御池岳花紀行「鈴鹿」

1997年 4月 27日(日曜日)

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低山徘徊日記
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 予定の5時半を15分程遅れてスタート。名阪国道から東名阪に入る。GWの
せいか、心持ち混んでいるようだ。

 四日市インターで東名阪を下り、菰野町からR306に入り、藤原町を目指す。
途中、道を間違えて治田峠方面に入り込んでウロウロするものの、すばやく、本
道に戻り、コグルミ谷登山口を目指す。コグルミ谷のすぐ手前でやま岳さんご一
家を発見。待ち合わせ場所のコグルミ谷登山口には、すでにまこさんが待機。あ
きゆき車は、すぐに鞍掛トンネル東口へ滋賀県組を迎えに行く。

 心配していた道路の崩壊は、片側通行の準備が完成間近というところで、トン
ネル東口まで通行可能となっている。5月1日には開通の予定と聞いているが、
その崖崩れ現場付近で、こちらに歩いてくる男性に出会う。かいさんかな・・・
と思って車を止めて声をかけてみる。「峠から歩いてこられたんですか?」「え
え・・・」なんて当たり障りのない会話をする。かいさんとは違うみたい・・・
と発進しかけるが、念のため聞いてみる「ひょっとしたら、かいさん?」「ええ、
そうです」なあ〜んだ、やっぱりかいさんか・・・取敢えず、車に乗ってもらっ
て、峠を目指す。車は何の支障もなくトンネルの前に到着。ただ道路に通行止め
用の土が盛ってあるだけで、これが取払われれば通行可能な状態だ。盛り土を越
えてトンネル側に行ってみると、丁度かねちゃんも到着したところのようで、佐
竹さんと一緒にいる。私が眼鏡を掛けていたせいか、目が合ってもキョトンとし
た感じ・・・暫くして笑みがこぼれる。初対面のかいさんを紹介した後、私の車
に乗り込んで、再びコグルミ谷の登山口へ・・・

 登山口付近は10数台の車がとまっていて、少し下ったカーブの駐車スペース
にも何台かとまっている。GW・花のシーズン・おまけに絶好の登山日和という
こともあって、なかなかの人出のようだ。幸いというと可笑しいが、通行止の為、
行き来する車は少ないので、適当なスペースに車を寄せて歩く準備にかかる。私
達が準備している間にも何組かが登っていく。

 まこさんは早く着き過ぎ1時間以上も待って頂いたようだ。急いで支度をする。
殆ど快晴の素晴らしいお天気で、どんどん暑くなりそうな気配。始めから半袖シ
ャツになる。取敢えず私が先頭に立って登り始める。沢に沿った道は一度通った
時の微かな記憶を呼び起こす。あの時は一人。他の登山者もなかったが、今日は
9人連れのパーティ・・・他にも沢山の人出で賑やかになりそうだ。

 10分ほど登るとタテ谷分岐へ到着。以前来たときは、ここから尾根を越えて
タテ谷に入り、少し迷ったりしたのだが、今日はメインルートを直進する。一息
入れて後続のメンバーを待っていると、ネコノメソウ・ミヤマカタバミ・イチリ
ンソウなどの花が目に止まる。うん、これからは撮影モードだな・・・と、かね
ちゃんにトップをお願いして、しんがりに回る。
いつもこんな調子ですみません m(__)m

 次々と目につくエンレイソウやスミレやヤマエンゴサク等の花を撮りながら、
やま岳さんのご両親と前後して登っていく。谷間にはまだ所々に雪が残っている。
短い距離だが、一ケ所だけ雪渓の上を歩く。暫く行くと、長命水。先行メンバー
が休憩中。水を汲んで顔を洗う。

 更に登る。やがて、右岸の尾根に取り付き緩やかに登る。おっ、カタクリの花
がある・・・(^^)v   ところが、一つ見つけると、登るほどに随所に見られる
ようになる。カタクリの花が目立ち始めたところで、また、休憩。芳子は、先日
の比良で芳村さんが見つけたと言っておられたコシノカンアオイの花を見つける。
見つけるというより掘起こすといった方が正確かも知れない。特徴ある葉っぱの
根元を掘っていると顔を出したようだ。

 ここから上は可愛い草花のオンパレード。キクザキイチリンソウが多い。カタ
クリ峠に着く。ここで、またカタクリの写真を撮る。数年前の12月に、坂本谷
から登った時に、ここを通ったはずだが、全然記憶に無い。その時と比べ、今日
は人が多いし、季節も違ってとても明るい雰囲気のだ。ブナ(?)の木立の奥に、
御池岳とその手前の尾根が見えている。あと200m位の登りだろうか・・・こ
こまでの道と同じく、だらだらとした緩やかな登りが続く。途中で小さな白いス
ミレキバナアマナを見つけて写真に撮ったりする。バイケイソウの葉の燃える
ような緑に春の勢いを感じる。キクザキイチリンソウが多いが、去年藤原岳で見
たイカリソウやイワカガミなどには気付かなかった。この辺りではカタクリは笹
原と共存しているようで、笹の下に隠れるように咲いているものもある。

 真の谷分岐に出る。ここはよく覚えている。以前来た時には、あまりの空腹の
為、頂上を待たず、ここで昼飯にした (^_-)  御池岳(円山)方面への分岐に
入る。なだらかだが、少しガレた坂道を登る。山頂直下のボタンブチ分岐を右に
少し行くと頂上。すでに先着のメンバーが休憩中。沢山の人だが、山頂ポールの
すぐ近くに陣取る。朝が早かったので早速昼食にする。
 
 昼食後、記念写真撮影。さて、腹ごなしにボタンブチ散策に向かう。一旦、頂
上直下の分岐に戻り、直進して小さなピークを越すと笹原の道になる。奥の平へ
の分岐で右に入ると、背丈を越す笹の道となる。ルートははっきりしているもの
の、倒れかかる笹を払いながら遮二無二進む。帰りに迷わないように、時折振返
ってルートを確認しておく。暫く下っていくと、かなり展望のよさそうな崖縁に
出る。ボタンブチだ。

  2〜3組のパーティが休憩中。霞んでいて遠くは見えないか、御在所岳辺りの
大きな山塊が望める。その右は雨乞岳か・・・かねちゃんは早速スケッチモード
に・・・  佐竹さんは岩陰にニリンソウヒトリシズカを見つけて写真モードへ
・・・もちろん、私も・・・(^^)v   白い小さな花はハクサンハタザオか?

  暫く花と展望を楽しんだ後、御池岳へ引き返すことにする。御池岳の山頂へ直
接向かうルートがあって、赤いテープが見えていたので、少しだけ辿ってみる。
踏み跡自体が来た道ほど明確でなく、ちょっと難儀をしそうだったので、すぐに
退却、来た道を帰ることにする。帰りはササの傾きに逆らうように登らねばなら
ないので余計に歩き辛い。手足や顔を何度もつつかれながら、それでも、なんと
か山頂に戻ってくる。

 少し、息を整え、鈴北岳を目指す。こちらは殆ど笹もなく、快適な道が続く。
暫くすると湿地帯に入る。真の池を越して日本庭園に至る間、山火事でもあった
のか・・・笹原は一面焼き払われている。もし、これが野焼きだとしたら、確か
に歩きやすいとはいうものの、酷いことをするものだ・・・

 焼け野が原となった日本庭園付近で大団体とすれ違う。これが山頂や狭い登山
道でなくて幸いだった。彼らは、花の池の方にでも行ったのか、私達の来たルー
トとは別の方に去って行く。さしたる登りもなく鈴北岳に到着。ここも一昨年に
来た山なんだけど、あまりに様相が違っていて、ピンと来ない。ここから足を延
ばした鈴ケ岳がどの山かさえ判らないのも情けない・・・^^;    もう、ここ
からは下るのみなので、大休止をとって北の方に見える伊吹山・佐竹さんが前日
登ったという霊仙山辺りの展望、南の方には藤原岳その手前の冷川谷の頭あたり
の送電鉄塔が望める。もちろん、今下りてきた御池岳が間近に見える。

 いよいよ下山にかかる。広く笹の払われた尾根道を下る。始めに急な下りがあ
るが、三国岳に連なる尾根の眺めが素晴らしく、下りてしまうのがもったいない
ほどだ。ひとしきり急坂を下って、1056mピークを越して下って行くと、そ
れまでの笹原の尾根からしっとりした雑木林の雰囲気になる。雑木の下にキクザ
キイチリンソウ・ミヤマカタバミなどの白い花がチラホラ現れる。カタクリが咲
いているな・・・最後にまたカタクリを見ることが出来てよかったな・・・と思
ったら、登山道の右と言わず左と言わず・・・すごい群生。昼下がりの明るい陽
を浴びて奇麗に反返っている。コグルミ谷のカタクリもすごかったけど、こちら
も負けていない。あまり期待していなかっただけに喜びが大きかった。

 鞍掛峠近くでは白い色のカタクリ似の花を見つける。アマナかとも思ったが、
花びらの様子ではカタクリに近い感じだ。

 峠から右に折れ、トンネル東口に下る。ここは、何故かよく覚えている。トン
ネルの西口の方から登ってきて、東口へ下った懐かしい思い出がある。眼下に道
路止めてある車が見える。燦燦と日が照り付ける。急にタンポポやスミレの花が
目立つようになる。急な下りだ。滑らぬように用心しながら下りていく。

 トンネル東口に着く。駐車スペースには10数台の車と大型バスが一台止まっ
ている。少し休憩。ここに車を置いているかねちゃん・佐竹さん・かいさんと別
れ、R306をのんびり下る。通行止の為、ほとんど車は通らないので国道とい
えども歩きやすい。約20分でスタート地点のコグルミ谷の登山口に到着。まこ
さん、やま岳さんご一家と別れて帰途に着く。

 菰野町に入った辺りからやや渋滞。まあ、急ぐこともないか・・・と、途中ガ
ソリンスタンドで給油。丁度セール中のようでティシュを6コも貰って、なんだ
か得したようで幸せな気分になる (^^)v

 四日市から東名阪に上がり、奈良を目指す。いつもより幾分渋滞していたが、
18時30分、無事帰宅。
        
1997年 4月 27日(日曜日)快晴 (メンバー)かねちゃん・やま岳さんご一家                    ・まこさん・かいさん・佐竹さん・芳子

        08:20          500.0m  コグルミ谷登山口                         
        08:30- 08:35           タテ谷分岐                             
        08:50- 09:00           長命水                               
        09:30- 09:45           カタクリ峠                          
        10:00         1080.0m  真の谷                              
        10:40- 11:20  1243.0m  御池岳(丸山)                           
        11:50- 12:10           ボタンブチ                               
        12:35- 12:40  1243.0m  御池岳(丸山)                           
        13:00- 13:10           日本庭園                                 
        13:15- 13:35  1182.0m  鈴北岳                                   
        14:20          791.0m  鞍掛峠                                   
        14:30- 14:40           鞍掛トンネル東口                         
        15:05          500.0m  コグルミ谷登山口                         

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