ワラビ採りのシャカ岳裏道登山「比良」

1997年 5月 4日(日曜日)

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低山徘徊日記
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 先々週のミズバショウ山行の時と、同じ電車に乗る。京都発の湖西線電車も同
じ7時32分発。堅田・比良で下りる登山者は多いが、近江舞子で下りる人はわ
ずか。登山者は私達だけのようだ。

 何度か来ているのだが、いつまでもルートを覚えない ^^;  「どっちだった
かなあ・・・」と考えたり、早速に花の写真を撮ったり、ワラビを探したりしな
がら、のろのろと歩いて行く。キンポウゲ・シャガ・チゴユリ・オニタビラコ・
よく分からぬ紫の花・ナルコユリに似たホウチャクソウの花・・・など写真に撮
る。なんとか、取付きに到着。昨夜の雨のせいか、やや水量の増えた沢を渡る。
ここで、雨具のスボンを穿く。雲は多いが、お天気は回復基調。でもササヤブは
濡れているようなので、早めに準備。

 小さな沢を詰めあがると、ワラピポイント。その少し手前でイワカガミとイカ
リソウを発見・・・ワラビ探しは家内に任せて、私は写真を撮るのに専念。雨の
せいで、イカリソウの花はほとんど地面に倒れてしまっている。ワラビの方は・
・・というと、いつも沢山あるところには全然ない・・・そう言えば、下の方で
もあまり見掛けなかったし・・・今年はタイミングを外してしまったのか・・・
それとも、この辺りのイタドリも結構折り採られているようなので、既に採りつ
くされた後なのか・・・

  その代わり、例年にないイワカガミの群落に感激しながら少しづつ高度を上げ
る。オッ、マムシグサがある。今年は初めてお目にかかる。さらに、右岸の尾根
筋に上がっていくと、ワラビの群生発見。なんとか予定の量は確保できる。さら
に登って、雄松山荘道に出る。ミツバツツジが美しい。ワラビ採りコースとはい
え、結構消耗が激しいルートなのだ。登っている時は花やワラビに気をとられて、
あまり疲れを感じないが、正規ルートに出て急にシンドくなる。

  ミツバツツジの花などを撮りながら一寸休憩したあと、シャカ岳を目指す。相
変わらずイワカガミが多い。鮮やかにビンクの花、白っぽい花・・・大きさも様
々だ。ミツバツツジも一番の盛りのようで、花びらの色も美しい。やがてワンゲ
ル道の合流地点。ここでは・・・シャクナゲが見頃。少し雨の雫が残った花びら
が美しい。またまた、休憩。写真モードになってしまう。間近に見るシャクナゲ
の花びらは・・・色はミツバツツジと良く似た透明感のあるピンクだが・・・こ
れは、デカイ・・・シャクナゲの派手さにあまり目立たないが、スズランに似た
ウラジロヨウラクの花も咲いている。

 ここからシャカ岳までが、割とシンドイ。疲れた身体に辛い登りが続く。途中、
雨具のズボンを外す。急に風を感じて幾分歩きが楽になる。途中、何度か立休み
をいれてようやく頂上に到着。10人くらいの人だが、少し離れたところで休ん
でいる人をいれると数十人になるだろう。頂上近くにもシャクナゲがあるが、こ
のあたりまで登ってくると、盛りは、これから・・・という感じ。真っ赤な蕾が
印象的だ。

 早速、弁当にするが、疲れのせいか、喉が乾いて食が進まない。オレンジをむ
いて水分をとる。近くにいた男性に頼まれてシャッターを押してあげるが、この
人、後で煙草の吸い殻をポイ捨てして出発していく・・・(-_-メ) そんな人に、
シャッター押してあげるんじゃなかった・・・

 休憩後、寒風峠を目指す。下り基調なので気が楽。まだまだ、登ってくる人も
多く、沢山の人とすれ違う。ヤケオ山で小休止。お昼頃からお天気はよくなって、
陽射しが暑いほどになっている。武奈ケ岳から蛇谷ケ峰に連なる山なみ、シャカ
岳や琵琶湖方面、これから下っていくリトル比良の山々が見渡せる。次のピーク
のヤケ山が遥か下に見える。時折、足元の小さなスミレが目を楽しませてくれる。

 大きく下って少し登る。ヤケ山直下ではハルリンドウイカリソウが目に付く。
朝見たイカリソウは雨のせいか、地面にへたっていて巧く写真に納まらなかった
が、今度はなんとかなりそうだ。数枚撮って頂上へ・・・休憩するが、日が照っ
てかなわん・・・

 直接、涼峠へ下りるテもあるが、私の好きな、寒風峠からオトシ付近の雰囲気
を家内に味あわせてやりたかったので、一寸遠回りだが、寒風峠に向かう。大き
く下り、小さなピークを2つばかり越すと寒風峠。この時間帯では、もう通る人
もなく静かな雰囲気だ。

 右へ折れて涼峠へ向かう。ここから涼峠までは、ほとんど高度差はなく、湿地
帯の木陰の静かな道が続く。朽ちかけた木道なんぞもある。もちろん涼しい。右
手の笹原の茂みから水音が聞こえてきて、すぐに水の流れが始まり、やがてその
流れ渡る。タオルを水に浸して汗をぬぐう。しばらく沢に沿って大小の岩の間を
縫うように歩く。やがて右岸に渡り、沢の流れが下に離れてしまうと涼峠へ到着。

 小休止。カメラと三脚をザックに収めて本格的な下りに備える。この時は滝道
に入ろうと思っていたのだ。10分ほど下りて滝への分岐へ着く。しかし、ちょ
っと時間も遅くなりそうだったので、滝見の展望台で写真を撮っただけで、尾根
道を下りる。

 登山口の沢でもう一度タオルを濡らす。舗装道路を歩きながら電車の時間を確
かめる。時間調整をかねて、比良山岳センターに立寄り、自販機の清涼飲料水を
買って休憩。休憩後、また、道端の花の写真などを撮りながら北小松の駅へ・・・

 16時55分の電車で帰途につく。


1997年 5月 4日(日曜日)曇り後晴        (メンバー)芳子

        08:25           90.0m  JR湖西線近江舞子駅                       
        09:35- 09:40           取付き                                      
        10:50- 11:05           雄松山荘道出会い                            
        11:20- 11:35   720.0m  展望台(大津ワンゲル道)                    
        12:30- 13:05  1060.6m  シャカ岳                                    
        13:30- 13:40   974.0m  ヤケオ山                                    
        14:15- 14:30           ヤケ山                                      
        14:40- 14:50   600.0m  寒風峠                                      
        15:20- 15:25   580.0m  涼峠                                        
        15:35- 15:40   250.0m  楊梅滝展望台                                
        15:50                  登山口                                     
        15:55- 16:20           比良山岳センター                           
        16:45- 16:55    90.0m  JR湖西線北小松駅                          

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