Wonderful Mountain Wandering

霧氷のプレゼント・高見山「台高」

1995年 3月 19日(日曜日)

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低山徘徊日記
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高見山山頂(1995年1月の写真)
(C)1995 Akiyuki Kuroe All rights reserved.

 5時20分に出発の予定が、寝過ごした為、5時40分の出発となる。未だバス
の走っていない時間なので、近鉄のあやめ池まで歩く。天気は良さそうだ。まだ眠
りについたままの住宅地を歩く。ある程度明るくなってはいるものの、日頃見慣れ
ている木立などが、妙に幻想的で見知らぬ街を歩いているように感じる。

 あやめ池から西大寺へ行く予定の電車には間に合わず、次の電車にするが、八木
まで特急を奮発して、八木で予定の電車に追いつく。榛原からは、7時3分菟田野
町行きのバスに乗る。登山客は私と家内だけだ。菟田野町で大又行きのバスに乗換
え途中の鷲家で杉谷行きのバスに乗換える。でも、このバス平野経由ということで、
先に平野へ行って、その後、入山予定していた「高見登山口」へ廻るみたいだ。時
間がもったいないので、急遽、下平野で下車。平野から入山することにする。天気
は、朝感じたほど良くはない。バスの中から見た高見山にも雲が掛かっていた。山
頂付近は霧氷で白くなっている。

 何度か平野へ下りてきているが、ここから登ったことはない。登ってみるとコー
スのイメージは下った時とは全然違うものだ。コースとしては余り整備されていな
い。取付きの案内も無いので、初めてだと戸惑うと思う。

 下平野バス停の前の広い舗装道を川の方へ下り、橋を渡ったところで左折、すぐ
に民家の左側の山道に入る。ハナから右手の尾根に取付く感じでジグザグの登りが
続く。少し登ると平野の集落などが眼下に開ける。綴れ織りの道なので、何度か同
じ様な展望の所へ出てくる。やがて、尾根筋へ登り着くと、やや平坦な道となり、
時には少し下ったりしながら南を目指す。やがて高見杉のある小屋へ出てくる。平
坦部へ出てからも小さい流れが2つ程あり、夏場だと、涼むのにいい感じだ。

 高見杉を過ぎると尾根の直登となり、傾斜がきつくなるとジグザグの道となる。
余り整備された道ではないが登り易い雰囲気の気持ちの良い道だ。傾斜が緩くなっ
たと思うと、やがて小峠への分岐に到着。ここで一休み。

 無線機を取出して聞いていると、突然、PLUTOさんとならやまさんの交信が飛び
込んでくる。大峰の大普賢岳と和佐又山間での交信か・・・59だ。驚きとヤッ
タという思いが交錯する。家内は手をたたいて喜んでいる。家内は交信出来るとは
全く思っていなかったようだ。話の途切れたところでPLUTOさんに呼び掛ける。
PLUTOさんから応答。

 でも、PLUTOさんから.70へチャンネルの変更連絡があったところで、巧くいかな
くなってしまった。.70へ行ってみると、他の方が交信中。暫く様子を伺っていたが、
チャンネルが空かないので、再びメインに戻して、歩き始める。他に登山者がいる
訳ではないので無線をガーガーいわせながら登る。無線を聞きながら歩いていると
単調な登りも気にならない。

 思いがけなく霧氷が素晴らしい。雪は無く霧氷のカケラが登山道を白っぽくして
いる。氷片がキラキラと強い風に舞う。登るに連れて霧氷は大きくなり、登山道の
残雪がコチコチに凍っているところが多くなる。出来るだけ氷を避け道の端を歩い
たり、ルートを外して落葉の中を歩いたりする。

 ようやく頂上にたどり着き、チャンネルを.70へ切替えて見ると、PLUTOさんと2FU
さんの交信が飛び込んでくる。それも、終わる寸前だったようだ。慌てて、こちら
から呼び掛けてみるが、応答は無かった・・・(^^;

 展望台にあがり大普賢岳を探す。薊・国見・水無・明神・桧塚の山々の右手遥か
に大普賢岳があるはずだが・・・曇っていて見えない。「今日はダメかなあ〜」半
分諦めて尚見ていると、少し雲が晴れ、うっすらと大普賢岳が浮かんでくる・・・
あの特徴的なギザギザの輪郭が・・・去年の冬、大普賢に逝った友人に黙祷を捧げ
る・・・

 少しずつ登山者は増え、頂上も賑やかになってくる。その中に、7〜80と思わ
れるおばあさんがいて、この方、白い長靴姿で野良仕事のスタイル。連れのご主人
と息子さんらしき人が上がって来たのはずっと後だった。一般に女性の方が達者だ。

 ラーメンと途中で買った稲荷寿司の昼食を終え、霧氷の写真を撮ったりする。休
憩後は大峠へ下山。こちらは南面ということで、雪は全く残っていない。ジグザグ
の道を快適に下りる。途中、振返ると頂上の祠の避雷針と避難小屋の屋根が見える。
登って来る人も多い。大峠の駐車場にも10数台の車が見える。大峠からだと一寸
したハイキング。半スボンの小学生もいて驚いた。

 大峠の鳥居の階段の手前で右の小道に入る。これが、ならやまさんのおっしゃっ
ていた林道に並走するハイキングコースのようだ。大きな案内板の近くに風を避け
て休憩。バスまで時間があるのでのんびり過ごす。下の駐車場まで行って写真を写
す。

 小峠へは林道の少し上を並走するこの古い街道を行く。旧伊勢街道とか書いてあ
ったが、そんな感じの道ではない。植林の苗木の防護フェンスに沿った仕事道の感
じだ。でも、林道を歩くより随分静かで気持ちがいい。道はほぼ平坦で、やがて小
峠の少し手前の林道がヘアピンカーブしているところへ出てくる。ゲートがあって
車が入れなくなっている林道を少し歩いて小峠に到着。左へ折れて「高見登山口」
へ下る。

 帰りのバスから振返って見る高見山は「関西のマッターホルン」の名に恥じない
堂々とした山容で、北斜面の霧氷も見事でした・・・素敵な霧氷を有難う・・・合掌

1995年 3月 19日(日曜日) (メンバー)芳子

        08:20          472.0m  下平野                                          
        09:35- 09:55   940.0m  高見平野分岐                                    
        10:20- 11:25  1248.9m  高見山                                          
        13:45          465.0m  高見山登山口                                    

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