(1996年10月) |
依遅ケ尾山山頂にて
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27日にオフを控え、この機会を利用して、丹後半島の山を訪ねてきました。 生憎のお天気の為、山には登れたら登る・・・ということで、観光半分で、 のんびり秋の丹後半島を旅してみるつもりでした。昔、海岸の廃船などの写真 を撮って呉の海岸を回ったことがあったので、できれば、そんな写真も撮って みたかったのです。でも、結局、山に登ってしまいました (^_-) 6時過ぎ、奈良を出発。降ってはいないものの、今にも泣き出しそうな雲行き。 天気予報によると午後には少し回復してくるだろう・・・と、淡い期待を抱いて R163を走る。門真から近畿自動車道に入るが、いきなりの渋滞。急ぐ旅では ないと焦る気持ちを押さえて辛抱する。渋滞は中国自動車道に入っても、西宮北 を過ぎるまで断続的に続く。 途中、車の中でおにぎりの朝食をとる。その後、風邪薬を飲んだのが悪かった のか、ノロノロ運転のせいか、激しい睡魔に見舞われる。なんとか、舞鶴自動車 道までたどり着き、最初のパーキングで一休みする。一眠りしようと思ったが、 徐々に眠気も去ってきたので、とにかく次のパーキングまでトロトロと走ってみ る。ここで、缶コーヒーを飲んで、いよいよ、舞鶴へ向かう。舞鶴自動車道は、 ガラスキだったが、雨も降ってきたし、特に急ぐあてもないので、のんびり走る。 舞鶴も雨。昔から家内が行きたがっていた舞鶴引揚記念公園へ行くことにする。 西舞鶴から東舞鶴へと抜ける。左折して海辺に出る。海上自衛隊の基地や赤レン ガの建物の脇を通って公園へ向かう。 公園には舞鶴引揚記念館もあり、シベリア抑留の記録や引揚船の記録が展示さ れている。息子さんの戦死公報を信じることなく、その帰還を待ち続けた「岸壁 の母」のモデルとなった端野いせさんの記録なども展示されている。記念館の裏 の小高い丘に登ると、引揚船が着いた桟橋のあった湾が見渡せる。今は桟橋もな く木の筏が浮かんでいる。兵舎のような援護局の建物がいくつかは残っているよ うだ。「異国の丘」や「岸壁の母」の歌詞を刻んだ石碑がある。老齢の一団が小 雨の中を登ってくる。自分や肉親の思い出を抱いて訪れる人も多いのだろう。 東舞鶴から西舞鶴へと戻り、そのまま、R27からR178で宮津を目指す。 ドライブしながら、昼飯にする。まあ、朝と一緒だが・・・(^_-) 宮津から丹後半島に入り、岩滝町から府道53号線の山道に入る。弥栄(ヤサカ) 町で右折して府道46号線を走っていると、右手に目指す依遅ケ尾山が見えてく る。道路脇に「依遅ケ尾山登山口」の表示が見え、慌てて右折。 矢畑の集落を越えて、林道を登って行くと道は行止まりとなり、ここいらから 山道入ることになるようだ。白いライトバンが止まっていて、誰か測量をしてい るようだ。林道終点からの歩きでは、テヌキ登山の誹りをまぬがれないだろうが、 今日の天候では、ここからで堪忍してもらうことにする。 幸い、雨は止んでいたが、雨具のスボンをはき、スパッツも付けて、完全武装 で登ることにする。有名な山ではないので、ヤブっぽい山かと思っていたが、道 は比較的よく整備されているようだ。登り口には登山口を示す道標もある。 歩き始めるとすぐツリガネニンジンの花が咲いている。ママコノシリヌグイが 一面に咲いている。綴れ折りの道を登る。マムシグサの赤い実を見掛けて写真を 撮っていると、パラパラと雨が降ってくる。木の葉にあたって本当にパラパラと 音がする。木の下で雨宿りをしながら傘を取り出す。歩いていると、カリン(?) の実が沢山落ちている。拾って匂いを嗅いでみると甘い梨のような香りがする。 ところどころに白い案内板があり、「あと○○メートル」とか「がんばれ」 「もうちょっと」「いそぐな」「ここで、ひとやすみ」とか書いてある。小学校 の遠足でもあったのだろうか・・・なかなか楽しい山だ。 途中、大きな、フンの塊があって、思わず踏みつけてしまう・・・^^; タヌ キかなにかのフン場にでもなっているのだろうか・・・相当のボリュームだ。 ひとしきり息を切らせて登ると、もう、頂上間近。頂上らしき高みが見えてく る。左から回り込んで尾根伝いに進み、頂上に到達。 頂上には石積みの祠があり、その少し先に三角点、さらにその先に展望のいい ところがある。雨は止んでいるが、残念ながら遠望はきかない。風が強い。足元 に丹後半島の海岸線が見える。海も波が高いようだ。写真を撮ったりしている内 に寒くなってきたので、早々に下山にかかる。少し下ると風もそれほどではない ので時々写真を撮りながらゆっくり下山する。 下山途中も、少し、雨が降ったりしたが、傘をさすほどでもなく、林道終点で はやんでくれる。 少し休憩して、間人(タイザ)の民宿へ向かう。 この10日ほど風邪気味で山歩きが出来なかったので、少し歩いただけだが、 身体がスッと軽くなったように感じる。 このお天気にしては、まずまずの山行でした。依遅ケ尾山も難しい名前で、帰 ってきて、この文を書いて、はじめて正確に言えるようになりました。「間人」 も一寸読めませんね。 振り返って見る依遅ケ尾山 |
1996年 10月 26日(土曜日) 雨時々曇り (メンバー)芳子 |
13:15- 13:30 林道終点 14:20- 14:40 540.0m 依遅ケ尾山 15:25- 15:40 林道終点 |