笹の原を辿って三郎ケ岳・袴ケ岳「室生」

2003年 03月 21日(金曜日) 快晴

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低山徘徊日記
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ルートマップ


『諸木野』付近から袴ケ岳


 何度か出かけたことのある山域、何度か行ったことのある山だが、コースを変えて久し振りに歩く。高城山から登り、石割峠に下るのが一番一般的だろうか・・・今回は、敢えて変化をつけて、人の少ないコースを歩いてみた。人に出会ったのは三郎ケ岳山頂と石割峠付近だけの静かな山だった。

 朝早く出るのが苦手になってしまい、駐車予定の仏隆寺下の駐車場に着いたのは9時。車が一杯で駐車できるか心配していたが、まだ桜のシーズンには遠く、4〜5台のみで、スペースは十分空いていた。

 身支度を整え、唐戸峠に向かう。唐戸峠から右手の尾根に取り付くが、一寸不鮮明なとこもあるものの、問題なく主尾根に登りつく。急な登りはここまで。後は唐戸山方向への縦走感覚。唐戸山とは反対方向の踏み跡は、以前よりもしっかりした感じになっていて、今はそちらがメインになっているのかも知れない。仏隆寺と唐戸峠の間に、それらしき取り付きがあったのが気になっていたが、歩いたことは無いので詳細は不明。

 倒木が多いものの、歩くのにさしたる支障も無く、唐戸山・迷い峰を経て三郎ケ岳へ・・・頂上では3〜4パーティが休憩・昼食中。一昨年来たときに驚いたのだが、頂上は立木が切り払われ展望がよくなっている。今日もそうだ。おまけに、珍しく快晴に恵まれ、申し分ない展望だ。11時とあって、未だお昼には早かったので5分ほど立ち休みして、石割峠方面へ下ることにする。

 急な下りだが、鎖が付けられている。以前はなかったように思う。割と新しいもののような感じだった。急な下りを終えると石仏群。ルートからちょっと左に入ったところだ。数体の石仏が岩肌に彫られている。お参りして写真を撮った後、水平道を少し進む。小さな小屋があり、その手前に『血原橋』と『石割峠』への分岐道標がある。右手の植林の間の道を下る。ほどなく林道(伊勢本街道)に下り立つ。右へ下れば『諸木野』を経て仏隆寺に戻れるが、もう一つ山を登る計画だったので、街道を左に少し登る。登りきったところが石割峠だ。

 石割峠に着いてみると倒木が袴ケ岳へのルートを塞いでいる。倒木の間を這うようにしてすり抜け、笹を踏み分けながらズルズル滑る斜面を少し登ってみる。しかし、家内がうまく登って来れない。登り口で倒木をすり抜けようと身を屈めた時に、笹で耳を突いた・・・とかで、一寸トラブル。引き返して峠に下り立つ。夫婦連れが街道を登ってくる。三郎ケ岳の頂上にいた方のようだ。何処へ行くのかと思っていたら、様子見だったようで、引き返して行った。

 耳がガンガンするという家内の様子を暫くみることにして、その間に付近を探索、別ルートを探してみる。戻ってきて、「具合が悪けりゃ引き返そうか?」というと、「早く帰っても仕方ないし・・・」とやる気マンマンなので、ちょっと心配ではあったが、再度倒木の間を這い上がる。少し登ると古い踏み跡に入ったので一安心。しかし、歩く人が少ないからか、廃道に近い感じ。背丈ほどの笹が踏み跡を隠すように茂っているところもある。それにやたら埃っぽい。ルートは一直線で、昔通ったこともある踏み跡なので、迷うようなところはない。主尾根に通る尾根道までは急な登りだ。でも高度差は僅か100m程度。頑張って登る。

 尾根道を右に少し行くと三角点ピーク。誰が名付けたか『石割山』とテープに書いてある。以前には無かったと思うが・・・(^_-)    『石割山』から少し下ると鞍部の細い林道・・・多分、この林道を右に下ると『伊勢本街道』に出るのではないかと思ったが、未確認。

 鞍部から少し登ったところで、踏み跡は右に転じ、いよいよ袴ケ岳の登りにかかる。最後の登りの少し手前で、右手の谷に下る踏み跡(分岐にテープあり)。これも以前はなかったように思い、一寸気になる。

 最後の登りを頑張って、ようやく袴ケ岳山頂。北側正面に三郎ケ岳が見える。また、北西の下方には『諸木野』あたりの集落が見えている。ここで、初めて腰を下ろして昼食。少し休んで、北側の尾根の下りに入る。

 ここからがやっかいなところだ。以前一度下ったことはあるが、痩せ尾根部分もありルート不鮮明。ゆっくり慎重に下る。それでも、途中までは白いテープがあって、心強く感じたが、途中から谷筋にでも下ってしまったのか、テープを見失う。前回も同じような感じで、最後は強引に下ったものだ。そんな時、もう一つトラブル発生。GPSのアンテナを付けるクリップを落としてしまう。少し戻って、あたりを探してみるが、結局見つからず・・・  木の葉に埋もれてしまったか、谷に落ちてしまったのだろう。

 微かな踏み跡を下っていくと、ようやく植林帯に出る。これで一安心だ。植林の間を下って行く。直ぐ近くに『伊勢本街道』が見えてくる。ほどなく、『伊勢本街道』のすぐ手前に到達・・・  ところが、間に湿地帯があって渡れない。少し巻いて、渡れそうなところを探し、ようやく『伊勢本街道』に下り立つ。

 街道の反対側に水場があったので、そこでまず嗽をする。なんせ、笹の埃と杉花粉かなんかの埃で喉がおかしくなりそう。幸い花粉アレルギーはないが、とにかく嗽をしないと気持が悪かった。

 後は、のんびり『伊勢本街道』を下る。『諸木野』から右手の峠越え道に入りスタート地点の仏隆寺を目指す。舗装された道をゆっくりと歩く。途中、袴ケ岳が凄く整った形に見えるポイントがあり、写真を撮る。木陰に入ると火照った身体にひんやりした風が心地よい。峠には『児玉稲荷』があり、ここが高城山への登山口だ。お稲荷さんにちょっと立ち寄って参拝、仏隆寺へ下る。

 駐車場には、朝あった車は1台も無く、別の車が1台止まっていただけ。もう、みんな帰ってしまったのだろう。駐車場奥の無人販売コーナーには、朝は無かった「ダイコン菜」と「きな粉」が置いてあったので、少し買って帰途につく。

 久し振りに、山歩きらしい山歩きができて大満足。ちょっとトラブルもあったが、大事には至らず。終日、お天気も大快晴で素晴らしい一日でした。

 


『ルートマップ』をご参照ください。



三郎ケ岳直下の石仏


2003年 03月 21日(金曜日)  快晴 (メンバー)芳子

着時刻-発時刻標高  
09:00-09:15 520.0m 仏隆寺下の駐車場
09:35  唐戸峠
10:10 846.0m 唐戸山
10:25 822.0m 迷い峰
10:35 780.0m 鞍部(細い林道)
11:00-11:05 879.0m 三郎ケ岳
11:10-11:15  石仏
11:30  林道(伊勢本街道)
11:35-12:10 700.0m 石割峠(ルート探索)
12:35 815.0m 石割山(815mピーク)
12:45  鞍部(細い林道)
13:05-13:25 812.0m 袴ケ岳(昼食)
14:30-14:40  林道(伊勢本街道)
15:10  児玉稲荷
15:40-15:50 520.0m 仏隆寺下の駐車場

◇◇◇ この山の記録 ◇◇◇
  • #035 1992.05.03 「室生」高城山・三郎ケ岳
  • #131 1994.02.06 「奈良」高井岳・大平山・高峰山
  • #242 1996.04.28 「室生」高城山・三郎ケ岳・袴ケ岳
  • #291 1997.03.30 「室生」三郎ケ岳から室生寺へ
  • #333 1998.04.05 「室生」 春爛漫の高城山・三郎ケ岳
  • #368 1999.03.14 「室生」春風の三郎ケ岳を行く
  • #448 2001.04.01 「室生」なごり雪の高城山・三郎ケ岳・唐戸山


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