あくまでも静かに佇む巨岩の寺・岩尾山「滋賀」

2001年 09月 02日 (日曜日) 曇り

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岩尾山(山頂は見えない)

 朝、起きてはみたものの、あまりいいお天気ではない。洗面所の窓から見える  空は、一面灰色の雲に覆われている。それでも、天気予報では、昼過ぎくらい  までは大丈夫・・・の予報。しかも北部の方が降水確率は低いということなの  で、「さて、どこに行こうか・・・」考えながら、ザックなどの準備をする。  出発の準備が出来上がっても、まだ、決まらない・・・早く決めないと時間が  ・・・それでなくても、遅くなるほど雨が心配・・・ そして、終に目的地が  決定。去年、春の花の時期に出かけた「岩尾山」へ行ってみることにする。

 岩尾山は陶器のたぬきで有名な信楽の東方にある。去年の春に一度出かけてい る。地図で見ると、R307で貴生川近くまで行って南下するルートもあるよう だが、今回も前回と同じく、信楽の入口で右折R422に入り、笹ケ岳方面を目 指す。途中、北新田付近で左折、ひたすら細い道を東進。20分ほど走る。幅の 狭い道を抜け、畑の中の広い道になったあたりで左に「真木山神社」の案内があ る。その次の四つ角を左折。ここもやや広い道だ。道なりに左カーブして進んで いく。やがて、車一台がやっと通るほどの細い道になる。すぐに、大きな案内図 のある「息障寺」への分岐に着く。右手は大沢池だ。左折して、車でお寺まで上 がることもできるが、案内板の先に車を止めて、ここから歩くことにする。

 身支度を整え、舗装道路をお寺に向かう。道路端にはゲンノショウコ・アキノ タムラソウ・ツユクサ・ヘクソカズラなど、そのほか、名前は判らないが、紫の 小さい花が沢山咲いている。春先だと、ワラビがたくさんあったが、今は、葉っ ぱが大きく育っている。広い道路をぶらぶらと登っていく。枯れ枝や木の葉が散 乱している。シーズンオフで、訪れる人も少ないのだろう。お寺のすぐ下までジ グザグに上がってくると、右手に岩のゴロゴロした古びた道がある。薄暗いけど、 前回来たとき、下りに通った道なので、今日はそちらを登ってみる。薄暗く荒れ た道だが、ほんの数分で息障寺の山門の前に出る。パッと明るくなる。

 石段を登り境内に入る。右手に続く石段を登っていく。途中行者堂の立て札、 薬師堂など・・・また、名前の付けられた大岩を見ながら急な階段を登る。去年 の春に訪れたときは、まだ、桜の花が残り、ワラビなども沢山あったので、参詣 の人も多かった。かなり年配の婦人が石段を登っておられたのには感心した。ま た、子供たちの声がよくこだましていたが、今日は、誰もいない。、

 「お馬岩」「木魚岩」のあるところまで登ると、もう急な登りはない。参拝客 が登ってくるのは、この辺りまでであろう。尾根筋のT字の分岐に出る。右は 「展望台」左が「岩尾山」とある。左に進む。ここからの道の両脇には、お地蔵 さんが多い。2体、4体と固まってあることが多い。暫く行くと、分岐があり、 右手が岩尾山。登山口の案内図によると、直進すれば、お地蔵さんの多い遊歩道 になっていて、お寺に戻るはずだったので、帰りにでも行ってみたいと思ってい たが、今回もうっかり忘れてしまった・・・

 ともあれ、右手の踏み跡に入り、「岩尾山」を目指す。岩のある小ピークの手 前で、右手に下って行く。前回は無かった白のパール紐が誘導してくれる。鞍部 まで下ると「松茸山につき入山禁止(11月10日まで)」の看板がある。どう も、この白い紐を越えてはいけない・・・ということのようで、登山自体は禁止 ではないようだ。鞍部から登り返すこと約5分、頂上に着く。

 前回来た時より、枝打ちされたり、草が駆り払われているようで、次のピーク までの踏み跡がきれいになっていたので、足を伸ばしてみる。ほんのすぐ近くだ。 そちらからは、下の岩尾池や琵琶湖方面がチラッと見えたりして展望は良い。周 りは植林帯のようで、それなりに整備されているようだ。尾根筋を岩尾池の方へ 下る踏み跡もあるようだったが、目印のテープなどは見当たらず、2.5万図も 用意してなかったので、頂上へ引き返す。

 シートを広げて、休憩。カットしてきた梨を頬張り水分補給。 ・・・と、北 側の茂みの奥からゴソゴソと音がして、突然単独の若者が現れる。ザックなしの 軽装で、ランニング登山のような感じだった。 「どちらから?」と尋ねると「江南町の希望ケ丘からです・・・」と・・・私は、 どこからのルートを登ってきたのか・・・その登山口を尋ねたつもりだったが、 私の聞き方が悪かったのだろう・・・後で地図を見てみると、彼は自分の住んで るところを答えたようだ (^_-)

 先ほどの尾根の下りルートのことを尋ねてみたが、あまりはっきりしないよう だった。行けることは行けるようだが、下部でルートは不明瞭になる・・・とい うようなことであった。

 休憩後、来た道を戻ることにする。帰りは展望台に立ち寄る。あまりよい展望 地とは言えないが、岩尾池が垣間見える。少し下ると「薬師堂」。まわりには、 沢山の巨岩が佇み、私達を静かに見守っているように感じた。

 お寺の境内に下りて本堂に参拝していると、先ほどの若者も下りてくる。彼は 水筒も持っていなかったようで、境内で水分を補給していたようだ。

 往路に使った石の段々のある薄暗い道を下り、舗装道路に出る。左に10m程 行き、道路が右にカーブしているところから、左に下る踏み跡に入る。前回来た 時も気になっていたのだが、今回は、その若者がそちらに入っていったので、自 然にその後に付いて行く。すぐに、大沢池の縁の自動車道路に出る。彼は、私達 に右を示してくれ、自身は左に去って行った。

 すぐに、車の場所に戻る。下り道、やたらアブが多く、数箇所刺されてしまっ た。汗を拭いて帰途に着く。来た道を戻る。広い農道に出たところで、ピークは 陰になっているようではあったが、岩尾山の写真を撮る。

 心配していた雨も、帰りの車の中で、一時パラパラと降った程度。あくまでも、  静かで穏やかな山であった。

ゲンノショウコ《芳子撮影》

2001年 09月 02日 (日曜日)  曇り (メンバー)芳子

        10:45- 10:50           登山口                       
       11:10                  息障寺                          
        11:30- 11:50   471.1m  岩尾山                   
       12:10                  息障寺                          
       12:25- 12:35           登山口                                   

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