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「鬼の目山(宮崎県)のツチビノキ」 説明:「鬼の目山」(1491m)も前回投稿しました九州山脈の山域の一部にあ たり、山域全体に塩基性岩が地表近くに複雑に露出していて、そこにアルカリ性を 好む特異な植物がかなりの種類みられます。 切り立つ崖面には、珍奇植物として名高いバイカツツジを見ることができますが、 岩登りの技術を持たない私には、ただ遠目に遙拝するだけの高嶺の花で、写真は一 枚ももっていません。崖上のツガやスギは、表層土が浅く塩基性岩がこの植物たち の生育適性に合わないらしく、成木の間に白骨化した枯木を交えて、特異な眺めを 楽しませてくれます。 ツチビノキは、「鬼の目山」、「国見山」(1391m)から東へ連なる一連の山 並みの、山稜近い塩基性岩の上を流れる渓流沿いに見られます。表層土の薄い岩面 にしがみつくような姿で生えています。この植物は、昭和11年(1936年)宮 崎県北部の北川町、北方町、延岡市の交界にあたる「榎峠」(1244m)で発見 されていますが、この山域以外からの自生報告はないといわれています。「鬼の目 山」から「榎峠」に至る道は登山ガイドブックに書かれることもなく、ひたすら岩 場のヤブコキのみ。原品地のツチビノキは荒らされることなく、安泰のようです。 山行き当日、平地は晴天でしたが山稜部到達時にはかなりの荒天で夜のような暗さ。 いつも愛用のベルビアフィルムをカメラから外し、ベルビア100にかえてかろう じて撮しましたが、風に揺れるツチビノキがほとんどで、記録に残せるものはわず かでした。(色彩もベルビア100はベルビアにかなわないようです) 写真:7月5日撮影 1.「鉾岳」のツガ林(樹幹が特異、ヒメコマツも混じる) 2.「鬼の目山」の山稜部渓流(こうしたところにツチビノキが生える) 3.「鬼の目山」のツチビノキ(水底も岸辺も岩) 4.「鬼の目山」のツチビノキ 5.「鬼の目山」のツチビノキ それではどうぞ、ごきげんよう。 平成15年7月12日 北 敏幸 / 北 嘉與子(福岡) Toshiyuki.Kita@mb8.seikyou.ne.jp [以下、あきゆき記] 掲載が遅れて申し訳ありません。 べルビアをお使いでした・・・流石に・・・ |