そろそろ、ササユリのシーズンだなあ・・・と、笹ケ岳へでかけることにしま
した。笹ケ岳は狸の焼物で有名な信楽(シガラキ)の近くにあります。
9時半頃に車で出発。R163から山越えの県道5号線に入り信楽を目指す。
途中信楽の町のコンビニでお昼のパンを買い出しして、登山口の南新田に到着。
道端のスペースに駐車する。身仕度をしていると、目の前にワラビの育った葉っ
ぱが沢山ある。よく見ると食べ頃のワラビも生えている。もう、時期ではないと
思っていたが、一寸探しただけで20本位を摘みとる。
いよいよ、出発。暗い林の中の道を辿る。すぐにササユリを発見。でも、これ
で安心は出来ない。去年も登り口で見つけた花がベストの状態で、上の方では数
も少なかったし、咲きっぷりももう一つだった。
ルートは荒れていて、この冬の雪のせいだろうか、笹が倒れて道を塞いでいる
ところが何ヶ所かある。ほとんど、整備はされていないようだ。下山してくる3
〜4人の方とすれ違う。今まではこの辺りで人に会うことも無かったのだが、今
日は登山者が多いようだ。
登山道を隠すほどの笹の原を抜け出すと右手の斜面の急登となる。距離は短い
のだが、その分急な登りが続く。小さな沢を渡る。流れにタオルを浸し汗をぬぐ
う。今日は相当蒸し暑いようで、汗かきの私は別として、家内も大汗をかいてい
る。なおも急な登りが続き、小さな沢を2つばかり渡って登っていく。稜線近く
になると先行者の話し声が聞こえてくる。おばちゃんの団体がいるようだ。
尾根筋に出たところで小休止。軽い気持ちで登りはじめると、以外に厳しい山
だ。梅雨の間の貴重な晴れ間で、すっきりした空ではない。曇り空だが、雨の心
配はなさそうだ。遠くで雷鳴が響いたような気がしてドキッとしたが、どうも飛
行機のようだ。一旦、少し下って頂上への登りが続く。急な登りはない。頂上の
間近で濃いササをかき分けて歩いていると何故かワクワクするしてくる。最後の
ササをかき分けて頂上の広場に出てくる。10人ほどの中高年グループと中年夫
婦連れが休憩中。先程、賑やかな声が聞こえていた先行パーティのようだ。意外
に人が多いじゃないか・・・いつもは人気のない静かな山頂なのに・・・今日は
勝手が違う。
早速に付近を見回してみるが、ササユリは見当たらない。今年も外してしまっ
たようだ ^^; 遠望はないが、眼下の見える新田の集落が箱庭のよう。頂上は
窮屈なので、少し奥の大きな岩のところまで行って弁当にする。丁度日陰になっ
ていて涼しい風も少しある。買ってきたパンをかじるが、喉が乾いてしまって、
飲み物と一緒でないと喉を通らない。
いくら回りを見渡してみてもササユリは見当たらないが、奇麗な花びらのツツ
ジが咲いていたので、写真を撮ったりする。昼食を済ませ、下山しようと頂上広
場まで戻ってくると、もう1パーティ到着したようで、一段と人が増えている。
こりゃ、今日はどうしたことだ・・・
急な斜面を、ササユリが咲いていないものか探しながら、慎重に下っていく。
去年もこんな具合で、随分下りたところに咲いていたことを思い出しながら、か
すかな期待を持って下りていく。いく手に白い一輪を見つける。「おおっ、あっ
たよぅ・・・」後から来る家内に声をかける。ちょっと形も悪いし、どうしよう
かな・・・と思ったが、一応パチリ・・・
更に下っていくと、また幾つかの花を見つけるが、形のいいものは少ない。ふ
と見ると、ルートから少し離れたところに大きく見事に咲いた2輪を見つける。
おお、これこれ・・・少し下ったところから斜面をよじ登って花に近づく。足場
の悪いところだが、一寸頑張ってなんとかカメラに納める。さらに小さな沢を挟
んで向かい側に見事な花がある。沢の上部から回りこんで、これも写真に撮る。
そうこうしている間に、何人かの人が登っていき、1組の夫婦者が下りていく。
なかなか賑やかで、この山のイメージに合わない・・・(^_-) この辺りからは
傾斜もなだらかになり、所々に咲いている道端のササユリを楽しみながら下りて
いく。途中で会った方も話しておられたが、年々花が少なくなっているようだ。
タイミングだけの問題だけでもないようだ。登り道で会った人は「看板に偽りあ
り・・・2輪くらいしか無かった・・・」と家内に話していたらしい。まあ、2
輪だけ・・・ということは無かったのだが・・・(^_-)
道端のムラサキツメクサが鮮やか。ハルジオンやアザミの乱れ咲くあぜ道を駐
車地点に向かう。
帰りに信楽に寄り、今年は子狸を一匹連れて帰る。
|