晩秋の近江富士・三上山 「滋賀」

1998年 11月 22日 (日曜日) 曇り

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低山徘徊日記
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 登る山が決まらないまま朝を迎え、グズグズしていて、お昼前に腰を上げる・
 ・・というパターンが当たり前になってしまい、今日もその例に違わず12時
 前の出発。目指すは近江富士。500mに満たない低山ながら、その秀麗な山
 容は、将にミニ富士山として、新幹線や琵琶湖湖岸から気になる山だ。

 お昼近くになって、ようやく家を出る。久し振りにR163から和束を通り、
信楽の手前からR307に入る。信楽の駅前をちょっと過ぎたあたりで左折して
県道12号線に入り山越え。R1に下る。左折して少しだけR1を走り、右折し
てR8に入る。野洲大橋を渡ると、道は左に緩やかにカーブして信号のある交差
点にさしかかる。そのすぐ先、左手に御上神社の鳥居が見えている。神社前の駐
車場に車を入れる。  ・・・と書くと簡単そうだが、R1に入る手前辺りで道
を間違え、正面に目指す三上山が見えているにも関わらず、ウロウロしてR1を
行ったり来たり・・・ そのうち小雨がフロントのウインドウを濡らしたりして、
一時はどうなることかと・・・(^_-)

 簡単に身支度を整え、R8を渡り、畑の中の小道を通って登山口に向かう。麓
の集落に出て左へ向かう。 「登山口はどこかいな・・・」 地元の方に尋ねようか
・・・と思っていると、右手の道から10人くらいの児童が出てくる。服装から
して、山から下りてきた感じだ。彼らの出てきたところに 「三上山裏登山道」 の
標識が出ている。 「表の登山口はもう少し先かな・・・」 

 そのほんの少し先に表道の登山口があった。いきなりの急坂だが、先が知れて
いるので、グイグイ登る。小さな山ながら、山は岩山で、大半は石段道。岩盤に
ステップを刻んだようなところもある。湖南アルプスと同じような岩峰か・・・
とも思ったが、岩の質は違うようだ。黒く硬い岩だ。急速に身体が温かくなって
くる。ただ空気は冷たく、鉛色の空だが降りそうではない。パラッと来ることは
あっても大したことはないだろう・・・

 廃屋のある広い場所に出る。ここが、妙見堂跡のようだ。山の説明や登山道の
案内などがある。ここの案内板によると、 「山頂まで約700m(約30分)で、
裏道より急坂が多く健脚向き」 とあるが、30分で登るにはかなり頑張らねばな
らない・・・(^_-)

 廃屋の右手奥から登山道は続いている。ここからしばらくは、あまり岩の無い
普通の登山道が続く。左から回り込むような感じで、やがて尾根に乗る。尾根筋
を左にとり、やや、緩やかになった尾根道を、まっすぐ登って行く。 「割岩」 の
分岐道標があり、分岐をどちらに行っても同じところに出る・・・という説明が
あったので、ちょっとだけ岩登りのスリルを楽しめそうな右手のコースを行く。
少し登ると岩の割れ目があって、ここをすり抜けなければならない。私の身体で
もなんとか行けそうなので、その割れ目に突入。割れ目を抜けたところで、先ほ
どの登山道と合流。

 頂上直下になると、かなり急な岩の登りが続く。階段状にステップが切られ
ていて、鉄の手摺もつけられている。この辺りで何組もの下山者に出会ったが、
上りより、下りに気を使うルートのようだ。

 やがて、頂上に到着。大きな岩盤の先に3つの社が建っている。社の後ろが少
し小高くなっていたので行ってみる。その奥からは 「希望ケ丘公園」 方面への下
山道が続いている。展望も、もうひとつのようだったので、再び、社の前まで戻
って遅い昼食とする。岩盤の端に腰を下ろし、西方向だけだが展望が広がる。眼
下に広がる琵琶湖南部の展望を楽しみながら、ドーナツを食べる。休んでいると
身体が冷えてくるが、こんな時はポットに持参のコーヒーが特に美味しい。日没
にはまだ、すこし間があるが、比叡山から南の千頭岳に連なる山並みには、雲間
から日が射して黄色く輝いている。条件がよければ、ここからは素晴らしい夕暮
れが眺められそうだ。

 社の右手には小さな鳥居があり、ここから裏道登山道が下っている。少し下っ
て少し上り返す。表道と違い、こちらは谷道で、あまり露岩はないが台風の傷跡
は大きい。大きな杉が根こそぎ倒れたりしている個所が多い。リアス式海岸の津
波被害と同じ原理で、吹き寄せた風は何倍にも加速されて、この谷の杉を襲った
のだろう。

 表道に比べて緩やかな道ではあるが、小さな山とは侮れない険しい下りが続く。
頂上で少し寒かったせいか、やたら鼻水が出て、ミズッパナを啜りながら下る。
こんな時間でも、まだ上ってくる人が多い。地元の方にとっては犬の散歩に登る
ような生活に密着した里山のようだ。

 やがて、しっかりした林道風の道に出る。左手に少し下ると、5〜6台の駐車
場のある広場に出る。奥には社もあり、ちょっとした公園になっている。さらに
下り、民家の間を抜けると、裏道登山道の入り口に出る。往時に子供の団体が下
りてきていたところだ。

 再びR8を渡り、御上神社に向かう。振り返って見る三上山は堂々たるもので
つい、写真を撮りにもう一度R8を渡ってしまう。御上神社戻ってくると、もう
人影も少なくなっている。赤い七五三の幟旗の立っている境内を通り、参拝をす
ませ駐車場に戻る。


 1998年 11月 22日(日曜日)   曇り                   (メンバー)芳子

       14:00- 14:05           御上神社                                   
       14:15             登山口(表)                                    
       14:50- 15:20   432.0m  三上山                               
       15:50                  登山口(裏)                                 
       16:00- 16:10           御上神社                                       

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