オオヤマレンゲの八剣山「大峰」

1997年 7月 20日(日曜日)

TOP MENU
低山徘徊日記
山域INDEX
LAST PAGE


 6時少し前に出発。予定より少し遅くなってしまったが、さほど車は多くなく スムースに走る。八木から大淀町を経てR169を南下。大滝を過ぎるとダム工 事が進んでいて、また少し景観が変わってきている。大きな橋脚やトンネルが新 たに姿を見せている。柏木を過ぎ、入之波温泉への分岐を過ぎると再び狭い道と なる。2ケ所ほど交互信号を過ぎると大台ケ原への分岐。新伯母峰トンネルを越 えて和佐又への分岐を過ぎると、今まで数珠繋ぎのだったのに、急に車が少なく なる。長い坂を下ってようやく天川方面への分岐に至る。右に折れて狭い林道風 の国道を進む。先週の雨の影響が心配だったが、以前来たときと比べてもアナボ コの修理などされて、道の状態はいいようだ。ただ、7月22日から8月10日 までは全面通行止めとなる工事予告が出ていたので要注意。

 途中、自転車で登っている6〜7人がいた。こりゃ、大変だろうなあ・・・な んて思いながら、こちらは楽して登らせてもらう。行者還トンネルを過ぎて西口 に出ると予想通り沢山の車で、出口付近には止める余地はない。行きすぎて少し 下ったところの道路脇に駐車。ちょうど、止めようとしたところに佐竹さんがい る。彼の車のすぐ後ろに止める。

 「かねちゃんは?」と尋ねてみると未だのようだ。家を出る前に「今から出発 する・・・」というUPがあったので、もう、おっつけ、来るだろう・・・と、 身仕度を整えながら待つことにする。待っていると、すぐ下の方で車が溝にはま って助けを求められる。近くにいた5〜6人で押し上げてやる。

 取敢えず、登山口へ移動して待つことにする。丁度、登山口に着いた頃、かね ちゃんの車が到着。全員揃ったところで8時30分、予定通り出発。

 小さな沢を飛び石で渡ると約300mの急登。やたらきついなあ・・・年々体 力の低下を感じるが、ここの坂はそのバロメータのようなものだ。シャクナゲの 木の間を直登。なんとか縦走路へ出る。所要時間は以前と変わらないものの、消 耗が激しいようだ。

 ここから聖宝ノ宿まではやや平坦な尾根道だ。バイケイソウの白い花を見掛け るようになる。途中、ショウキランを見つけ写真モードになる。以前にも見掛け た近くだ。少し盛りを過ぎた感じで、花びらが一寸欠けている。更に先に行くと 今度はもっと沢山咲いていた。気分をよくして、やや元気がでてくる。

 聖宝ノ宿からはまた根性を入れて登る。若い2人に追われるとついついオーバ ーペースになってしまいシンドクなってくる。途中で先を変わってもらって、先 に行ってもらう。あえぎあえぎ、弥山小屋に到着。

 かねちゃんと佐竹さんが元気に弥山頂上や国見八方覗に行っている間、ゆっく り休憩する。ここで知合いのKさん似の人を見掛ける。ちょっと目が会ったよう な気がしたが、そのまま狼平方面に下っていった。少し気になったが、多分人違 いだろう。

 いよいよ、八剣山へ向かう。オオヤマレンゲは咲いているだろうか・・・それ が、この坂を下れば明らかになる。やや緊張して下る。下り着いたところのザレ た沢筋から左手の鞍部に入る。まず、一輪見つける。「おっ、咲いてる」一輪で もあればよい。先週の予定を、雨の為に1週間延ばしたので、もう遅すぎると思 い、半ば諦めていた。一輪で、もう満足。早速、撮影モードに移行。三脚をセッ トしていると、白い小さな花が目に入る。コウヤボウキか・・・

去年、見掛けなかった鹿避けのネットが張られている。鉄枠のドアを開けて通 るようになっている。ドアは少し傾いて作られていて、自動的に閉まるようにな っている。うまいこと作ったもんだ。ネットの中に入るとあちこちの枝に沢山咲 いている。「おおっ、こりゃスゴイ、ネットのお陰か・・・」今まで何度か来た 内では、一番沢山咲いている。もちろんタイミングもあるのだろう。写真を撮り ながら登る。割と登山道から近いところに花が咲いているのも嬉しい。佐竹さん も盛んにパチパチやっている。

 先行したかねちゃんや家内から少し遅れて頂上に到着。山頂は、ほぼ満員の状 態。弥山から大普賢岳が見える方向に腰をかけて昼食にする。少し雲が出てきて あまり強い陽射しではない。爽やかな風がある。アキアカネが群れて舞い、人の 帽子や肩にとまりかかる。

 オオヤマレンゲは予想以上に沢山見ることができたので、明星ケ岳方面の散策 は中止して弥山へ向かう。弥山小屋前まで戻り、国見八方覗に行ってみる。岩の 上で単独男性が昼食中。「どちらから?」と聞かれたので「奈良の西大寺ですわ ・・・」と答える。「おたくはどちらからですぅ?」「橿原からですワ・・・  以前は、天川から・・・今日はトンネルからですけど、ここは山が深いですねぇ」 とおっしゃる。確かに・・・「ここからは人家は見えないですもんね」見渡す限 り山また山・・・行者還岳から大普賢山上ケ岳・稲村ケ岳へ連なる山々・・・し ばし見とれる。

 釈迦岳方向に少し黒い雲が出て来たところで、下りることにする。カメラと三 脚はザックに納める。登りはきつかったけど、下りは快調。両手が空いていると 安心して下りることが出来る。聖宝ノ宿の近くまでくると、下の方から「ロッコ ンショウジョウ・・・」と大きな掛け声が聞こえてくる。こりゃ修験の人達か・ ・・その後、私達が聖宝ノ宿で休憩していると彼らが登ってくる。50人ほどの 白のいでたち。修験者の団体だ。先頭の人の掛け声に唱和して続く人達が大声を 上げる。なかなか元気がいいが、大声を出すのも大変だろう。彼らも休憩に入る。 よく見ていると、靴は登山靴の人が多い。ザックはほとんどが登山用のものを使 ってはるようだ。

 入れ違いに、こちらは出発する。1600のピークを過ぎ大きく下った辺りで 小さな青紫色の花を見掛ける。後で調べるとコバギボウシのようだ。折角なので ザックにしまっていたカメラを取り出し、写真を撮る。それは、大きな岩を覆う ように生えている。西口への分岐で小休止。朝も腰掛けた丸太を輪切りにしたよ うな丸いベンチに腰を下ろす。ここから一気に下る。登山口手前の沢でタオルを 濡らし、汗をぬぐう。

 車のところに戻り帰り支度をしていると、後からやってきた芳子が「オニユリ が咲いてるよう・・・」というので、帰りに車の窓から見てみる。登山口の近く にオニユリかクルマユリかよく判らないが、赤い花が5〜6輪咲いている。朝は 全く気がつかなかった。ホタルブクロも咲いていたらしい。

 再び行者還トンネルをくぐり、帰途につく。18時45分帰宅。

 1997年  7月  20日(日曜日) 晴   (メンバー) かねちゃん・佐竹さん・芳子

         8:00-  8:30   994.0m  行者還トンネル西口                          
         9:10-  9:20           奥駈出合                                    
         9:35                  弁天の森                                    
        10:10                  聖宝ノ宿                                    
        11:00- 11:10  1896.0m  弥山小屋                                    
        12:00- 12:30  1914.9m  八剣山                                      
        12:55- 13:15           国見八方覗                                  
        13:40- 13:55           聖宝ノ宿                                    
        14:35- 14:40           奥駈出合                                    
        15:10- 15:40   994.0m  行者還トンネル西口                          

『低山徘徊派! (^^)v』及び『ML低徘』へのご意見、ご感想はあきゆき(akiyuki@teihai.com)までお願いします。(黒江彰之)
サイン