投稿の広場

TOP MENU
投稿の広場
来たとこへ戻る

いのうえひろふみさんの「伊勢なる新雪の御在所岳」 いのうえひろふみさんへのお便りは (inoue@cc.osaka-kyoiku.ac.jp) へどうぞ


こんにちは。木枯らしに吹き落とされてしまった銀杏の落ち葉焚きをしていると、通
りがかりの見知らぬおばちゃんが、焼き芋やっているのか、燃えてしまった後に放り
込んでおくと一時間ぐらいでおいしくできるよと声をかけて通り過ぎていきました。
子どもを連れた若いお母さんは、落ち葉焚きしてるねと子に語りかけて行き過ぎまし
た。なつかしい風情の焚き火の煙と炎とが人を呼ぶのでしょうか。

伊勢なる新雪の御在所岳 1999.12.12(日) 天曇る

枚方市香里ヶ丘出発(8;20)。広島市在住の友人H.M君、女房と三人。マイ
カー登山。奈良市を抜けて天理で名阪国道を経て、東名阪の四日市ICでR365に。
湯の山の温泉街を渋滞なく通り越して御在所RW湯の山温泉駅到着(10;40)。
駐車料金1000円。帰りはRWで下りる予定のためにここに駐車する。近くには無
料の駐車場がある。立派なWCあり。

御在所RW湯の山温泉駅登山開始(10;50)。御在所岳を見上げると、赤いRW
が吸い込まれるように頂上に向かって上がっていく。八合目あたりから上は霧がか
かって白く靄っている。温泉街の方に下りて三滝川に沿って県道575号の上り坂を
ゆるゆると上がっていく。自然を装うように、大きな石を使ってコンクリートで川床
と川岸をつくりなした川沿いを見て歩く。両岸には風情のある旅館と趣味の悪い旅館
とが混じって建っている。翠明橋、誘橋を右左に渡りながら大石橋に至る。朱塗りの
欄干の橋の向こうに大きな石が見える。御在所裏登山道との分岐である。小さなWC
あり。ここまででも十分に身体が温まる。さらに上って水道施設の横を抜け林の中を
歩くようになる。舗装されてはいるもののしだいに細くなる。谷が深くなると鎌ヶ岳
への分岐。一ノ谷茶屋を過ぎて、県道脇の登山道の小径に入る。

湯の山越分岐点(表道と中道の分岐)
湯の山越分岐点(11;25)。標識が立っている。どちらの道も御在所岳へ続く。 左の表道へ川に架かった小橋を渡って歩を進む。左に谷川の音を聞きながら、やっと 登山道らしい砂地の道を歩く。調子が出てきたところで登山道が消える。鈴鹿スカイ ラインと交わる。冬季閉鎖で車の往来のない広い舗装道である。小雨がすぐにみぞれ にかわって、時に激しく身を打つ。一面に霧がかかって見通しが利かなくなる。引き 返す思案をしながらもう少し進むことにした。 百間滝口(11;50)。濡れながらだらだらと上っていくと、登山道の標識があ る。ここからまた細い道となる。仰いで見ると、緑の針葉樹に白い衣を纏っている。 下山する5人ほどのグループとすれ違う。両手を使って這い上る急登が続く。みぞれ が小雪となる。谷越しの向いの檜が綿帽子をかぶっている。一足早いクリスマスツ リーを見る想い。こころ楽しくなってくる。寒風で鼻の赤くなったわれわれはトナカ イのごときもの。ひたすら登っていく。振り返れば霧の切れ目から鎌ヶ岳がどっしり と控えている。カーテンのように雪が帳を下ろして流れていく。一息つきつき登って いく。落葉した木々に雪が張り付き、しだいに木の枝の白さが増してくる。樹間の地 表は鹿子まだらから一面の雪になる。下山する年輩の男性とすれ違う。饒舌であっ た。この雪の中で人恋しくなったのだろうか。岩場で滑りそうになったり、落ち葉の 上の雪にスリップしたりする。小枝を掴むと、ばさりと雪の塊が背中にかかって冷た い思いを幾度かしながら、それはそれで雪道を楽しく歩く。小川を渡る頃、積雪は厚 くなる。川をのぞくとところどころ氷が張っている。背丈ほどの笹を押し分けていく と、いきなり視界が開けて頂上の公園に至る。日本カモシカセンター前は小雪に煙る 一面の白銀の世界。RWで上がってきた人たちが前屈みに寒そうに歩いている。レス トランのラーメンの文字が目を引く。WCあり。

積雪の頂上
御在所岳頂上(13;30―14;00)(1212m、一等三角点)。凍てついた 舗装道を歩き、階段を上って頂上到着。風が強い。二つのグループが写真を撮ってい た。頼んで三人の記念写真。リフトでやってくる人もいるようだ。しかしたいていリ フトは空の椅子を運ぶばかりである。からからという音が雪の向こうから響く。その 他は樹氷に鳴る風の音ばかりだ。吹き抜けの小屋を借りて昼食。ラーメン、いなり、 巻きずし、魚肉ソーセージ。ココア。沸騰するのに時間がかかる。その間にいなりが 凍り、食器が地面に張り付く。脱いだ手袋がかちかちになる。熱いココアで人ごごろ を取り戻すと、神秘的な樹氷が心を捉える。望湖台から琵琶湖を眺めることが目的の 一つであったが今回はかなわず、次回に期す。身体が冷えてきたのを潮時に下山開 始。階段は危ういので脇を下る。RW山上駅でごへい餅。味噌にもう一工夫を望む。

樹氷
RW湯の山温泉駅(14;40)。1200円。ジェットコースターのような早さで 下っていく。遙かに雲間より千早ぶる伊勢の海を垣間見る。足下に歩いた道筋の一端 を見下ろす。左側には絶壁と奇岩が続いている。雪が薄くなって、紅葉が多くなると 終着点。12分の間に季節が冬から晩秋へと戻った。麓のヘルシーバル湯の山という 温泉宿で入浴(500円)。かじかんだ身体を十分に暖めて帰路の途ににつく。 枚方市香里ヶ丘到着(19;00)。R306を経て鈴鹿ICにて東名阪。R306は 何ヶ所か道幅が狭く離合に難がある。名阪国道脇の上野ドライブインでそばとうどん を食す。ここのはだしが旨い。近鉄奈良駅でH.M君と別れる。彼は広島市まで帰 る。  鈴鹿の山を試みた、その初めての御在所岳であった。案に違って頂上は冬の装いで あった。樹氷の美しさに嘆息した一日になった。 いのうえひろふみ ------------------------------------------------------------------------------ (あきゆき)  はや、雪景色ですね。御在所にはまだ行ったことはありませんので興味深く拝見  しましたが、本格的な冬には厳しすぎるとしても、人の少なそうな今の時期も  よさそうですね。
『低山徘徊派! (^^)v』及び『ML低徘』へのご意見、ご感想はあきゆき(akiyuki@teihai.com)までお願いします。(黒江彰之)
サイン