすれ違えるほど広く、林道自身が冬季通行止め期間中でしたので、ほとんど車が通らないと思いましたので、トンネルへ入りました。途中で真っ暗になり、強い風が中を吹き抜けて大変寒かったのですが、真っ直ぐだったので入口から小さく出口が見えていて助かりました。

 トンネルを抜けると大天井ケ岳の東斜面に出て、雪化粧した川上村方面の山々が見えました。そこから林道を辿りましたが、日の当たらない北側は雪が積もって真っ白な道となっていました。途中で川上村へ下りる林道を分けて、そのまま北へ進み、12時30分に大天井ケ岳からの奥駆道に合流しましたが、途中で野生のシカに出会いました。当然ながら奈良公園のシカそっくりでしたが、食べ物が少ないのかスリムなシカでした。合流点からはピラミッド型の真っ白に雪化粧した大天井ケ岳が良く見え、結果として登頂を断念して良かったと思いました。

 四寸岩山も北面など積雪の可能性が大きいと思いましたが、大天井ケ岳よりも200m低く、それほど急な斜面もなさそうでしたので、登ることとし、林道から右へ奥駆道を辿りました。日の当たるところでは雪はありませんでしたが、植林の中などではしっかり積もっていました。ただ、降雪後一度も解けなかったようで、新雪状態のままでサクサク快適に歩けました。また、足跡も3人分程度で踏み固められておらず、この点でも助かりました。しばらく登ると足摺の宿に出、ここには避難小屋ともなり得るお堂が建てられていました。さらに登ると伐採地に出、そこからは南方、大天井ケ岳の向こうに山上が岳や弥山までもが良く見えました。昼食にぴったりの場所だけに、先程あまり展望のない場所で食べたことを後悔しました。ここからは右にすぐで13時20分に四寸岩山の頂上に着きました。頂上からの眺望は落葉樹の木の間越しに見える程度でした。

 頂上からは北に奥駆道を下りましたが、北側斜面でも次第に雪が少なくなり、再び林道に合流する手前ではすっかり消えていました。その後、林道を辿りましたが、途中、東に鋭角三角形型の高見山や住塚山、屏風岩など曽爾の山々が良く見えました。しばらく進むと、北に青根が峰が見え、ガイドブック等では頂上への道がないと書かれていましたが、奥駆道から分かれて頂上へ向かう階段が設置されており、14時30分に頂上に着きました。頂上は杉檜が植林されており、眺望はまったくありませんでした。ここから再び、奥駆道に戻り、吉野山の奥千本に至りました。吉野の一番奥ということもあり、桜はまだつぼみでした。そこから下りる途中、高城山に展望台があり、金剛葛城の山々や竜門岳などが良く見えました。とくに竜門岳は普段奈良盆地から見ると音羽山や熊が岳に隠れてあまり良く見えませんが、吉野からは堂々たる山体を見せていました。蔵王堂などを経て下千本まで下りてくると、桜も一分咲程度に咲いており、観光客も増えてきましたが、桜を見ながらさらに下って、16時に近鉄吉野駅に着きました。

 今回は大天井ケ岳の登山は断念しましたが、単独行なので慎重な登山にしました。雪が積もっているのは想定外でしたが、新雪状態で助かりました。

                                古川

[以下、あきゆき記]

ご投稿、有難うございます。

 私がよく出かけた頃は「大天井ケ岳」「四寸岩山」もメインの縦走路から少し外れてましたが、その後、両方とも登山道が整備されたようですね。私の出かけたのはその少し前の頃でしたが、一応踏み跡もあり、本道からちょっと寄り道・・・という感じでした。 ただ、積雪期には行ってませんので、まだまだ厳しいルートだと思います。積雪期でなくても、整備後のルートがどうなっているのか、興味あるところです。

『低山徘徊派! (^^)v』及び『ML低徘』へのご意見、ご感想はあきゆき(akiyuki@teihai.com)までお願いします。(黒江彰之)
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