新緑の住塚山・国見山「室生」


1998年 5月 22日(金曜日) 晴れ
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低山徘徊日記
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 5月になって、山に行くチャンスがなくて悶々としていましたが、久し振りに
 歩いて来ました。後で、記録を見ると、約1ケ月ぶりの山行ということで、こ
 んなに山を離れていたことは、この数年無かったことです。
 さて、目指すは曽爾の山。丁度、山歩きをはじめた頃に、よく行った山域です。


 最近のパターンとして出発は遅い。9時過ぎに家を出る。その代わり・・・と
いうのもおかしいが、約770mの高度にある「屏風岩公苑」というキャンプ場
まで車で上がってしまう・・・という軟弱さ。以前は、青山のバス停から歩いた
こともあるが、どうせ、ここまでは車道歩きだし・・・と軟弱さを自己弁護 (^_-)

 キャンブ場に着くと、駐車場に先着の車が1台あるのみ・・・それも、山行の
人ではなくて、私達が身仕度をしていると4人ほどの年配の方が車に戻ってくる。
屏風岩の見物だったようだ。

 駐車場からも切り立った屏風岩が望める。200m程の垂直の壁で、下部の半
分程は樹木が絡み付いているが、上部は柱状の岩が並び、なかなか壮観だ。ただ、
平日ということでクライマーはおろか、一般の登山者もいないようだった。

 キャンプ場の中を通り、岩壁に向かって左端にある登山口へ向かう。なんと、
最近のキャンプ場はテン場にコンセントが出ている・・・これは、驚きだ。それ
に、以前来たときと比べ、道標なども整備されているような気がした。とは言う
ものの、もう5年くらい前の話しなので、殆ど記憶にない・・・といった方が正
しいのかもしれない。

 この日は、今年最高の暑さだったようだが、今年の夏は早かったせいか、草木
の成長も著しく、踏み跡を隠さんばかりに繁茂しているところもある。多少不安
に思いながら踏み跡を辿る。芳子はワラビを見つけるが、ちょっと硬そう。でも
この後何ヶ所かで少し採取したようだ。やがて、登山口。立派な道標もある。

 今日のコースは、ここから尾根に出るまでが一登りあるくらいで、たいした時
間はかからない。ただ、どうしてもオーバーペースになりがちで、しかも、1ケ
月ぶりの山歩きとあって、なかなかシンドイ登りだった。途中からは、杉の植林
帯のジグザグ道となり・・・程なく、尾根に出る。右手に行くと、屏風岩の上辺
りに行くようだが、ここは左の住塚山を目指す。以前来たときの感覚では、ここ
からたいした登りも無かったように思ったのだが、なかなか、到着しない。好天
に恵まれたものの、その分暑さが応える。時折、涼しい風が通るのが救いだ。

 ようやく、頂上に到着。北から東方向が開けていて、これから向かう国見山、
その右に鎧・兜・・・ただ、この方向から見ると、あの特徴ある形には見えない。
さらに右手奥には倶留尊・二本ボソ・亀山と曽爾の山が続く。その奥に見えるの
は大洞山だろう。エアリアマップによるとこの山は別名「次郎岳」となっており、
榛原に「三郎ケ岳」というのがあることを考えると、それでは「太郎岳」は何処
に・・・と考えてしまう。太郎岳は見当たらないものの、中太郎など「太郎」と
名のつく地名が曽爾にはある。

 お昼も近いので、弁当を食べかけるが・・・陽射しをさけるところが一寸しか
なくて、とにかく熱い・・・おにぎり一個食べて次へ向かう。ゼニヤタワまで一
気に下る。帰りはここから屏風岩の裏手を通って若宮峠を越えよう・・・かとも
思って、ちょっとだけ、様子をみる。杉の植林の中をしっかりした踏み跡が続い
ているようだったが、問題は若宮峠から向こう・・・かなり、急な崖の下りのよ
うな気がする。もう一つ、屏風岩の上の尾根道を通ることも考えられるが、これ
も尾根道ルートがあるかどうかすら、判らない。帰りのルートは決めないままに、
国見山への登りにかかる。

 たいした登りではないのだが、やや痩せたところや露出した岩もあり、慎重に
登る。この辺りの記憶は全然ない。もっと、すっと登ったような気がするのだが
・・・かなり陽射しが強いのだが。風があるのが救いだ。

 山頂は、なかなかの見晴らしだが、とにかく日が射して暑くて適わない。さら
に、ここには全く日陰がない。それでも、何か食べないと腹が減って仕方がない
ので、取り敢えず、ベンチに腰掛け、凍らしたゼリーなどを食べて、お腹をごま
かす。

 家内と相談した結果、少し遠回りではあるが、以前に使ったことのあるクマタ
ワへのルートに決める。かなり急な階段道が何ヶ所かあって、「こりゃ、こっち
から登るのは大変だわい・・・」などと考えていると、一ヶ所だけ急な階段道に
登りとなる。エビネなどが咲いていたらしいが、私は気付かず・・・さっさと登
ってしまう ^^;   着いたところが「松の山」。そんな山名、地図には載って
いないのだが、そう書いた木の札が下がっている。鬱蒼とした杉の木立の中で、
なんの展望もないところだが、木立を渡ってくる風が素晴らしい。しばし休憩。
また、ゼリーを食べる。

 松の山からは、急な階段道が続き、あっと言う間にクマチワの林道に出る。こ
この様子はよく覚えている。かなり立派なトイレがあったことも、記憶にあった。
前回はここから左手の踏み跡に入り室生寺方面を目指したのだが、今日は林道を
右手に下る。始めの方は未舗装であるが、何時の間にかコンクリの舗装になり、
さらにアスファルトの道路となる。でも、この道、クマタワで行き止まりになっ
ているので、通る車も殆ど無い。一台が登っていって、すぐに下りてくる。とう
やら「屏風岩」へ行くのに、間違って入り込んだらしい。

 ここからは、のんびり林道歩き・・・林道を嫌いな人も多いが、私はそうでも
ない。のんびり歩けて、道端の草花などもじっくり写真に撮れる。ムラサキツメ
クサ・シロツメクサ・ニガナ・ノジギク・・・土手の上にはツツジも多い。盛り
を過ぎたものも多いが、まだ、蕾もある。途中、沢の水で汗を拭いタオルを水に
浸して頭からかぶって歩く。暑い夏には、これがなかなか気持ちがいい・・・
「済浄坊の滝」への分岐を少し過ぎ、タワミ峠を過ぎた辺りの木陰で一服・・・
といいたいところだが、今日は、ライターを忘れて、煙草が吸えない状態。健康
的ではあるが、休憩の楽しみも半減 ^^;

 ここから、さらに舗装された道を南に進むと、朝、車で上がってきた時に通っ
た、見覚えのある三叉路に出る。ここから右手に上がっていく。車をとめた「屏
風岩公苑」の少し手前で、当初、帰路に使おうと考えていた若宮神社下の登山口
をチェックしてみる。登山ルートの表示はあったものの「難路」に近い旨の説明
がある。まず、登りに使ってみてから、下りに使うのが順当だろう。

 さらに、坂道を辿って駐車場に到着。屏風岩見物の人だろうか・・・3人連れ
の女性が車に乗って帰ろうとしている。彼女たちが去ってしまうと、あくまでも
静かな曽爾の山であった。キャンプ場の水道の水で、汗を拭って帰途に着く。


 1998年  5月  22日(金曜日)  晴          (メンバー)芳子

        11:15          770.0m  屏風岩公苑                                  
        11:45- 12:00  1009.4m  住塚山                                      
        12:10          880.0m  ゼニヤタワ
        12:30- 12:50  1016.0m  国見山                                      
        13:05- 13:15   960.0m  松の山                                      
        13:25                  クマタワ                                    
        14:45          770.0m  屏風岩公苑                                  

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