大台のヤブと西大台「台高」

1995年 6月 11日(日曜日)

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低山徘徊日記
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 朝5時半、車で出発。今日は単独で身が軽い。7時過ぎには伯母峰峠付近に到着、
休憩所の前に車を止めて一休み。まだ、時間も早いので伯母ケ峰へ行ってみること
にする。

 トンネル左手の「通行止め」の林道に少し入り込むと、右手の尾根に上がる木の
階段があったので、これを登る。直に分岐があって、和佐又は右とある。そこから
尾根筋まで登ると確かに左方向に縦走路が続いている。右の伯母ケ峰方面への道は
無さそう。尾根筋に出る少し手前にあった右手への細い踏み跡を思い出す。そこま
で下りて、その道を辿ってみる。一旦、少し下り、電気設備(?)の小屋の裏手から
ヤブっぽい踏み跡を登る。一部笹に埋もれた、はっきりしない道を少し行くと、す
ぐにはっきりした尾根道に出る。なだらかないい道だ。尾根の北側は割と人の手が
入っているようだ。

 やがてピーク直下の急登となり、息をきらして登る。ピークは手元の高度計で、
1260くらいあり、伯母ケ峰と同じ高さだ。東へ行く道はヤブっぽかったし、北
へ行って東へ回り込んでいるのかとも思ったので、北側のはっきりした踏み跡を辿
ってみる。しばらくは尾根を行くが、やがて左手の斜面を下りていく。どうも仕事
道のようで、このままではドンドン高度を下げていきそう。「こりゃ、下りてしま
うな・・・」と、途中で右手の斜面を尾根筋へ登り返す。尾根には踏み跡がある。

 痩せた尾根道を辿ると、どん詰まりのピークには「伯母ケ峰北峰」とある。「こ
りゃ、間違えたな・・・」一寸ガックリする。でも、頂上の少し手前には、例の「
(有)いせ一貫堂」があった。(有)は最近のバージョンのはずだ。「まあ、これも名
のあるピークなんだな・・・」と、自分を納得させる。まあ、間違ってでないと、
このピークに来ることはなかっただろう・・・(^^; 

 先程の1260のピークまで戻り、東へ向かう笹に埋もれた伯母ケ峰へのルート
を確認して下山する。次に来るときには、間違うことはないだろう・・・思わぬと
ころで、ピークを一つ稼いでしまった・・・(^^)v
 それにしても、この辺りの笹は土埃で汚れているのか、スボンが上の方まで、ド
ロドロに汚れてしまった。

大台の駐車場に着いたのは10時半頃だったろうか。駐車場はぼ満車。2台分くら
いしか空いていない。売店で飲物を買いしばらく休憩。

 西大台へ向かう人は殆どいない。大台教会の左手を行く。すぐに沢から登ってく
る道との分岐に着く。ここから下れば右廻り、まっすぐ行けば左廻りとなる。標識
としては「小処」「木和田」が出てくるが、周回のコース案内はないので、「ひょ
っとして、小処まで下りてしまったらえらいことだぞ・・・(^_-)」と不安になる。

 取敢えず、まっすぐ、左廻りで行くことにする。ほぼ、平坦にな道だが、その分、
尾根や谷を越えるのに、相当グニャグニャと回り込んでいる。東大台の整備された
遊歩道に比べると、ゴツゴツと木の根の張った自然のままの感じの道が多い。緩や
かな坂を登りきって、七ツ池に到着。

 ここまでに2組のグループとすれ違っただけの静かなコースだ。七ツ池付近は正
木ケ原のような広い草原風になっていて、バイケイソウが沢山生えている。小さい
丘を越えて、その付近を散策する。池らしい池はなかったようだが、所々に窪みの
ある湿地帯のような感じだ。苔蒸した倒木が横たわっている。明確な踏み跡はなく、
あんまりウロウロすると、道が判らなくなりそうだ。

 再び、周回コースに戻る。ここからは下り道となる。「あんまり下ると登らなゃ
いけないな・・・」等と思いながら下り切ったところで小さな沢を3つ渡る。その
内の2つには渡渉用にロープが張ってあった。水かさは少なかったので飛び石で渡
る。この辺りが、昔、開拓の試みられたところらしい。案内板がある。

 右手へ行く経ケ峰への分岐を過ぎ、沢に沿った道を暫く下ると左手への分岐があ
る。開拓分岐だ。大台まで4.?キロの案内がある。まっすぐ行けば、小処温泉方
面だ。
 左に曲がり、2つの沢を2つの小さな吊り橋で渡る。この吊り橋には何故か見覚
えがあり、昔に一度来たような気がしたが・・・??
 2つ目の吊り橋を渡ると、長いまっすぐな登りとなる。さっき、下りて来た分だ
け登る訳だ・・・お昼を過ぎていたが、昼食は少しは展望のいい所でとろうと、空
腹に耐え、重い足をゆっくり運ぶ。ゴロゴロとした石の道なので「ゴロゴロ坂」と
名付ける。坂を登り切った所で男性が一人食事中。登りの人か下りの人かは判らな
い・・・
 やや水平になった道を進み、木の橋で中ノ谷を越えた辺りから、また緩やかな登
り道になる。次の沢は石積の堰堤風になった処を流れている。その沢の手前で昼食
にする。さして展望は良くないが、近くに沢音を聞きながらの休憩に気持ちが落着
く。

 休憩後、しばらく歩き、木橋を渡って更に登っていくと、先に通った右廻り・左
廻りの分岐に戻ってくる。
 2時少し前に駐車場。随分車も増えている。路側にも沢山の車がとめられている。
一方、駐車場の方は、帰った車もあるのか、少し歯抜け状態になっている。再び売
店で飲物を買ったりして一休み。周りの人を見ていると、割と本格的な山姿の人も
いれば、観光感覚の姿の人もいる。「大蛇ぐらまで往復2時間はかかりますよ・・
・」などと店の人に言われて、逡巡している人もいる。

 そうこうしている内に、少しガスってきて、近くの山の形もはっきり見えなくな
る。2時20分、駐車場を出発。ドライブウエイを下りかけると、右手の山の斜面
からガスが吹き出すように下りてくる。でも、下りていく程に、ガスは消え、遠く
の山も見渡せるようになる。「この分では、伯母峰峠近くからは大普賢や大峰の山
が見えるかも・・・」と楽しみにしていたが、残念ながら、そちらは雲が多くて望
むことが叶わなかった。

1995年 6月 11日(日曜日) 晴      (メンバー)単独   

         7:20                  伯母峰峠                                      
         8:30-  9:00  1187.8m  伯母ケ峰北峰                                    
         9:50- 10:10           伯母峰峠                                        
                                                                          
        10:30- 10:50  1580.0m  大台ケ原駐車場                                  
        12:20         1305.0m  開拓分岐                                     
        13:50- 14:20  1580.0m  大台ケ原駐車場                                  

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