ツリガネニンジン乱れ咲く霊山「三重」

1999年 09月 26日(日曜日)

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低山徘徊日記
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ルートマップ

  9時20分、自宅発。先日の錫杖岳と同じルートで登山口に向う。R163を
ひた走り、伊賀上野を過ぎ、「伊賀一之宮」から名阪国道に上がる。錫杖岳の時
は「向井」で名阪国道を下りたのだが、今日はその少し手前の「伊賀」で下りる。
R25を少し戻り、「霊山寺」への道標を頼りに左折。細い道に入る。名阪国道
の下を潜って側道と交差するが、その先は、いよいよ細い道になっている。車を
降りて、道標を確かめると、確かに直進が「霊山寺」のようだ。「東海自然歩道」
案内表示もある。ただ、道は細くなっているので、側道に車を止め、ここから歩
くことにする。

 「こんなところはまともな登山口ではないな・・・」思っていると、軽トラッ
クの人が通りかかり、「霊山寺」を尋ねてくる。「よく判らないけどあっちと書
いてありますよ」というと、信用できなかったのか、真っ直ぐ行ってしまう (^_-)
その後、単独のハイカーの人がやってくる。この人は、私たちが示した方へ歩い
て行った。こちらも、身支度を整え、出発。

 舗装された細い緩やかな坂道を歩き始めると、先ほどの単独者が道端で昼飯に
入っている。軽く会釈して、その前を通りすぎる。車1台通るのがやっと、とい
う狭い道を歩いていく。もちろん、車とすれ違ったりすることもない静かな道だ。
10分ほどで広い林道に出る。霊山林道だ。右が霊山寺、左が霊山山頂を示す道
標がある。左に折れて山頂を目指す。暫く行くと少し広くなったところに出る。
左手に下る道と右手に登る道があるが、右の方に山頂を示す道標がある。右手の
道がやや細い感じはするが、車1台はちゃんと通れる立派な道だ。舗装もしてあ
る。

 小さな沢の左岸に沿って緩やかな登りが続く。沢筋に入ると花が多く、目を楽
しませてくれる。ヤマゴボウ・ツリフネソウ・ミズヒキ・ミゾソバ・イヌタデ・
ヨメナ・ホトトギス・アキチョウジなどなど・・・写真を撮ったり、一休みした
りしながら歩く。林道は一旦右岸に渡り、しばらくして、また左岸に戻る。1箇
所Y字の分岐があるが、右に登るのが本道みたい。上り詰めると尾根に出る。谷
を挟んで木の間越しに頂上らしきピークが見える。右手から回り込むように尾根
道が続いている。

 山頂の手前に大きなアンテナ設備があり、1台の乗用車が止まっていて無線を
やっている。「う〜ん、ここまで入れるのか・・・」確かに、ここまで歩いて来
た道、狭いところもあったけど、ずっと舗装道路が続いていた・・・そのアンテ
ナ設備を過ぎ、緩やかな坂を登っていくと頂上。沢山のツリガネニンジンが咲い
ている。

 頂上には先客が5〜6人。真中が少し凹んだお鉢状になっていて、その底に古
墳の石室を思わせる仏堂がある。観音様が祭ってあり、備え付けのノートを見る
と信仰の山であることを伺わせる。小高くなったお鉢の縁の一角に一等三角点が
ある。またお鉢の縁に沿って幾つかのベンチが配されており、そのひとつに腰を
かけて昼食にする。遠望はないが、東方向に先日訪れた錫杖岳の特徴のあるピー
ク。意外に低い。その右手の一段高いところが経ケ峰であろうか・・・更に右手、
南方向に見えるのは笠取山か・・・双眼鏡で眺めると、山頂に大きなアンテナ設
備らしきものが見える。

 簡単な昼食にする。今の時期、冷やした梨がジューシーで美味。アキアカネが
飛んで舞う。付近の花や景色の写真を撮ったりしながら休憩していると、「田代
池」の方からの登山者が何人か上がってくる。多分、そちらからの道の方が山歩
きらしい道なのだろう・・・私達の登って来た道はオール舗装の、はなはだ物足
りない道ではあった。

 ゆっくり休んで下山にかかる。登って来た林道を戻りかけたのだが、頂上直下
の道標をよく見ると、右手に「霊山寺」とある。右手というと「田代池」と同じ
方向なのだが・・・そちらからも、「霊山寺」に下れるのか・・・「霊山寺」に
下ることが出来れば、車を置いたところに戻れるはずだ・・・同じ林道を戻るよ
り、その方がずっと面白そうだ・・・ということで、頂上へ引き返し、頂上の案
内板を良く見てみる。確かに、「田代池」方面に少し下りると途中で「霊山寺」
へ行く道があるようだ。

 「田代池」の方へ下る。よく整備された階段道だが、今日初めて山道らしい山
道を歩くことができた・・・(^_-)  5分ほど下り、九合目の道標の一寸下に分
岐がある。道標があって「霊山寺」へは右手に下る。でも、これは山頂の図にあ
ったルートではないようだが、しっかりした踏み跡が続いている。途中には何合
目何合目の道標や「たいこ岩」「六地堂」「櫻地堂」などの旧跡の案内もある立
派な道だ。地元の方が霊山寺から山頂の仏堂へ詣でるための信仰の道なのだろう。

 去年の台風の影響で倒木が多いのは、この山も例外ではないが、登山道は修復 されていて、気持ち良い歩きを楽しむことが出来る。一合目の表示で、林道風の 巾の広い道に出る。ここもツリフネソウやミズヒキが咲き乱れて美しい。ほどな く霊山寺。山門前には立派なトイレもあり、そこから少し下った霊山林道の縁に は広い駐車場もある。2台ほどの車が止まっており、頂上で一緒だったアベック とまた出会ったが、ここに駐車しているようであった。ここからのピストンも手 軽でいいコースだ。  林道を右に折れて北上。ほとんどアップダウンのない道をぶらぶらと歩く。そ れにしても、ずいぶん涼しくなったものだ。ひんやりした風もあって、こういっ た歩きがとても気持ちがいい。やがて、往路に霊山林道に出た地点に到着。見覚 えのある道標がある。左に10分ほど下って車を置いた地点に出る。登りにかい た汗も、下りの林道歩きの間にほとんど乾いてしまう。ほんとに、歩きやすい、 いい季節になったもんだ。

1999年 9月 26日 (日曜日) 晴れ (メンバー) 芳子

        10:50- 11:00           車デポ地                      
        11:20                  登山口                       
       12:20- 13:00   766.0m  霊山                            
        13:05                  田代池方面との分岐             
       13:40- 13:50           霊山寺                                   
        14:15                  車デポ地への分岐              
       14:25- 14:35           車デポ地                                  

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