投稿の広場

TOP MENU
投稿の広場
来たとこへ戻る

大野博之さんの「西穂独標は絶景」 大野博之さんへのお便りは (msyouko@hamal.freemail.ne.jp) へどうぞ

 夏休みに西穂独標に行き素晴らしい景観に会えました。
山歩きの楽しい思い出が、一つ増えました。
______________________________________________________________________


       39.西穂独標    2701m    H12年8月8日

     6時25分〜13時10分  岐阜県上宝村   晴れのち雨 
 
                  '絶景!絶景!絶景!’ 

 前日、新穂高ロープウエー直ぐの旅館"氷壁"に泊り温泉を楽しみ、
翌日西穂独標を目指す。

 若い頃スキーに来て西穂山頂の横に槍ガ岳が覗いていた記憶があり、
笠ガ岳に向かって豪快?に滑り下りたのが懐かしい。

 朝4時頃起き天気を確認するも、良くなさそうで、ぐずぐずしていて
ロープウエー乗り場に5時20分に着く。一番の5時15分が出た直ぐ
で次は5時45分とのことで二番の先頭で待つ。

 天気曇で良くないがどんどん登山の人や観光客が集まって来た。30
〜40人位でロープウエーに乗車、二本を乗り継いで西穂岳高口へ、や
はり何も見えない。登る気にならず駅舎内の食堂(未だ営業していない)
で昨夜宿で作って貰ったおにぎりの朝食を取る、食べ終えかけた頃突然
空が明るくなり窓に西穂高岳、槍ヶ岳が黒く浮かんだ。

 食べ終え外に出ると、どんどん良くなりそうで6時25分登山開始、
千石園地の中の広い遊歩道を行く。園地を過ぎると小さな登り下りを繰
り返して少しずつ高度を上げて行く、振り返ると林の間越しに朝日を浴
びた笠ヶ岳が見える、思わず歓声が上がる。

 少し行くと前方左手に西穂山頂、ピラミッドピーク、西穂独標がくっ
きりと見える見事な眺めだ、然し目標の独標は,はるかに遠い。

 若い女性が一人で下りてきた、西穂山荘でアルバイトをしていて、休
みで下山するとのこと。”夕焼けがとても奇麗ですよ”と言っていた
が山小屋泊りは妻が断固拒否するため、夕焼けを見ることは出来ない。

 林の中の少しぬかるんだ急坂が続いている。右手に焼岳が噴煙と共に
見え、その左に乗鞍岳も望める、ブーンと発電機の音が聞こえてくる
と、7時50分西穂山荘に着いた。

 大勢の人が休んでいる、梓川を挟んで前方に霞沢岳の全容が見え、な
かなか良い景色だ、然し他の山は見えない。

 休憩の後8時10分診療所の脇から登り始める、大きな岩の登りとな
りストックをザックに差し手袋をして登る。一登りで岩は無くなるが、
そのままストック無しでハイマツの尾根を登る、少しで眺望が一変し
一気に開ける。

 快適な稜線歩きとなり、丸山までくるとさらに良くなり右上に出た!
前穂を従えた奥穂の威圧するような黒い岩峰、右下に青い梓川の上高
地、左は朝日に輝いている笠ヶ岳から弓折岳へのパノラマ、後方緑の美
しい尾根の先に大きな溶岩ドームの焼岳、直ぐ左に乗鞍岳、正面鍋底型
の西穂独標、鋭い三角形のピラミッドピーク、鋸の先に西穂山頂、まさ
に絶景、イヤー来て良かった。

 きつい登りが続く、ただ周りの景色に助けられて一歩一歩登る、イワ
ツメ草の白い小さな花、岩桔梗の紫の花、トウヤクリンドウの白い蕾等
が見られる。

 途中まで来ると逆に楽になった不思議だ!ただ妻が頭が痛いと言って
いる、かなりゆっくり登ってきたはずなのだが。

 急登が終わると独標が真近となり大勢の人がいるのが見える、先のピ
ラミッドピークにも人が見える。一旦下って岩を手で掴みながら一登り
で9時25分西穂独標に着いた。

 狭い岩だけのポコンと飛び出したピークで、気分爽快!ピークハント
した気分を満喫出来る山頂のムードだ。

 岩登りも変化があり楽しい、この先美しいピラミッドピークまで狭く
て厳しい岩稜歩きが続いている、行ってみたい衝動に駆られる。下山し
て来る人が見える、ピラミッドピークの手前からあっとゆう間に独標
まで戻ってきた、案外近いようだ。小学生を含む4人連れと男二人連れ
がピラミッドへ向かったが、行きたい気持ちを押さえて9時55分下山
開始する。

 やはり登りより下りの方が楽だ、景色を楽しみながら下る。雲が大分
出てきて奥穂高岳、笠ヶ岳も隠れがちとなってきた、11時10分西穂
山荘着、昼食とする。

 広場にも山荘内の食堂にも大勢の人が居り、ここまでで帰る人も多い
ようだが、もったいない少し登るだけで景色が一変し素晴らしい体験が
出来るのを!

 山荘前にお花畑があり、トリカブト、ハクサンフーロ、メタカラコ
ウ、ミヤマシシウド、クルマユリが咲いていた。

 11時55分下り始める、30人位の団体が登ってきた、山荘までの
ようだ、なぜ自分で調べて山に登ろうとしないのか?折角苦しい思いを
して登って山荘迄ではこのルートの素晴らしさを10%も味わえていな
いのではないかと思う。

 途中朝会った西穂山荘でアルバイトしている女性が登って来た、休み
と言って下山して、また直ぐに戻って来るとは思ってもいなかった。
私なら登りの辛さを考えると、日帰りで山を下りる気にならないだろ
う。

 ロープウエー西穂高口近くになってきたところで雨が降り出した、急
いで雨具を着る。結構強く降ってきた、独標から先に行かなくてよっか
た、濡れた急な岩場を歩くと思うとゾーとする、ピラミッドへ向かった
子供連れの4人は大丈夫だったのだろうか。

 13時10分西穂高口に戻る。ロープウエーに乗るとドシャ降りとな
った、鍋平駅でコーヒーを飲んでゆっくりして、福地温泉"元湯孫九郎"
に行き泊まる。
   
    確認出来た山:◎奥穂高岳.○前穂高岳.○西穂高岳.弓折岳
                  抜戸岳.◎笠戸岳.錫杖岳.◎焼岳.乗鞍岳.
                  ◎霞沢岳
    出会った花  :○イワツメクサ.イワギキョウ.トウヤクリンドウ
                  クルマユリ.メタカラコウ.トリカブト.ハクサン
                  フーロ.ミヤマシシウド.ゴゼンタチバナ
 
    <若い頃にスキーに行ったところで、山歩きをしたところ>
  藤原岳・・・・現在の避難小屋付近のスキー場(今は跡も無い)
  伊吹山・・・・伊吹スキー場(山頂より三合目まで滑降した)
  大日岳・・・・現在のダイナランドスキー場(当時大日岳スキー場)
  位山・・・・・現在のモンデシオスキー場(当時位山スキー場)
  母袋烏帽子岳・母袋スキー場(子供を抱いてリフトに乗り滑った)
  御嶽山・・・・御嶽スキー場(田ノ原登山口の下)
  八方池・・・・八方スキー場(第三ケルン〜黒菱ゲレンデまで滑降)
  栂池自然園・・栂池スキー場(尾根コースはハードだった)
  立山・・・・・室堂付近(帰りは弥陀ガ原まで滑って下りた)
     青春時代を思い出し、少し感傷的になりながら歩いた。

[以下、あきゆき記]

投稿メール、有難うございました。

私も、山歩きを再開した7〜8年前、同じ様なコースで
歩いたことがあります。
まだ、あまり足に自信もない時でしたのでロープで
あがってそこから歩きました。西穂山荘に行く途中で
家内が足をくじいてしまって、彼女を山荘に待たせておいて
独標までピストン、後、上高地に下りました。
独標まではあまり危険なところもないので、気軽に行けますし
アルプス気分を十分満喫できますね。

私は、歩くだけですが、大野さんはかなり展望派で
いらっしゃるみたいですね。

『低山徘徊派! (^^)v』及び『ML低徘』へのご意見、ご感想はあきゆき(akiyuki@teihai.com)までお願いします。(黒江彰之)
サイン