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近頃、大台の鹿が増えすぎ、駆除する・・・なんて話題があって、テレビや新 聞でも取り上げられている。久しく大台にも足を踏み入れていないので、とに かく実態を見に行くことにしました。 最近の習性として、朝は遅い。ようやく8時前に出発。大台ケ原に到着したの は11時前になってしまう。ラッシュ時間帯にもかかわらず、なんとかたどり着 けたのは、これまた、喜んでいいのかよく判らないが、ダム建設のお陰で道路が よくなり、伯母峰トンネル手前の一区画を除いて、快適な道になったお陰だ。 すでに山頂付近の紅葉は盛りを過ぎていたが、途中のドライブウエイの下部で はまだ目を楽しませてくれる。駐車場は紅葉の終わった平日にしてはまずまずの 人出。団体の登山者も多い。 身仕度を整え、日出ケ岳へ向かう。久しぶりなので、なんだか山頂までが遠く に感じられる。しかし、ゆっくり歩いたせいか、さほどシンドイ思いをすること もなく、頂上の展望台に立つ。 途中の木々には金網が巻いてあり鹿の食害を防いでいるが、それはかなり昔か らのようだ。その他に、フェンスが作られている。これはここ数年のものだろう。 頂上直下の鉄骨階段(ステップは木製)は以前来たときにもあったが、新たに、 正木ケ原方面には木道が作られていたようであった・・・こちらは、頂上から見 ただけだが・・・ 昔、鉄骨階段もなかったころは、山頂に向かう踏み跡は無数にあって、気持ち よく歩けたものだが、昨今のように訪れる人が多くなると、そういう踏み跡まで もが、自然破壊になってしまうのだ。ドライブウエイを作ってしまい入山者が増 えてしまった以上、やむを得ない・・・のであろう。 少し展望を楽しんだ後、巴岳から川上辻を目指す。落葉とイトザサの道が快適。 巴岳の一つ手前のピークでは鹿さんと遭遇。山頂付近に沢山出てきている時もあ るのだが、今日は見かけなかったので、ラッキーという感じ。 途中、踏み跡に沿って、フェンス工事中のところあり。川上辻まで下りてくる とロープが張ってあり、こちらからは入れない(入ってはいけない)ような感じ ・・・日出ケ岳山頂にはそんなロープはなかったが、このコースも、入山禁止と なっているのかもしれない。 さて、ここから、北大台のナゴヤ岳・三津河落山・大和岳・ナゴヤ岳を回る予 定だったが、自然保護の観点からか、ロープが張ってあって『入山禁止』となっ ていた。最近の鹿の問題もあり、自然保護の意識が高まっているようだ。もちろ ん、ロープは山全体に張ってある訳ではないので、張ってないところから入ろう と思えば入れないこともないが、低徘ワッペンをつけている以上、そういう訳に もいかないので、断念。 その代わり、大台辻の方へ向けて10分ほど歩いてみる。いつか、入之波温泉 方面(筏場)へ下ってみたいものだ。またナゴヤ岳と三津河落山の鞍部辺りへは 枯れた沢沿いに登れそうではあったが、取り敢えず、そこまで入って川上辻に引 き返す。 さて、これからどうしようか・・・ (^_-) 川上辻から、車道を歩いて経 ケ峰へ行き、西大台に下りようかとも思ったが、車道歩きも嫌なので、一旦駐車 場に引き返し、そこから西大台を周遊することにする。車道を少し駐車場方向に 戻ると、右手に大台教会へ行く遊歩道があるので、そちらに入る。この道は車道 の少し下を、ほぼ車道に沿って続いている。大台教会の下で西大台への道に出会 うが、ちょっと事情があって一旦駐車場に戻る。 さて、いよいよ西大台に向けて出発。先ほどの川上辻から下りてきた道との分 岐を左にとり、下っていく。少し下るとまた分岐。ここで左回りにするか右回り にするか考えたが、以前左回りに行った記憶があったので、今日は右回りとして、 左手に下りていく。少し下って沢沿いの道となり沢に沿って右手に下る。「遊歩 道」とはいうものの、このあたりは少し踏み跡が不鮮明。テープを確認しながら 進む。 立派な木の橋を2つほど渡ると、道は明確になり、迷うようなところはない。 ただ、石のゴロゴロとした道は歩きにくく、特に下りでは足首を捻りそうになる ことも一度や二度ではない。まあ、実際のところ足首を少し痛めてしまったみた いだ。 とはいうもののさしたるダメージはなく、50分ほどで見覚えのある吊橋へ・ ・・ その直前、単独男性に出会う。私たちと反対周りということであった。 二つ目の吊橋を越え、さらに20mほど直進すると、経ケ峰から小処温泉へ下る ルートに出会う。しっかりした道標がある。ここで右(経ケ峰方面)に折れる。 広い林の道は、踏み跡がはっきりしないところもあるので、忠実にテープを辿る。 5分ほどで「大台ケ原」への分岐。道標がある。直進は経ケ峰で右の沢を渡ると 「大台ケ原」へのルートだ。 ロープの張ってある沢を2つばかり飛び石で渡る。開拓地跡を抜け、緩やかに 上っていく。飛び石で幾つかの沢を渡る。気持ちのよい快適な登りだ。どこかで 弁当にしたかったが、秋の日は短い。16時までには駐車場に帰りたかったし、 以前来た事はあるのだが、記憶が怪しくなっている。おまけに、地図も持ってな かったので、少しメドの立つところまでは辛抱することにする。 七ツ池まで来て、そこを少し行き過ぎたところでようやく昼食。といっても、 パン一個齧っただけですぐ出発。この後、カメラを下げた男性一人とその少し後 で中年アベックに出会う。いづれも観光者風・・・所要時間も書いてないイラス トマップを見て下りてきたようだが、どこまで行くつもりか・・・ちょっと心配 になった。 なんとか15時半前には駐車場に到着。私たちが来た時にはなかった観光バス が4〜5台止まっているし車も増えている。明日から連休ということで、泊まり の人も多いのかもしれない。しばらく土産物店などを覘いてから帰途につく。 感じたこと。 1.鹿のこと 樹木の防護網は随分以前からされていたようで、鹿の食害については防護 網や防護柵で充分なのではないか・・・弥山あたりでも以前そういった議 論がされたが、その後、防護ネットが作られていた。あんまりミテクレの いいものではないけどね。 むしろ、人が多いということではないだろうか。自家用車が沢山入る。デ ィーゼルエンジンのバスまで入る。人が多いということに加え、酸性雨の 原因ともなる。と考えると諸悪の根源はドライブウエイということだろう。 2.西大台の散策路 東大台より格段に訪れる人も少なく、ルートも不鮮明。周回コースをとっ た場合は、高度差250mを下り、登り返す必要があるので、それなりの 覚悟と時間が必要。初めての場合は、3時間程度はみていた方が無難。特 に秋は日没が早いので、16時には帰って来れる計画がよいと思われる。 3.北大台の入山禁止 残念なことだが止むを得ない。ただ、「入山禁止」にする以上、誰もが入 ることのないように、アナウンスを徹底する必要があると思う。一部にロ ープが張ってあり、「入山禁止」の札がある程度では、実際には入る人を 排除することは出来ず、単に形式的な対応になってしまうような気がする。 鹿の声 枯れ葉踏む音 七ツ池 大台に 鹿駆け抜けて 落ち葉音 |
2001年 11月 02日(金曜日) 晴 (メンバー)芳子 |
10:45- 10:55 1580.0m 駐車場 11:25- 11:30 1694.9m 日出ケ岳 11:45 巴岳 12:00 川上辻 12:15 入之波方面へ下ってみる 12:25 川上辻 12:50- 13:00 1580.0m 駐車場 13:55 小処・経ケ峰分岐 14:00 1315.0m 七ツ池分岐 14:35- 14:40 1480.0m 七ツ池 15:25- 15:50 1580.0m 駐車場 |