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横井　渉さんの「岐阜県・上石津町　笙ガ岳」

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　　　　登山メモ［通算80回目］1999／04／21（水）

【山域】岐阜県・上石津町　笙ガ岳（しょうがたけ＝908m）

【ひとこと】カタクリの　姿追いつつ　笙ガ岳

家出発07:30→07:35ＪＲ熱田07:58（￥1,110）→09:23ＪＲ関が原09:30→09:50（￥4、150）登山口320m10:00→12:10雑木林の台地（昼食）12:55→養老からの合流点13:00→13:20笙が岳山頂13:53→養老からの合流点14:05→三差路14:50→15:40登山口15:45→16:08ＪＲ関が原16:12→ＪＲ名古屋17:00→ＪＲ熱田17:15→家路に

• 先日、軽井沢の浅間山で老人たち4人が不幸にも凍死した登山事故の原因が良く理解できず、寝ながら考えていたせいか昨晩はイマひとつ早く寝付けなかった。が、今日の天気は申し分なく気分よくしてＪＲ熱田駅に着いたまでは良かったが、共和駅付近の踏み切りで事故があり前の前の電車が30分遅れて到着したが満員で乗れないので、次の遅れてきた本来の７時３８分発の米原行きに乗る。もし、皆が先に行ってしまったらと不安もあったが、その時はその時と……。
• 大垣近くの田んぼは一面レンゲの花が。そして大きく茎を伸ばした菜の花も。大垣で行き先別に三両ずつ車両を切り離すと言うので前の車両に移った頃、寺さんと羽根さんに出会う。正直な気持ち「やれやれ」。大垣での切り離し作業は、緊急時の対応が悪いのか駅員さんたちも右往左往していた。ようやく切り離した車両に不破、横井博、富田、森雅さんらも乗り込んできた。やっとの思いで関が原に着く。
• ここから2台のタクシー（近鉄タクシーＴＥＬ0584-43-1222）に分乗して国道365号線を南下、石津トンネルを出て、窓から左手前の奥に笙ガ岳の山頂が見え出す。「千珠牡丹園」の綺麗に咲いたボタンを横目に、タクシーの床を擦りながらデコボコ林道をクネクネと行き、道端にはヤマブキが満開を呈している。送電線（Ｎｏ.28）が見えてくる辺りの右にカーブした空き地のある登山口に到着する。後ろから加藤さんが自分で乗ってきた車でついてきた。タクシーには午後４時に迎えを頼み下車。
• さっそく不破さんが白い可憐なハタザオ（ミヤマハダザオかも）の群生を見ている。植林の巡視路を登って行くとすぐに水平道に出る。明るい自然林の中にサルトリイバラの薄黄緑の花、コバノミツバツツジ（不破さんの話＝この辺りは他にサイゴクミツバツツジ、トウゴクミツバツツジがあるそうです。詳しく知りたい人は図鑑で調べてみて下さい）の薄紫花、ニワトコの新芽、シキミの花などが早くも目に入る。やはり季節柄か豊富なのか花が多い。足下には花が終わりかけたメインのカタクリは勿論だがヒメカンアオイやフデリンドウとキランソウがそれぞれ可憐な花を付けている。これを見て、寺さんが「フデリンドウには花が咲くが、林道には花が咲かない」と皆を笑わせる。花の色が紅いヤマツツジも見える。
• 道は炭焼き跡に生えるテンナンショウ（昨年より減っていると昨年登った人の話）を見ながら水平に近い道を山腹に沿うように進む。ヤマザクラが今を盛りに咲いている。徐々に道も悪く、しかも傾斜もきつくなったせいか、対面の山に見えるタムシバ（コブシ＝花の下に一枚の葉がある＝かも）やアカヤシオに見とれていたせいか採石場を見逃してしまった。どこまでも続くカタクリやシロモジの花、キブシの房状の花、ヤブレガサ、歌の下手なウグイスの声を聞きながら、私はどうにか自然林の台地に着く。
• まだまだ森さんは元気だ。山頂で予定されていたが、ここで無理矢理？昼飯にして貰う。途中で写真を撮っているうちに遅れだした富田さんに羽根さんが声を掛けていたが、声はすれど上がってこない。休憩中に少し下がったところに咲いているタムシバ（葉が見あたらず）らしき花を羽根さんと写真を撮りに行くが、羽根さんが枝を揺すって花びらを落としたがコブシとの判別はできず、しかし芳香の良さを嗅げたのは良かったかな。
• 休憩後、ミヤコザサをかき分け５分ほどで養老からの道合流点に。左に折れたところからの尾根は視界が開けて清々しい、そんな中に紅く日焼けしたイワカガミが群生している。ツルシキミ（ミヤマシキミだと思っていたが写真をみて先が尖った葉の形から）も小さな花を付けている。山頂では伊吹山などの景観を楽しんだり、寺さんのコーヒーや森さんのカルカンをご馳走になりながらそれぞれ歓談し、例の記念撮影をして下山
• 。帰りはいつも通り淡々と降りてきたが、登るときは咲いていなかったイワカガミが今は旬と赤い花を付けているのを見せてくれたのは何か大きな付録を貰ったような気分だ。登山口に着いた時、一台のタクシーと途中で見失った富田さんの姿が飛び込んできた。間もなくもう一台のタクシーが来て順調に関ヶ原の駅に、電車もアイスクリームを買うのがやっとという順調さで名古屋に向かう。今回は聞いていたより大変でした。「今日は疲れた！」