新雪の感触・日本コバ 「鈴鹿」

1998年 12月 13日(日曜日)  快晴

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低山徘徊日記
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 かなりの冷え込みにもめげず、朝7時過ぎには家を出る。相変わらず遅いスタ
ートではあるが・・・(^_-)   R307からR421に入り、八風街道をひた
走る。雲ひとつ無い絶好の登山日和ではあるが、途中の道路情報によると 「凍結
のため、神崎橋以遠通行止め」 の表示・・・神崎橋ってどこだ・・・ 「まあ、そ
の内、融けるだろう・・・」 などと話しながら、とにかく、行けるとこまで行っ
てみることにする。永源寺の前を過ぎるとダム沿いの道となる。道路の凍結に注
意しながらダム湖上流の橋を渡り、右手に少し行くと登山口の 「如来堂」 。因み
に神崎橋というのはもっと奥であった。

 登山口の少し先には、既に何台かの車が止まっていて、丁度、6〜7人のグル
ープが出発準備中。まもなくスタートしていく。意外と人気の山のようだ。駐車
スペースは満杯・・・といっても3台ほど・・・になっていたが、道路の端に車
を寄せて駐車。早速、身支度を整えて出発。 「如来堂」 バス停から旧道に少し入
ったところが取付だ。左手に石段があり、入り口に小さな道標がある。そこから
歩き始める。

 右手下の一段低いところにある小さな社への階段道を右に分け、藤川谷に沿っ
て余り傾斜のない道を辿る。鬱蒼とした杉の植林帯でGPSも2Dナビ程度。始
めは、谷が下の方を流れているが、徐々に上がってきて、やがて、飛び石で左岸
に渡る。左岸では、少し沢から離れてグイグイと登り、かなり高い位置で山腹の
トラバース道となる。台風による倒木も多く、崩落個所もあるが、登山道は一応
歩けるように整備されている。しかし、倒木の下を潜ったり跨いだりするところ
は多い。また、踏み跡は狭く、崩れかかっているところもあるので慎重に進む。

 板1枚の木橋で右岸に戻り、ジクザグに少し斜面を登る。先行のパーティが休
憩中。長い登りが続く。行く手の空が開けてきて 「あれが尾根筋か・・・」 と頑
張って登って行くのだが、近づくと、まだ先がある・・・といった状態で、コリ
ャ少しヘタッてきた証拠か・・・(^_-)  小さな沢を渡って左岸の登りとなる。
数日前のものだろうか・・・薄く残った雪が凍っていてパリパリと音を立てる。
左の谷は切れ落ちているので、少し気を遣う。かなり急な登りなのだが、緊張し
て元気が戻る。

 沢の源頭近く、左手には小さな滝がかかる。その手前で右に方向転換。正面の
大岩を右から巻いて、岩の割れ目を伝って登っていく。ロープの切れっ端が残っ
ているところが1箇所あったが、ロープの必要はなさそう。慎重に行けばそんな
に危ない感じではない。ただ、凍結したりしていると少々やっかいかも知れない。

 登り切ったところが 「岩屋」 。小さな案内板もある。その辺りで一度休憩を入
れるつもりだったが、雪が融けてジトジトしているところが多く、腰を下ろす場
所を探して歩いている内に、タイミングを失う。やがて、分岐道標があり、 「直
進すると政所」 とある。もちろん、左に入って 「日本コバ」 を目指す。

 湿地帯への下りとなる。尾根道ではなく山腹を行くトラバース道なので、ルー
トはややこしく、うっかりすると、どちらに向かって歩いているのか、方向が判
らなくなってしまいそうだ。ただ、踏み跡はしっかりしていて、至る所にテープ
や 「日本コバ」 を示す案内板がある。それも、やたら沢山ある。ただ、間違う人
も無いだろうが、せっかくの案内板も矢印が消えかかっているのが惜しい。ガイ
ドブックで読んだルートを頭に浮かべながら歩く。少し下ると、小さな谷を挟ん
で向こうに小高い山が見えてくる。あれが、日本コバか・・・緩やかに下ってい
く。小さな沢の流れが現れ、流れに沿って左手に少し下る。飛び石で対岸に渡り、
また少し下る。すぐに、もう一つの流れに出会い、また飛び石で渡る。流れを渡
ると一直線の登り。左の小ピーク(862m)と右手の日本コバとの間の鞍部を
目指してまっすぐ登る。この辺りからは少しだけ雪が積もっていて、一面、真っ
白になっているのだが、先行パーティがあるのか、黒い踏み跡だけはくっきりと
続いている。

 登り切ったところから右手に尾根を登る。緩やかな傾斜の広い尾根だ。立木を
避けるように、右に左にと、グネグネと踏み跡は続く。 「頂上はもうこの先か・
・・」 予想に間違いがないだろう・・・確信が湧いてくる。気持の良い林の歩き。
雪の原を伝って吹く風は火照った頬に心地よい。ようやく頂上、少し開けた場所
に出る。

 頂上には5〜6人の先客があり、それぞれ写真を撮ったり、お昼の食事の様子。
中央の三角点にタッチ。頂上の中央の雪は大半融けてしまい、ジトジトしている
ので、端っこの方の薄い雪の上にシートを敷いて腰を下ろす。またとない好天に
恵まれ、雲一つない青空が広がっているが、あまり遠望がいいとは言えない。南
方面に目立つ山は、この春に行った綿向山、そしてその左手は雨乞岳だろう。ま
た、北東に雪を頂いて白く輝いているのは御池岳か・・・ 早速、昼食にする。

 私達が休憩中、1人下りていったようだが、他の人はまだ山頂にいる。空気は
ややひんやりしているものの、さしたる風も無く、ポカポカと暖かい陽差しだ。
登山口で一緒だった人達が到着し、頂上が混み合ってきたのを機に下山準備。付
近の写真を撮ったりした後、下山開始。来た道を戻る。 「岩屋」 から下、もう凍
ってはいなかったものの、濡れた岩に気を遣いながらも、概ね快調に下りる。

 時期が悪いのか、花も無く紅葉もなく、地味ではあるが、歩き応えのある山で
 した。民家も近く里山の感じがするものの、アプローチはかなりトリッキーで、
  「岩屋」 のある枝尾根に出た後も、また2つの沢を渡るなど、変化のあるコー
 スを楽しむことが出来ました。

 1998年 12月 13日(日曜日)  快晴        (メンバー)芳子

         9:20-  9:25   300.0m  如来堂                          
        10:35                  岩屋                          
        11:00                  湿原の沢(1本目)を渡る           
      11:20- 11:50   934.2m  日本コバ(ニホンコバ)                            
        13:20- 13:30   300.0m  如来堂

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