投稿の広場

TOP MENU
LAST PAGE

川畑和夫さんの「白山」報告 川畑 和夫さんへのお便りは (kawa2413@vesta.ocn.ne.jp) へどうぞ




黒江様

  大阪の川畑です。
  
  7/31〜8/1に白山へ行って来ました。
  メンバーは妻,長男(中3),次男(小6)三男(小4),私の一家5人です。
子供連れでしたので,前夜金沢に一泊しました。金沢駅前5:30の北陸鉄道バスで
別当出合着は7:40でした。

  白峰村に入る辺りから霧雨となり、別当出合では本格的な雨になる気配でした。
  休憩所で朝食を摂ったあと,8:40砂防新道に向かって出発。殆どの人が合羽を
着て出発するので,私たちも同様にしたのですが,雨が小降りになったのと,
暑いのとですぐに脱ぎました。ブナの点在する山道を約40分で中飯場着。
  トイレと水場が出来ており、ベンチも置かれていました。
  合羽のズボンも脱いで出発。以前はここからしばらく工事用道路を歩いたの
ですが,登山道が出来ていました。

  途中一回の休憩で甚之助避難小屋10:45着。少し早い昼食にしました。
  天気は登山口よりは良くなったものの曇り空でした。登る人と下る人が大勢
休憩し、食事をしていました。地元の人で携帯電話の衛星用アンテナを担いで
きて,交信している人もいたりして,にぎやかなものです。

  11:50出発。黒ボコ岩を目指します。出発してまもなく,ヤマハハコやゴゼン
タチバナが見られるようになり,南竜道分岐をすぎると,ハクサンフウロ,ハク
サンボウフウ,コバイケイソウ等の群落があります。途中の水場で水を補給し,
お花畑の中の急斜面を登り切ると黒ボコ岩に出ました。(12:55着)

  小休止の後,弥陀ヶ原へ入る辺りから薄日が差し始めました。
  弥陀ヶ原は一面にコバイケイソウの群落が広がり,行く手には雪渓と御前峰が
望まれるようになります。御前峰には雲がかかって,頂上は見えませんが,森林
限界を越えた高山の雰囲気が漂って気分は最高です。
  足もとにはそこここにクロユリが咲き乱れています。疲れた足にむち打って
五葉坂を登りきると室堂です。(13:30着)

  30分休憩し,ザックをデポして御前峰へ。登山道の周囲全てがお花畑です。
  クロユリ,コバイケイソウ,ハクサンフウロに加えて,途中からイワギキョウ,
イワツメクサの群落やコケモモの可愛い花も出てきます。花々を楽しみながら頂
上に14:40着。雲も晴れ,足下の室堂,南方には別山,北側には剣が峰,大汝が峰,
その下には紺屋が池、翠が池が望めました。

  この日は南竜山荘泊まりの予定でしたので,お池巡りは省略して下山しました。
  室堂で果物を食べて,トンビ岩コースから南竜にむかいます。雪渓の末端を過
ぎた所のハイマツの中の道の脇にハクサンシャクナゲの群落がありました。
  白山3度目にして初めて見る事が出来、大感激です。その付近にはゴゼンタチ
バナの群落もありました。

  トンビ岩を過ぎると南竜に向かって急降下ですが,道の周囲にはアオノツガ
ザクラ,ハクサンコザクラ,チングルマ,ミヤマキンバイ,コバイケイソウが
至る所に群落を作っています。室堂から南竜までは誰にも会わなかったので,
静かなお花畑を十分に楽しむことが出来ました。

  17:10南竜山荘着。すぐに宿泊手続きを済ませて,キャンプ場にあるキャビンに
入りました。キャビンは本年出来たもので,1室5名で12,000円です(食事は別)。
  山の中での個室は贅沢だし,建設そのものが自然を痛めつけている事になります
ので良くないと思いますが,子供連れの場合は,山小屋の雑魚寝から解放される
ので大いに助かります。普段考えていることに反する事でしたが,日和ってしま
いました。
  キャビンの窓からはエコーラインやトンビ岩の稜線の上に御前峰が望めます。
  下方は別山への道で,湿原の中に木道が付けてあり,すばらしい環境です。
  
  夕食後,かなりの雨が降りましたが,翌朝は鳥の声で目が覚め,朝食まで一人
で付近を散策しました。前日はかなりハードな行程でしたので皆はゆっくり
寝せました。
  山荘での朝食後,9:30出発。10分でエコーライン分岐。ここからもう一度
弥陀ヶ原まで登り返しました。コバイケイソウの群落を眺めながら弥陀ヶ原の
木道を通って,黒ボコ岩から観光新道へ入ります(10:40)。

  ここからは少し植生が変わりまして,イブキトラノオ,イブキジャッコウソウ,
カライトソウ,オタカラコウ等が見られます。
  少し下ると,ハクサンシャジン,タカネマツムシソウが多くなります。
  殿が池避難小屋の手前で雨がきつくなったので,傘をさして歩きました。
  殿が池避難小屋着11:20,昼食を済ませて11:40出発。別当出合14:00のバスに
乗り遅れると帰れなくなってしまうので,少しスピードを上げますが,妻が遅れ
気味になり、イライラしてしまいました。

  この辺りから花も殆ど見られなくなります。
  このコースは展望の良さがポイントなのですが,雲に覆われていては,展望も
なく,傘をさしてひたすら歩きました。標高1800m辺りからは雲が切れ始め,
天候が回復しました。しかし道は急になり,岩場は良いのですが,地道の部分は
階段の木材が外れたりしてぬかるみ,滑ります。いい加減いやになった頃,
傾斜もゆるみ,ダケカンバの林を抜け、大きなブナの林を過ぎると,工事用道路
に出ました(13:20)。

  数組の人が休憩していたので,その横で休憩しました。
  その人たちは,観光新道という名前なので下りてきたけど,ひどい道だと言
っていました。15年前に通った時と比べ,稜線から離れて急降下するあたりから
コースが変わり,前より急になって,道の状態も悪くなったのではないかと思い
ます。また以前は工事用道路を30分くらい歩いたように記憶しています。

  そこからブナの林の中の道を15分で別当出合到着13:40。花の山旅を終えました。
  予定通り14:00のバスに乗り,この日は白峰村の緑の村御前荘という旅館に泊ま
って、温泉で汗を流し、翌日は,白峰村の白山本地堂の11面観音等(明治初期の
廃仏毀釈が始まるまで御前峰頂上に安置してあったそうです。)を見学して
18:54着のサンダーバード6号で大阪へ帰って来ました。

  白山は花の種類と数が多いので山歩きの楽しみが2倍になります。登山者は
ブームを反映して、中高年の女性が多かったようです。皆さん元気です。

  長いメールになってすみません。それではまた。
  
---------------------------
川畑 和夫

E-mail kawa2413@vesta.ocn.ne.jp
----------------------------


(あきゆき) 先月の荒島岳に続いて、今回は白山ですか・・・精力的に登られてますね。  そして今回はご家族で・・・ということで、きっと、今までになく有意義な  山登りになったのではないでしょうか・・・  最近、どうも出不精になっている私としては、羨ましいかぎりです。
『低山徘徊派! (^^)v』及び『ML低徘』へのご意見、ご感想はあきゆき(akiyuki@teihai.com)までお願いします。(黒江彰之)
サイン