早春の額井岳・戒場山「室生」


1998年 3月 15日 (日曜日) 曇り
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低山徘徊日記
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 山歩きを始めた頃に出かけたことのある額井岳・・・台高や大峰の帰りに榛原
 の近くを通りかかると、デーンとした特徴のある山容で馴染みの山・・・久し
 ぶりに出かけてみました。

 前回は電車で出かけ、近鉄榛原駅から歩いたのだが、今回は車で出かけ、少し
だけ手抜きをさせていただく。ということで、登山口は標高500mを越える十
八神社前。R165で榛原の町を抜け、左折して額井の集落を目指す。途中の新
興住宅地で道を探して少しウロウロするが、車一台ほどが通れる道を辿って、な
んとか神社の下の道に車を止める。

 家を出たのが遅かったので、簡単に身仕度を整えて、取り敢えず出発。神社に
上がる小道に入る。神社の前を通って、尚、直進するといよいよ山道となる。雨
上がりの道は多少ぬかってはいるが、快適な登りだ。昨夜来の戻り寒で、「お水
取りも終わったのに、皮肉なものだ」なんて思いながら、やや急ぎ登る。一登り
するとT字型の分岐に突き当たり、左方面は鳥見山とある。もちろん、右の額井
岳を目指す。更に、掘割状にえぐれた道を行くと、ほどなく林道に出る。

 林道を左に10m程行くと、右に未舗装の広い道。道標もある。以前来た時に
はもっと頼りない踏み跡だったように思うが、当時と比べて、随分、整備されて
いるようだ。すぐにその広い道を離れ、左手に並行する古い踏み跡に入る。しば
らく歩いていると、先程の広い道の方を中年のご夫婦が下山してくる。殆ど気付
かずにすれ違う。あまり急ではないが、それでもあえぐような登りが続く。杉の
木立の中をひとしきり登りつめると分岐に出る。都祁村方面や貝ケ平方面への分
岐となっていて道標もある。頂上へは右に折れて、ややなだらかになった尾根を
登る。

 頂上直下のササの茂る急な斜面を登る。左手の展望がパッと開け、陽が射して
明るくなる。と、広い頂上の端っこに出てくる。緩やかな尾根を辿って頂上へ。
ほんの少しだけ昨夜の雪が残っている。見覚えのある社に参拝。やたら、赤い色
が目立つが、その後塗りかえられたのか・・・
 
 殆ど、展望はない。社の前の切り株に腰をかけて昼食にする。時折、強い風が
吹くが、お天気はまずまず・・・車で走っていると、時折雪が舞っていた怪しげ
な天気だったが、なんとか、もちそうだ。身体が火照っている内は気持ちの良か
った強い風も、じっとしていると厳しいものになる。上着を着て風を避ける。

 戒場山へ向かう。急な下りだ。雨後で滑りやすくなっているので、慎重に下る。
先日、肩を痛めた家内は、やたら慎重・・・かなり下って、少し登り返す。2つ
ばかり小さなピークを越すと反射板に出る。戒場山が正面に迫る。岩の多い尾根
道は、右側が切れているところがあるので注意して進む。もう一度、右手に大き
く下る。下りきったところが戒場峠。

 峠道が通っていて、右、左へ下りることが出来るようだ。ここから、また緩や
かな登りになる。なだらかな登り・・・下りのように気をつかうこともないので、
疲れも感じず快調に歩く。やがて、頂上。展望皆無。

 ここから、戒長寺へ下山。急な下り、一寸したピーク経て、もう一段下る。鞍
部から右手に下る。急な斜面をジグザグのトラバースして下っていくが、谷側は
かなり急な斜面なので、慎重に・・・慎重に・・・自分に言い聞かせ、家内に声
をかけながら下る。ほどなく、戒長寺の横に出てくる。

 「えらく奇麗になってるなあ・・・」吃驚してしまう。道路が整備され、トイ
レなどの設備も出来ているようだ。新しい道路を避け、境内に入る。参拝してし
ばらく休憩。「ホウの大木」やイチョウの大木がある。古い石段を下りて、道路
へ出る。ハイキングコースの道標がある。右に折れる。

 家内が、田んぼの端にツクシを見つける。家内に言わせると、私は「春を見つ
けるのが下手」だそうだ。家内がフキノトウを見つける。その近くに今度は私が
フキノトウを見つける。家内の見つけたのより、立派なヤツだ。標高が高いせい
か、生駒で見たような花は少ない・・・と思っていたら、ヒメオドリコウの大群
落。少し日陰になった土手にタチツボスミレ、これは私が発見 (^_-)  おおっ、
またフキノトウ・・・なんて歩いていると、「山部赤人の墓」に到着。振り返る
と、戒場山とその麓の戒長寺が小さく見える。

 この「山部赤人の墓」は、山歩きを始めた当初、額井岳に登ろうとして訪れ、
取付きが判らなくて断念、この付近をウロウロしてお茶を濁した・・・という因
縁の場所だ。因みに、本当に山部赤人の墓であるかには疑義があるようだ。

 さらに、小さな集落の中を通り、スタート地点の十八神社の下に到着。スター
トした時2〜3台あった登山者のらしき車ももう無くなっているかと思いきや、
地元の方の車だろうか・・・10台くらいに増えている。神社でなにかやってい
たようだ。

 久しぶりの額井岳、お天気もまずまず持ち直してくれ、なかなか快適な歩きが
 できました。風が強く、やや、春が遅い・・・といった感じでしたが、素敵な
 草花達が早春を感じさせてくれました。

  1998年  3月  15日 (日曜日)  曇り             (メンバー)芳子

        12:15          530.0m  十八神社                                    
        12:50- 13:10   816.0m  額井(ヌカイ)岳                   
    13:55- 14:10   737.6m  戒場(カイバ)山                                
    14:30- 14:45           長戒寺                                      
    15:30- 15:35   500.0m  山部赤人の墓                               
        15:50          530.0m  十八神社                                    

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