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福富孝吉さんの「雨飾山(1963m)」 福富孝吉さんへのお便りは (ccc76790@nyc.odn.ne.jp) へどうぞ

<山行報告>     雨飾山(1963m)
                           福富孝吉
日  時  平成12年7月29日(土)〜31日(月)
メンバー  土田  阪本  原  福富 (アルペン芦山会員)

行  程   
7月29日(土)  JR大阪発8:12〜特急雷鳥〜糸魚川着12:32
       糸魚川バス13:05発〜山口着13:37 これより
       林道を歩行 雨飾温泉雨飾山荘着16:10 (泊)
  30日(日) 山荘発6:40〜笹平10:10〜山頂11:00
       山頂直下のお花畑で遊ぶ12:50下山開始 笹差平を
       経て小谷側登山口休憩所着15:50ここより宿の迎車
       で小谷温泉村営雨飾荘へ16:00着 (泊)
  31日(月) 松本バス小谷温泉発10:50南小谷駅11:26
       同駅発11:49糸魚川着12:41同駅発14:40
       特急白鳥〜大阪駅着19:06
所  感
雨飾山はその美しい名前にひかされて一度は登ってみたくなる山だ。
妙高連峰の西にぽつんとあって日本海の山と言うイメージがある。
ルートは新潟県と長野県にまたがっていて、僕達は糸魚川側から登り小谷側に下
る道を選んだ。この日、新潟地方はフエ−ン現象による記録的猛暑。駅前はちょ
うどお祭りで、賑やかな通りを歩いて別所行きのバスに乗る。山口で下車それよ
り根知川に沿って車道を登山口の雨飾温泉まで歩く。むせるような夏草の匂いが
みちた田園の道を進みやがて山腹を縫う坂道にはいる。照りつける日差しがきつ
く汗だくだくだ。途中、水場が一ヶ所あって冷たいのが飲める。たどりついた目
的地の雨飾山荘はここ一軒の秘湯。ともかくいつでも入れる温泉があってほっと
してくつろげる山宿だった。

 30日早朝天気は上々、宿の前庭にある露天風呂のわきを通っていよいよ登り
にかかる。いきなり急坂がつづく。ごろごろ苔むした岩が露出した登山道だ。樹
木がうっそうと茂って木の根が縦横に張っている。うっかりすると滑るので油断
は出来ない。やがて水芭蕉の大葉が茂る湿地をすぎると直線的に急登するガレの
道だ。長いロープが一本、ずうっと見えないぐらい上のほうから垂れ下がってい
る。この湿ったガレ坂に年長の土田さんには少々きつい思いをしていただいた。
休み、休み登ってもらっい登りきったところに適当な場所を見つけて朝のコーヒ
ーにする。美味い。かたわらにキヌガサソウが大輪の花を咲かせていて山ならで
はの味わいがする。笹平に登りつめ右手に進むとすぐひろびろとした高原の花畑
が一面に広がっている.。強い風が吹きさらしているが、シモツケソウ,マツムシ
ソウ、ハクサンフウロ、ギボウシ、ナデシコ、等など色様々な花が咲き誇ってい
る。その花畑から急角度の岩稜がドーム状に突出していて、それが雨飾山の頂上
になる。やや厳しい山塊だ。土田さんは綺麗なお花畑に寝そべっていたほうが気
持ちがいいと云うことで3人が頂上に向かった。

 頂上はガスがまいて猛烈な風だ。足を踏ん張ってこらえ、石仏のある頂点で写
真をとるのもやっとの思いだ。勿論眺望は何んにも無くて早々に花畑まで下る。
そこでしばらくレモン湯などを沸かしていると、ややあって頂上ドーム部分に日
が照ってきている。モヤが取れて青空がひろがってきた。「もう一度ドームの頂
上に登ろう。今なら後立山連峰も展望できるかもしれない」元気3人は二度目を
アタックをする。よかった、よかった、まず日本海、富山湾のひろがりが見える。
白馬三山はかすかだが朝日岳,雪倉岳が望まれる。近くには妙高連山焼山の迫力
ある姿がある。今度こそ大満足して下山にかかった。ふたたび笹平に戻りややあ
って右手、つまり長野県小谷方面に下る。この道もかなり急坂だ。

 荒管沢を右横にみながら一気に下って行く。眼下に小谷休憩所が見えていてな
んでもない距離に思えるのだが、なんのなんのしんどいところだ。荒管沢の雪渓
を一ヶ所横断して大きなブナ林にはいるとゆるやかな道になって小谷側登山口の
休憩所に到着した。

村営雨飾荘の迎えのバスが来てくれた。ここも露天の温泉があり清潔で料理もち
ゃんとしたもの。翌日、朝はのんびりして周辺の散策、あらためて雨飾山を眺め
たりまた白くかがやく鹿島槍や五竜岳を望遠して楽しんだ。バスで南小谷に出て
大糸線経由、糸魚川より特急白鳥で帰阪の途についた。


『低山徘徊派! (^^)v』及び『ML低徘』へのご意見、ご感想はあきゆき(akiyuki@teihai.com)までお願いします。(黒江彰之)
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