Wonderful Mountain Wandering

海より起る開聞岳2・・・開聞岳「鹿児島」

2005年 07月 18日(月曜日) 晴れ

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 『海よりもこれはいと濃き藍にして海より起る開聞が岳』与謝野晶子

 なんでタイトルを『海より起る開聞岳2』としたかというと、『みまさか山あるき』の浪本さんが、1996.02.22の山行記録の中で『海より起る開聞岳』というタイトルを使っておられたからだ。もちろん、その原典は頭に掲げた与謝野晶子の歌である。

 浪本さんが一昨年の7月に亡くなられたときいた時に、この『海より起る開聞岳』のレポートが頭に浮かんだ。浪本さんの『みまさか山あるき』は、そのタイトルがの示すように、美作の山の話が中心ではあるが、たまに遠征された開聞岳が、私が子供の頃に登った記憶のある山でもあり、与謝野晶子の『海より起る開聞岳』という言葉とともに、印象的だったのだ。
浪本さんのご命日が7月の何日なのかは教えていただいていないが、その7月に、甥の結婚式というきっかけがあったので、行くことができた。

 また、開聞岳は、七合目までは コニーデ型(成層火山)、上部はトロイデ型(鐘状火山)という二段式火山で、薩摩富士とも呼ばれる秀麗な形であり、それだけでも、憧れるに十分だ。


 空梅雨と思われた今年の梅雨も後半には各地でかなりの雨を降らせ、被害を出すまでにいたったが、17日の結婚式直前に梅雨明けとなり、お天気の心配もふっとんだ。

 ということで、結婚式のあった翌日、いよいよ・・・
あるガイドブックによると、夏以外はいつでも登山適期・・・とあった。それでは涼しいうちに登ろう・・・ということで、頑張って3時半起床。

 宿泊地の宮崎県小林市を出発。九州自動車道を一路鹿児島へ。鹿児島からは指宿スカイライン(310円+620円)へ入る。但し、早朝だったせいか、往路は無料。帰りだけ支払う。池田湖湖畔を右手に辿り、開聞駅方面を目指す。池田湖からの開聞岳は、早朝ということもあって、山頂付近はガスに覆われている。登っているうちには晴れるだろうが・・・ そのまま駐車場のある『ふれあいセンター』へ。一角にある『登山者用駐車場』に車を入れる。


池田湖湖畔よりガスに覆われた開聞岳





2合目登山口


 登山口に、登り2時間半が標準と書いてあった。5合目付近で若い女性2人組に、山頂直下で単独のおじいさんに抜かれる ^^;   寝不足と朝食抜きでパワー不足だったかな・・・(^_-)

 このおじいさん、頂上で話したところ、1時間45分だそうだ。たいしたものだ。鹿児島の方のようだったが、汽車で来られたとのこと・・・ただ、下りは標準タイムの1時間半・・・と言っておられた。特に速さを競う訳ではなく、下りは、より安全に・・・ということで、時間をかけて慎重に下りられてらっしゃることに共感を覚えた。

 暑い季節ではあるが、この登山路は右回りに丁度一周の螺旋状になっているので頂上付近では、間の西側に入ってしまい、朝の日差しを避けることができる。それに、子供のときに登った微かな記憶では、富士山のように岩のゴロゴロした山で、木陰は期待できないかと思っていたが、そうでもなく、山頂付近にも木陰があって助かった。 上部に行くに従って、大岩が多くなり、トロイデ型の特徴ということだろうか・・・仙人洞などの洞状になったところもある。


仙人洞の案内板




 ようやく山頂。頂上には3組ほど・・・ 先ほどの単独老人。5合目付近で追い抜かれた若い女性2人組。私たちより先に登り始めていたと思われるご夫婦。

 展望を楽しみながら、遅い朝食にする。おにぎりを食べながら見ていると、北方中央奥には桜島。その右手には霧島連山。韓国岳や高千穂の峰がうっすらと見える。若い2人に続き、単独の老人も下山していく。大汗をかき苦労して登ってきただけに、すぐに立ち去りがたいものがあったが、少しして、私たちも下山開始。



山頂より桜島とその右奥の霧島連峰を望む。手前は池田湖



山頂から眼下の駐車場(乗ってきたレンタカーが見える) OLYMPUS E100RS + 1.7TELECON


 下山中にも5〜6組とすれ違う。まだ登ってくる沢山の登山者に吃驚した。なかなか人気の山だ。登山口付近で、頂上の単独老人に出会う。

 下山して振り返って見る開聞岳には、朝方あった山頂の雲は既に無く、先ほど休憩していた頂がくつきりと見てとれた。この角度から見ると、あまり峻鋭な頂ではなく、粘性のどってりとした感じの岩に見えた。付近の土手にはオニユリが沢山咲いていて、穏やかな気持ちになる。


開聞岳



開聞岳とオニユリ


 ふれあい公園の水道で汗をぬぐう。あまりの暑さに頭から水をかぶり、自販機の冷たいお茶に手を出してしまった。そうしていると、山頂のご夫婦も下りてくる。しばらく、身体を熱を冷やして帰途に着く。

帰りの池田湖湖畔より開聞岳






 【GPSの軌跡について】
 ルートマップを見ていただくと判るが、いつものザックと違っていたのでGPSを安定して固定できなかった。そのせいか、2.5万図にある登山道と軌跡がズレてしまっている。GPSの軌跡も、登りと下りでほぼ、同じ経路を辿っているので、必ずしも誤りとはいえないと思いますが、正確なところはわかりません。









2005年 07月 18日(月曜日)  晴れ     (メンバー) 芳子

着時刻-発時刻標高  
06:15-06:30 120.0m ふれあい公園駐車場
06:45 140.0m 2合目登山口
08:55-09:50 924.0m 開聞岳
11:10 140.0m 2合目登山口
11:25-11:50 120.0m ふれあい公園駐車場
標高表示には地図より読み取った推定を含む




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