天狗倉山・高城山・武士ケ峯

1996年 10月 6日(日曜日)

TOP MENU
低山徘徊日記
山域INDEX
LAST PAGE

 この夏の終わりに出かけた大峰前衛の乗鞍岳の東、ちょうど稲村ケ岳の西の方
 にその山はあります。大台ケ原を予定していたのですが、家内が起きて来ない
 ので、単独山行用にとってあったヤブ山へ出かけました。

 6時30分、少々遅くなってしまったが車でスタート。車の場合は、取敢えず
必要に思われるものを積み込んでおいて、後で選択出来るので便利。八木駅近く
のコンビニで昼飯用のいなり寿司とウーロン茶のペットポトル、朝食用のパンと
牛乳を買い込む。パンをかじりながら天川川合を目指す。

 下市口・天川川合を経て登山口の沢原に到着。登山口が判らなくて、ウロウロ。
地元の方、お2人に聞いてようやく判明。道路が少し広くなったところに駐車し
て歩きはじめる。林道入口の突き当たりが飯場になっていて、そのから左に五色
谷林道に入る。細い林道が続く。車で入れないことはないが、帰りに別ルートを
予定しているので、歩くことにする。林道はすぐ右岸に渡る。入り口は閉ざされ
たようで暗い谷だが、入り込むと割合空が開けて、明るい感じだ。

 道端にはツリフネソウが多い。かねちゃんの表現を借りると、腐るほど咲いて
いる。生駒山で見たのは赤い色だったが、ここのは薄いピンク。むしろ白に近い。
朝露に輝いて奇麗だったので思わずザックからカメラを取り出してしまう。

 小型の4WDが通りかかり、「乗っていきませんか〜」と声をかけてくれる。
この人も登山だろうか・・・ブラブラ歩きたかったので、お礼を言って辞退する。
山仕事の軽四には何台も会ったが、この山で登山者らしき人に会ったのは、これ
っきり・・・

 お天気はいいし、気候もいいので快適な林道歩きだ。花も多い。白石谷への林
道は舗装こそされていないが幅の広い道だ。それが白石谷かどうか不安はあった
が、これまでにそれらしい林道分岐はなかったので、多分間違いはなかろうと登
って行く。すぐに林道は終わり、終点は林業の作業場になっている。荷物を下ろ
して一服。

 さて、ここからは明確な道はないが・・・白石谷は、ここで3つに別れている。
上に向かって左の沢の踏み後に入ってみるが、これは、すぐ沢を離れ南側のピー
クを目指していると判ったので、下りてくる。真ん中のまっすぐ西に伸びる沢の
踏み跡に入る。途中まではややしっかりした踏み跡が続くが、沢の流れが無くな
る辺りから道を失う。西側正面の尾根筋までは、植林地帯で手強いヤブがある訳
ではないので、適当に登る。急斜面を登ろうとしたが足場が悪くズルズルと滑る
ので、沢筋を行けるところまで詰めることにする。尾根筋近くで右手の斜面に上
がる。伐採された枯木や枝打ちされた倒木が多く難渋して、ようやく尾根に出る。

 尾根筋には踏み跡があり、忠実に北へ辿る。天狗倉山直下の急坂をあえぎ登っ
て頂上へ出る。山名板が2〜3ぶら下がっているだけで、さしたる展望もない。
大峰の稲村岳や大普賢岳あたりが見えるはずなんだが・・・。いなり寿司を2個
ほど口に放り込んで西側斜面の踏み跡を下る。この辺りからは、赤いテープやピ
ンクの紐などの目印が出てきてルートの確認がしやすくなる。

 幾つかの小ピークを越して、今日の最高地点の高城山に到着。南の尾根にも踏
み跡があるようで、ピンクの紐の目印はそちらについている。一息いれて西の踏
み跡に入る。どんどん下る。次のピークは高城山より100m低いので、おそら
く200mくらい下るのだろう。随分、下りが続く。時折笹が茂っている程度で
心配されたブッシュは殆どなく、尾根筋に添って快適な切開きが作られている。
登山用ではないのだろうが随分歩きやすい。

 最低鞍部のところで左の林道からの踏み跡が合流する。広くはっきりした道だ。
下の方に林道も見える。下山にはこの道を使うつもりだったので、分岐が確認で
きて一安心。近くで林道工事らしき音が響く。西南の小高いところが武士ケ峯だ
ろうと検討をつけ、そちらへの急坂を登る。振返ると先程下りてきた、高城山が
割と形よく望める。最近、笹などが刈り払われたような感じの踏み跡をグングン
登る。途中息がきれて、一休みしたりして、ようやく武士ケ峯北峰に到着。

 山名板がぶら下がっているけど、頂上らしい雰囲気はない。ここで、2度目の
昼食にする。いなり寿司の残りを食べる。水筒の麦茶も底をつき、コンビニで買
ったペットボトルに手をつける。落ち着いて辺りを見回すと、南西方向のすぐ近
くには、ここより高そうなピークがあるし、ここが北峰かどうかも怪しい気がし
てくる。もう少し南へ足を伸ばして確かめてみることにする。

 5分程で次のピークに着く。文字の消えかかった古い山名板が懸かっていて、
辛うじて山名と標高が読める。どうやら、ここは南峰のようだ。エアリアマップ
によると、ここから、尾根伝いに下りるコースもあるようだが、歳のせいか体力
も限界に近づいているようだし、時間的にも無理に思われたので、予定通り西ノ
谷林道を下りることにする。

 往路、確認していた林道への分岐に向かって下山開始。でも、どこで道を間違
えたか・・・急な斜面の下りになる。笹や雑木の刈り払われた幅2mほどの切開
き道が出来ていたので、ついハマリ込んでしまった。途中不安に駆られて、コン
バスで確認すると、方向は間違ってないようなので、いずれ、林道に出るだろう
と、どんどん下りる。ほどなく、林道手前の沢に下り立つ。急激な下りに息が乱
れていたが、ここでも腐るほどのツリフネソウが出迎えてくれる。「ツリフネソ
ウもこれだけ咲いていると値打ちないなあ〜」生駒山でのように、数えるほどだ
と宝石のような気がしたのに・・・^^;

 後は、長い林道歩きだ。途中で花やキノコの写真などを撮りながらのんびりと
下りる。左岸の林道はすぐに右岸に渡り、バス道へ出る手前でまた、左岸に渡る。
この西ノ谷の入り口付近には魚釣りセンターみたいなものもあって、遊びに来て
いる人も多い。

 バス道を左に折れて車を置いた沢原へ向かって歩く。丁度、15時28分のバ
スがあったのだが、1時間くらいと踏んで歩くことにする。でも、これは計算違
い。林道のような下り道ではないので、結局2時間近く掛かってしまう。途中で
缶ジュース等を買って飲みながら歩く。九尾ダムの湖のほとりで休憩し、景色を
楽しんだり、対岸へ渡る吊り橋を中程まで渡って渓谷の流れを覗きこんで遊んだ
りしながら歩く。最近のアウトドアブームのせいか、車客を当て込んだ施設が、
何ヶ所も出来ている。

 17時少し前に、ようやく沢原へ辿りつく。もう、ヘトヘト。

 帰宅したのは19時20分。今日も1日遊んでしまった・・・(^_-)

1996年 10月 6日(日曜日) 晴れ (メンバー)単独

         8:20-  8:30   595.0m  沢原                        
         9:05                  白石谷出合                                  
         9:20-  9:25           林道終点                             
         9:50- 10:00           尾根                                     
        10:20          984.0m  984ピーク                                
        10:30- 10:50  1061.0m  天狗倉山                                    
        11:00                  タカノス山                                  
        11:35- 11:50  1111.0m  高城山                                      
        12:35- 12:55  1000.0m  武士ケ峯(北峰)                              
        13:00- 13:05  1035.0m  武士ケ峯(南峰)                              
        13:30- 14:00           林道                                        
        15:00                  西ノ谷出合                                  
        16:50- 17:00   595.0m  沢原                        

『低山徘徊派! (^^)v』及び『ML低徘』へのご意見、ご感想はあきゆき(akiyuki@teihai.com)までお願いします。(黒江彰之)
サイン