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「阿蘇」(熊本県)は、世界最大のカルデラ山地です。春三月、果て しなく続く広大な草原に火がかけられると、厳しい冬を越してきたラ クダ色の枯れ草地は、黒色の異常な世界に生まれ変わります。 そして一月後、その黒色で単調な丘陵地の斜面を、黄金色に彩る植物が まるで空から舞い降りたかのように現れます。それはほんのつかの間の ことですが、「阿蘇」が一年のうちで、最も特徴的で輝かしいときの 一つでしょう。 キスミレは、北部九州と朝鮮半島とが陸続きであった太古の時代の 大陸渡来植物。いま、日本の異質の気候と環境に長く耐え、輝かしさを なお欠かさない品位と見識の高さに見るたび感動させられます。 撮影:平成14年4月27日 阿蘇のキスミレ(花全景) 阿蘇のキスミレ(花部分) 北 敏幸 / 北 嘉與子(福岡) Toshiyuki.Kita@mb8.seikyou.ne.jp [以下、あきゆき記] 投稿、有難うございます。 |