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横井 渉さんの「岐阜県・萩原町 川上岳(かおれだけ=1,626m)」 横井 渉さんへのお便りは (watazoki@pc.highway.ne.jp) へどうぞ

    登山メモ[通算90回目]20001121(火)

【山域】愛知県・田原町 川上岳(かおれだけ=1,626m

【樹木環境】下層は植林と雑木の混植、中層はカラマツ・ブナ・ミズナラ、上層はアカミノイヌツゲ・イヌツゲ・ササ

【ひとこと】名古屋から日帰りで行ける極限の深山。下は晩秋、上は初冬でした

【天候】時々、小雨の降る厳しい天候でした

【同行者】不破、寺崎、羽根、石川、富田、森雅の各氏と横井

 行程                 

家出発06:15→伏見06:2507:17中央道虎渓山PA07:2509:37川上岳登山口(ゲート前)09:50→谷川10:10→水場11:21→尾根11:3511:40昼飯12:055本の源流12:25→馬瀬村からの出会い12:54→ピーク1,617m(宮村からの出会い)13:1013:20川上岳山頂13:47→ピーク1,617m(宮村からの出会い)13:57→馬瀬村からの出会い14:095本の源流14:16→谷川15:36→登山口15:55→(途中、恵那SAで休憩)→家20:00

      雑感  ざっかん  雑観  

秋を求めての第3弾でしたが、小雨降るぬかるんだ道に足をとられながら苦行の連続で初冬の光景を見てきました。でも、山頂からの眺めは「日本二百名山」の名に恥じない素晴らしい最高の山でした。

久しぶりの早立ちで目を擦りながら、伏見で不破、森の両氏と合流し、2分ほどの遅れで中央道虎渓山PAに到着。寺さんのグループ(羽根、石川、富田さん)と挨拶を軽くして中津川IC(春日井から\1,650)、中津川有料道路(\200)を経て国道257、同41(飛騨萩原・上呂)、県道98の上之田バス停付近から林道(寺さんは、さすがに2度目なので道が良く判っているね)に入ったが、いきなり道路の決壊で修理中のトラックが道の真中に止めてある。「おいおい、これで終わりかよ」と後ろで話していたら、トラックをどけてくれたので前に進めた。横を流れる山之口川が白濁とした水を運ぶ、凸凹の最悪の道にむち打ち症になりながら、どうにかゲート前まで着く。

雨は上がっていたが足元は、まだ濡れているのでスパッツをつける人も。ゲートを跨ぎ歩き始めて橋の近くに真っ赤な実(蕾?)を枝いっぱいに付けた樹(不破さんが多分アオハダだろう=後で図鑑を調べてみたら、多くの実が枝から上に向かって付く様子から正解では・・・)が。植林の中に苔むした岩やハイイヌガヤが群生する光景は水が豊富な美濃の山を見ているようだ。カエデなど落葉樹の大半は葉を落とし晩秋漂う寒々とした風景になってきた。

やはり不破さんが車の中で渡れるか心配していた谷の水かさが増していたが、みんなで流された橋をどうにか取り付けて無事に渡れて、ホッとしたのもつかの間で今度はジグザグの急登が始まった。左に植林、右に雑木の中を、朽ちた落ち葉を踏みながら息を切らせて登ろうかなというところで、早くも森さんが登る意欲を無くして進まない。面倒見のいい寺さんもさすがに今回はあきらめ顔で見送る。

暫くして九十九折の坂が急に緩くなったと思っていたら、山の仕事道に入ってしまったらしい。(この時は)すぐに引き返して、また急坂に挑む。羽根さんがサルナシの実を二つ拾い上げて「これくらい軟らかいのがおいしいんだよ」と言って口に運んでいた。11時過ぎ、ちょっと平らな所に出たので初めての休憩を5分ほどとる。その後、お馴染みのショウジョバカマ、ツルリンドウなどを見つつ、水場に着いたところで羽根さんと寺さんが一口づつ飲み干す。

冷たい小雨が顔に当たり出す頃、尾根筋に上がってくるとドウダン類が多く目に付く。不破さんが「この辺にはサラサドウダン(図鑑=この辺には普通のドウダンツツジかサラサドウダンしかないようだ)が多いよ」と言っていたが、大きな赤い縞の花芽がサラサドウダンのように思えた。見晴らしのいいところで昼飯にすることにしたが、寺さんの漬物や富田さんの暖かい紅茶をご馳走になりながら、周りの素晴らしい眺めを見たり、同じツゲ類でも赤い実のアカミノイヌツゲと黒い実のイヌツゲの混生にカメラを向けたりして、楽しいひと時を過ごす。

ここからの尾根歩きは途中で「バサッ、バサッ」と大きな羽音(音の大きさから雉だろう)に驚かされたりして、僅かだったが最高の晩秋が楽しめた。右手にこれか向かうピークがようやく見え出した。近くで沢の音が大きく聞こえるようになると道はどんどん下りだして源流と言うほどの4本の流れを渡る。そして、5本目の流れに沿って道は続くが、本当にぬかるんで歩きにくいし、滑らないように気を使う。ササの中にアカミノイヌツゲとイヌツゲの群生に埋もれた道を進んでいくと、馬瀬村からの合流点に着く。

寒いはずだよ、雨に代わって霙(みぞれ)が、ぱらぱらと傘に当たる。宮村からの合流点に着いて、真っ直ぐか右に折れるかで地図を出して確認するほど標識がわかりづらい。誰かが「ひょっとしたら先頭の富田さん、石川さんがここを真っ直ぐに進んだかも知れないな」。こぶをひとつ越えた頃にガスも消えて目の前にぼんやりと山頂が見えてきた。最後のきつい登りにも自然に足が進みだす。山頂には、やはり先頭の二人の姿は見えない。

まずは一等三角点の前で記念写真をとり、ガスも取れて見渡す360度の素晴らしい光景に思わず歓喜の声が出そうになる。山頂に立ったものしか味わえないご馳走だ。後の二人を待っていたが来ないようなので、下山することに。宮村の分岐で道を間違えた二人に出会う(相当、遠くまで行った様で疲れが顔に出ていた。ご苦労さんでした)。お互いに滑らないように気をつけて森さんの待つ谷まで一気に降りる。帰りに下呂で温泉に入って行くことになったが、銭湯が休みのため、そのまま帰路に。

 

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