朝起きて、さてどこへ行こうか・・・と、いろいろ考える。「このお天気なら、
大台ケ原に行ってもよかったなあ・・・」と思ったが、もう9時。いかにも遅
すぎる。「鷲峰山あたりには、なにか花が咲いてはいないものか・・・」とも
あれ、出かけることにする。
いつものところに車をとめて、身支度を整える。「さて、出発!」歩き始める
や否や、ふと見ると土手にはホタルブクロが・・・早速カメラを取り出す。少し
高いところにも更に美しいホタルブクロが沢山咲いている。アザミ、ニガナ、ニ
ワゼキショウの咲くあぜ道を登山口に向かう。少し育ちすぎたワラビも多い。
いよいよ、登山道に入る。朽ちた木の枝や落ち葉の溜まった踏み跡は、あまり
多くの人が通らないのだろうか・・・深い堀割の底を歩くような道だが、途中か
ら堀割の右上の踏み跡に入る。木の枝などで多少歩きにくいものの、溝の底を歩
くよりマシな感じがする。一頻り急な登りをこなすと、少し緩やかな道となって、
ホッと一息つける。
少し行くと見晴らしのきく尾根に出る。すぐ右手に東屋があるが、年々朽ちて
きて、殆ど屋根もなく、もう座るベンチも無い。先行していた芳子が待っていた
が、ちょっと立ち休みして水分補給。ほぼ水平な尾根を歩き始める。岩のゴツゴ
ツした道になる。滑りそうなところもあるので注意して歩く。ふとササユリの花
が目に入る。「おおい、よしこぅ」先行する芳子に声をかける。大分先を行って
いたが戻ってくる。芳子は珍しく気がつかなかったようだ。暫く写真を撮った後、
また、芳子の後を追う。
この後、暫く岩場の急な登りが続く。一組の夫婦づれが下りてくる。ご主人が、
後からくる奥さんに、さかんに声をかけている。登りはさほどではないが、下り
は気を使うところだ。ほどなく、緩やかな杉林の道になり、林道に出る。ここで、
ちょっと、休憩。
林道を歩く。周りの草叢に気を付けながら歩く。いろい咲いてはいるのだが、
はっきり名前はわからない。ハルジオンやアザミが多い。ササユリの蕾も何箇所
かで見つけたが、咲いていたのは先ほどの1輪のみだ。やがて、トイレのある広
場に出る。ここには休憩用のベンチもあって、車も入るので、大勢の人で賑わっ
ていることもあるのだが、今日は単独の男性が1人休憩中。軽く挨拶を交わして
通りすぎる。
案内板
すぐの分岐で、道標に従い左の道に入る。コンクリ舗装の緩やかな坂を登って
いく。ピークを越して少し下ったところが、涼しい風の通り道。右手が大きく開
け、緑が美しい。そのまま、コンクリ道を登っていく。コアジサイが美しい。舗
装道路に出る。右に少し行くと、すぐに鷲峰山金胎寺の参道入り口がある。入口
付近には、止まっている車も多い。参道に入る。お寺の山門近くで、岩壁の下に
白い花が咲いている。ユキノシタだ。写真を撮っていると芳子が追い越していく。
山門の前から、もうひと登りして、多宝塔の前に出る。参拝をすませ、多宝塔
裏のピークに向かう。今日は、ショートカットして急な斜面を登る。頂上の宝筐
印塔のある広場に出る。頂上には一団体が休憩中であったが、私達が到着すると
直ぐに記念写真を撮って下りていった。
私達も、軽い昼食。パンを食べて下山にかかる。今日は、来た道を戻る。7〜
8人のパーティが休憩中。珍しく若い人達だ。岩の尾根を慎重に下り、ササユリ
をもう一度見ていく。登山口近くで、登ってくる3人の中高年パーティに出会う。
というより、ザックも持っていなかったので、上まで行く気があるのかどうか判
らなかったが、ダイジョウブかいな・・・ほどなく、スタート地点に戻る。
|