朝早くに所用があって4時半に起床。そのまま大台ケ原にでも行けば良かった
のだが、パソコンなどをいじっていて、また寝てしまう。次に目が覚めると、な
んと10時前。登る山も定めず、慌てて準備して出発。途中のコンビニで水分と
朝食・昼食兼用のパンなどを買い求め、とりあえず、最近走るのも慣れてきた三
重の山へのルートをひた走る。
取り敢えず、行き先は以前から気になっていた明星ケ岳ということにして、伊
賀上野から名阪国道に入る。
関で名阪国道を下り、左、左と2度曲がり、橋の手前で一度車を止め地図を確
認。加太川にかかる橋を渡り、次の信号のある交差点を直進。ちょっと道が細く
なったところでJの字を下から辿る感じで緩い坂道を登る。大きな鳥居を潜ると
すぐ細い道と交差。その道を渡り、やや広くなった道を左カーブして下っていく。
小野川沿いの道に出るので左折。正面右手に目指す明星ケ岳が見えてくる。川沿
いに進み、道なりに右手の橋を渡る。対岸の土手に沿って道は続いているが、や
がて畑の中の道になる。大きな道と交差する次の四つ辻で右折。右手から何本か
広い道が入ってくるが、直進また直進。白木一色の集落に入ると、多少ウネウネ
と曲がりながら道なりに進む。国分寺への案内のある分岐があるが、ここも直進。
左カーブ右カーブを繰り返しているうちに山の中に入ってくる。ちょっとした峠
風のところで、左側に大きな石灯篭があり、よく見るとそこに「明星ケ岳登山口」
の白い案内板がある。家を出て1時間ほどで登山口に到着。
ここから左に坂道に入り、もっと登っていくと10台くらいの駐車場もあった
のだが、それは後になって判ったことで、その近くのスペースに車を止める。国
分寺の方から下りてくる車が回転できるほどのスペースは残したつもりだが、上
に駐車場があるのが判っていたら、そちらに止めるのがベター。さて、その登山
口の案内板をよく見ると懐かしい「イセ一貫堂」の名が・・・(^_-)
素早く身支度を整え、舗装された道を行く。右手の低くなった地帯には、一面
白いススキの穂とセイタカアワダチソウの黄色い花が広がる。20mほどで分岐
があり、左は国分寺の参道を示す門柱が立っている。柱のそばには使用済みの杖
が入った土管が立てられている。ここからもまだ舗装された登り道が続く。しば
らく行くと、ちょっと広くなった駐車スペースがある。この駐車場も舗装されて
いる。車は止まっていなかったが、私達の後に1台登って来たみたいだった。
「ここに止めればよかったのかぁ・・・」と思いながらも、先へ進む。
ここからは舗装も無くなる。この入り口にも杖が沢山立ててある。そんなに登
山者があるとは思えない。きっと参拝の方が使われるのであろう。ここから国分
寺までは幅広い道が続く。土質はややザラザラとした感じで、地面に岩が露出し
ているところもある。随所にお地蔵さんが祭ってある。坂道を上り詰めたところ
には一つベンチが置かれていて、参拝のお年寄りなどは、ここで一服できるよう
配慮されている。道は平坦になり、尾根を左に巻いたような感じに進んでいく。
お寺や、その手前のお地蔵さんなどが見えてくる。やや肥満のシバ犬がやって来
るがおとなしい感じ・・・お寺の飼い犬だろう。本堂前の急な階段を登る。
参拝後、左の道を辿るが、広い場所に出る。下る道はありそうだったが、登る
道は途切れている。すぐに引き返す。先ほど参拝した本堂のちょっと手前に登り
道がある。その分岐には、さっき通った時も気がついてはいたのだが、正面のお
地蔵さんへ向かっているだけかと思っていた。その道がさらに上に続いていたの
だ。良く見ると、分岐には案内板もあった。
いよいよ、ここから細い山道に入る。すぐに本堂裏手の尾根に出る。そこから
左に折れて緩やかな尾根の登りとなる。ここからは、何箇所かに案内板もあるが、
赤や黄色のテープが目印の主役となる。しかし、迷いそうな枝道も無く、踏み跡
もしっかりとついている。ひと登りすると、最初のピーク(393ピーク)に出
る。家内はここが頂上と思っていたようで、ガッカリしている (^_-)
この辺りから、倒木が多くなり、踏み跡も乱れてくる。ここに「明星ケ岳」の
方向を示す案内板がある。小さな谷を挟んで向かい側に明星ケ岳(そのものでは
ない)が見えている。案内板に従って、左手の尾根伝いに下りていく。この鞍部
への下りは、倒木が酷く、頗るやっかい。でも面白い (^_-) 倒木を潜ったり
跨いだり巻いたりしながら、エッチラオッチラと下っていく。最低鞍部にに着く
と峠道が通っているようだ。割とはっきりした踏み跡がついている。
いよいよ、本峰への登りとなる。ここからは殆ど倒木はなくなるが、急斜面の
きつい登りとなる。ほぼ一直線の登り。上を見ると青空が見えて来たので、ひと
登りで頂上か・・・と思っていたが、そこまで行ってみると、ちょっと首を左に
振った感じで、さらに登りが続いている。「おお、まだまだ楽しませてくれるワ
イ」・・・と思うことにして、もうひと踏ん張りする (^_-) 時間でいうと
そんなに長い登りではない。登りきったところが、一応は頂上みたいなんだが、
道はまだ先に続いている。少し下って、緩やかに登ると頂上。この鞍部も倒木は
多いが、通行できるように整備されている。
頂上はしっとりした植林の中。いくつか山名板などが掛けてあるが、古びて読
み取れないものが多い。西に続く尾根の先にもう一つピークが見えている。ひょ
っとすると、あっちが頂上か・・・とも思い地図で確認。こちらでいいみたい。
腰を下ろして弁当にする。といっても、車で朝食代わりに食べたパンの残りを
齧る程度。家内が家でむいてきた梨が美味。さしたる展望はなく、木の間越しに
北方向の鈴鹿の山なみをうかがうことができる程度。この数日、急に涼しくなっ
たこともあって、山頂で休んでいると、どんどん寒くなってくる。念の為にザッ
クに入れているフリースを着る程ではないが、家内を見ると、いつの間にかフリ
ースを着ている。長居は無用・・・と下山にかかる。
山頂付近にはミカエリソウ(テンニンソウ?)が沢山さいており、特に手前の
ピークとの小鞍部は日当たりもよく、ホクチアザミやアキノキリンソウなども咲
いている。植林帯にしては割と花も多い。白い菊のような花はヤマヨメナか?
いよいよ急な下りに掛かろうかというところで、立木に巻いたテープに何か書
いてあるのが目に入る。尾根コースへの分岐案内だ。何処に下りるのか興味もあ
ったが、車なので変なところに下りるわけにもいかない。来た道を下る。鞍部か
らは、また倒木を踏み越えて行かないといけないのだが、今度は先が判っている
こともあって、ゆとりをもってなんなくクリア。まあ、先が見えない時とは気分
的にずいぶん違うものだ。あとは393ピークを経て国分寺へ。さらに少し下っ
た鉄塔近くにベンチがあったので、ここで一休み。むいた梨の残りを食べて、登
山口へ下る。
車をデポしたすぐ手前でツリガネニンジンの花を見つけ、写真を撮っていると、
軽四のトラックの地元のご老人が、こちらに歩いてきて話し掛けてくる。「ギョ
ッ、車を止めた場所が悪くて文句を言われるのかな・・・」と一瞬思ったが、
「なにを撮ってるの?」と人なつっこ気に話し掛けてきたのでホッとする。ファ
インダーを覗かせてあげたりして、ちょっとだけ話をする。
車のところに戻り、さっさと着替えをして帰途につく。涼しいので、汗のひく
のも早い。往路で明星ケ岳の全景を展望できたポイントで車を止め、写真を撮る。
倒木のため、膝を痛めている家内にはちょっと辛いところもあったようだが、短
かいながら変化のある山歩きを楽しむことが出来た山でした。
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