ミズバショウに会えた小女郎池「比良」

1997年 4月 20日(日曜日)

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低山徘徊日記
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 6時18分、バスで出発。西大寺6時43分の急行で京都を目指す。7時32 分発の湖西線の電車に乗り込む。割と空いている。PLUTOさんやかねちゃんが乗 ってくると思われる琵琶湖線の快速が入ってくる。乗換え客の動きが落着いたと ころで車両を覗いてまわると、いたいた・・・PLUTOさん。 さらに見て行くとか ねちゃんも発見。

 和迩駅では、慌ただしく乗換え。バスの乗客は私達のほかにはあと一人。その 人も途中の比良病院で降りてしまう。約10分ほどで終点の栗原に到着。

 数年前に一度来たことがある・・・というものの記憶は定かではない。林道を 登っていくと、ところどころで多少記憶がよみがえる。見覚えがある近道のよう な気が右手の踏跡に入る。暫く行ってみるが、どうも様子がおかしい。「ゴメン ゴメン・・・」みんなに謝って林道へ引き返す。林道をさらに進むと登山口の堰 堤にでてくる。以前来たときは工事中だったと思うが、この堰堤の奥に登山口が ある・・・そう、判っていたのに・・・堰堤前の赤テープから登りはじめてしま う。このテープから登っても、堰堤の奥からルートと合流するだろう・・・と、 勝手に思い込んでしまったのだ。

 とにかく、間違ったなりにそのルートを進む。暫く山裾をトラバース気味に登 って行く。やがて流れのない広い谷間の斜面に出て直登。低い草原の踏跡を登っ ていく。登るにつれて傾斜は急になる。最後の尾根筋への登りでは道を失い、谷 の源頭で右岸斜面をに取付く。短い距離だが完全に踏跡を失って難儀する。PLUTO さんはボッカ訓練にザックに重しをかけていたので、予定外のアルバイトでシン ドイ思いをさせてしまう。ごめんなさい m(__)m 

 ようやく尾根筋に出たところで一休み。予定のコースでは登るつもりにしてい た霊仙山は遥か南になってしまう。地図を取り出して位置を確認。エアリアマッ プで691mのピーク表示辺りから南に派生する枝尾根の根元付近に上がってし まったようだ。仕方ないので、この権現山南東尾根から直接権現山に登ることに する。幸い尾根筋には赤いテープが続いていて、ルートはあるようだ。

 尾根筋を登っていると「カタクリが・・・」突然、PLUTOさんの声。「えっ、 カタクリ・・・」ルートを誤り、予定外のアルバイトを強いられた後、意気消沈 しているところに思わぬ朗報が飛び込んだ感じた。全く予想もしていなかったカ タクリの出現に喜ぶ。「ルート間違ってよかったじゃない・・・」つい軽口が出 てしまう (^^ゞ    早速、かねちゃんも、PLUTOさんも、もちろん私も撮影 モードに・・・(^_-)

 この分だとミズバショウも期待できる・・・??? 少し元気を取り戻して尾 根筋を登る。比較的緩やかな登りが続く。薄いピンクの花が・・・イワウチワだ ・・・早速写真を撮っていると、先行しているかねちゃんや芳子から「こっちに もっと沢山あるよう〜」と声がかかる。踏跡の両側に見事な群生が続く。ところ どころに、赤い蕾があるのはイワカガミか? 

 やがて、目指す権現山の稜線が迫ってくる。PLUTOさんの高度計で約200m の登りと判断。地図の等高線からは急登が予想される。その分、そんなに時間は かからないだろう。一歩一歩、踏みしめて歩く。苦しいが、一番登っている実感 のあるところだ。途中1度の小休止を入れて、山頂直下のササ地帯に突入。有り 難いことに、切開かれていている。刈られたササで足元が少し滑りやすいのを辛 抱すれば快適に歩ける。最後の5mほどだけササをかき分けて縦走路へ飛び出す。 ショウジョウバカマの花が出迎えてくれる。

 縦走路を南に少し行くと、権現山の山頂。10数人が展望などを楽しみながら 休憩していて、のどかないつもの比良の雰囲気。PLUTOさんは偶然出会ったお友達 と話しをしている。

 休憩後、縦走路をホッケ山から芳村さんの待っているであろう小女郎池へ向か う。縦走路にはショウジョウバカマが多い。小女郎峠近くでピンクの小さな花を 見つけて写真に撮る。帰って調べるとイワナシの花のようだ。

 小女郎峠から西に少し下りると小女郎池・・・去年はまだ凍っていたが、今年 は全然雪はない。峠の小女郎谷側にわずかに残っている程度だ。池のほとりまで 来ると沢山の人で座る場所もない感じだ。その一角に芳村さんご夫婦が・・・聞 けば3時間もお待ちいただいた・・・ということだった。でも、お天気は最高。 昼寝をしながら待っておられたということで、これは羨ましい。もうお昼を回っ ていたせいもあるが、少しずつ出発していくパーティもあったので、芳村さんの 隣にシートを広げ、取敢えず昼食とする。 PLUTOさん「朝、5時から、なあんに も食べてないからなあ・・・」と黙々とおにぎりを食べ始める。

 みな食事をしているあいだに、芳村さんがコーヒーを煎れて下さる。かねちゃ んが「今日も頂けるんですか  (^^)v」と笑わす。もう、お馴染みになってしま ったのか・・・熱いコーヒーで疲れた身体が生き返るようだ。ご馳走様でした。 つい最近行ってこられたヒマラヤトレッキングのお話しや土産の珍しいナッツな どを頂きながらの話しがはずむ。

 食事も済んで一息ついたところで、いよいよお目当てのミズバショウを見に行 く。池に向かって左手奥の一角にそれはあった・・・思ったより小ぶりだが清楚 な花が咲いている。芳村さんの話しによると年々咲いている範囲も狭く花も小さ くなっているみたいだ。それでも、去年 PLUTOさんとトライしたものの、まだ凍 っていて見ることの叶わなかったミズバショウに逢うことが出来て十分満足 (^^)v

 今日の予定の最後のピーク、蓬莱山へ向かう。途中、蓬莱山の山頂をバックに 記念撮影。やや疲れは取れたものの、まだ足が重い。先行する芳村さんの奥さん に遅れまいと頑張って歩く。頂上でまた休憩。かなりの人で山頂も賑わっている。 天気はよいし、風が心地好くて展望も申分ない。春霞で琵琶湖方面、京都北山方 面の遠望はきかないが、北比良の山々の展望が素晴らしい。比良の盟主、武奈ケ 岳から右手のシャカ岳の山容は堂々たるものだ。少し手前に打見山から堂満岳へ 連なる峰々が続く。

 下山ルートは去年と同じく金比羅谷を使う。途中、カタクリを見つける。登り の途中のカタクリより数は少ないが、日当たりがよくて反り返りが見事。バイケ イソウの青葉がまぶしいほどだ。高度を下げるにしたがってミヤマカタバミやス ミレの花が沢山。高度600mくらいで林道に下り立つ。林道に出てからも、い ろいろな花が楽しませてくれる。写真を撮っていると、ついついみんなから遅れ てしまい、急ぎ足で追いかける。

 途中の水場で一休み。顔を洗ってさっぱりする。冷たい水の有り難い季節にな ってきた。喉も乾いていたので、日頃飲まない沢の水をガブガブと飲む。美味。

 湖西道路の下をくぐり、人里に入ろうとするところで、ウラシマソウに出会う。 去年、生駒山で写真に撮ったのだが、その時の写真あまり気に入っていない。早 速、カメラカメラ・・・(^_-)   周りの草がジャマになって撮りにくそうにし ていたら、PLUTO さんとかねちゃんが、一緒懸命手で草を押さえてくれる。おか げで無事シャッターを押下 m(__)m

 蓬莱駅で、駅前のスペースにへたりこんで芳村さんのヒマラヤ写真集を見せて いただく。全7巻の大作だが、圧巻は氷を頂く8000m級の山々・・・特に朝 日を浴びた山の写真が素晴らしい。十分に時間をかけて拝見できなかったのが残 念だが、いづれ芳村さんのホームページに飾られることになるのだろう。楽しみ だ。

 次回、27日の御池岳での再会を約して、車で来られた芳村さんと別れ、17 時12分の電車に乗る。堅田の駅で、新快速に乗り換える PLUTOさん・かねちゃ んと別れる。みなさん、お疲れ様でした。

1997年 4月 20日(日曜日)  快晴   (メンバー)PLUTOさん・かねちゃん 芳村さんご夫妻・芳子

         8:08- 8:10            JR和迩(ワニ)駅                   
         8:20          181.0m  栗原                          
         9:45          670.0m  枝尾根                          
       11:00- 11:30   996.0m  権現山                                      
       11:50- 12:00  1060.0m  ホッケ山                                    
        12:30- 13:30           小女郎ケ池                                  
        13:35         1100.0m  小女郎峠                                    
        14:00- 14:25  1174.3m  蓬莱山                                      
        15:20                  林道                                        
        16:45- 17:12    91.0m  JR蓬莱駅                                  

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