オオヤマレンゲを求めて・八剣山「大峰」

1995年 7月 16日(日曜日)

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低山徘徊日記
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 朝4時に起きるつもりが、目が覚めたのは5時半過ぎ。6時、慌てて、家を飛び
出す。心配していた天気の方は、雲が低く垂れ込めてはいるものの、降るような気
配は感じられない。今日は、先日大普賢岳からの帰りに通った道、R370を使っ
てみる。でも、これは失敗だった・・・(^^; 道路の空いている早朝は、いつもの
ように大淀町を経由して行った方が早いようだ。

 新伯母峰トンネルを越え、暫く下ったところから右折して行者還林道に入る。今
までは、天川川合の方から入り、帰りにこの林道を使っていたが、今回この林道を
登ってみると、思いのほか荒れた道であることに驚かされた。林道を登り詰めて、
最後に行者還トンネルを抜けると、そこが登山口だ。いつも駐車する登山口の付近
は満車状態で、4〜50m行き過ぎた所に車を寄せる。

 今度で3度目のこのコースなのだが、年々、足が重くなるようだ。奥駈道に出る
までの登りがきつい。奥駈道に出たところのベンチで一息いれる。それでも、ペー
ス配分の判ったコースというのは幾分歩きやすい。

 昨日からの泊り組だろう。大きなザックの学生さんのパーティや小屋泊りと思し
き人達が何組か下りてくる。一部にはレインウエアのスボンをはいた人もいたので、
上は相当にガスが深そうだ。

 聖宝宿跡の手前から望む弥山は濃いガスに包まれている。聖宝宿跡からは左手の
ルートを取り、最後の登りに挑む。奥駈道の出合いから休み無しで歩いたので、頂
上手前の見晴らしのよいところで休憩しようと思っていたが、今日は生憎のガスで
展望はない・・・仕方が無いので、重い足を引きずるように登っていく。頂上直下
では、3度程立ち休みをするテイタラクだ。ようやく弥山小屋前に到着。大勢の人
が休憩している。昨日から小屋に泊っていて、これから下山というグループも多い
ようだ。

 小屋というと、去年工事中だったが、大きく綺麗な建物に変わっている。給水用
の高い櫓も立てられている。あの櫓の上からだと、素晴らしい展望が期待できそう
なのだが・・・トイレも有料(100円?)になってるみたい・・・使ってないから、
定かではありません。

 軽く昼食を済ませて、八剣山へ向かう。さて・・・目当てのオオヤマレンゲだけ
ど、登山道近くでは4〜5箇所しか咲いておらず、一寸寂しい感じだ。鞍部から尚
下の方を覗き見るとアチコチにホツホツと咲いている。この付近は、鹿が木を荒ら
すそうで、少し高い所にしか花が咲いていない。

 八剣山の頂上に着く頃、お天気は急速に回復。弥山小屋付近では、まだガスが多
かったのが嘘のように晴れてきた。山上ケ岳方向には、高見山のピークまで見える。
双眼鏡で見ると釈迦ケ岳の釈迦の像まで見えたようだ。北西には金剛山から二上山
・生駒山が見通せる。思いがけない展望に恵まれ、幸運に感謝。

 ここまでのオオヤマレンゲの状態は、先週の大普賢岳のそれに劣っている・・・
という感じだったので、縦走路を明星ケ岳方面に少し下り、オオヤマレンゲの群生
地まで足を延ばしてみる。すると、ここは見事で今が盛り・・・色変りのしていな
い新鮮な花が多い。この付近でオオヤマレンゲとバイケイソウの花を撮影。

 オオヤマレンゲを目当てに来ている人は多く、大きな三脚を持った人が目立つ。
私の三脚の倍くらいの大きさの三脚や大型カメラを持った人が目につく。そんな姿
の中には、去年も見掛けたような若い男性もいた。多分、この時期、毎年のように
来ている人も多いのだろう。ただ、せっかく本格的な撮影器具を持ってきているの
だったら、明星ケ岳の近くまで足を延ばせばいいのに・・・と思う。

 弥山小屋まで戻り、一服して下山にかかる。天気の回復で、ややマシになったと
はいえ、かなり滑り易い石の道を慎重に下りる。途中、6〜7人のパーティとすれ
違うが、このうちの3人は今朝登山口で見掛けた人だ・・・どうも連れを待っては
ったみたいだったが、3時間も待ってはったのだろうか・・・(^^;

 下山途中も単独・グループ取混ぜて10組程とすれ違う。今からだと泊りだろう
とは思うが、この山の人気に改めて感心する。もちろん、大半の人はオオヤマレン
ゲを目当てに来ているのだろう。

 トンネル西口からだと、比較的容易に登れるし、もちろん、日帰りも可能なのだ
が、それでも、約1000mの高度差があり、まして、テントなどの大きな荷物を
担いで上がるとなると3時間はかかるハードなコースだ。それだけ甲斐のある山だ
と思う。

 トンネル西口への分岐に着く少し手前のピーク付近で、大きな木の根元に、変わ
った感じの綺麗な草花が咲いていた。ギンリョウソウみたいな感じだが、ピンク色
で高さも20cmくらいある。フィルムを遣い切っていたので、一応、コンパクト
カメラで写しておく。(後で調べてみたところショウキランのようでした)

 奥駈道を離れ、トンネル西口への下り、途中子連れのパーティを追越す。先週の
つんつん君のような歳格好の少年が頑張っていた。ロープは付いてなかったが・・
・(^_-)

 登山口手前の沢で、汗を拭う。去年は殆ど水の無かったこの沢も、今年は流れが
豊かだ。冷たい沢水の恵みに、疲れも吹き飛んでしまう。


1995年 7月 16日(日曜日) 晴      (メンバー)芳子   

         8:30-  8:45   994.0m  行者還トンネル西口                              
        10:45- 11:15  1896.0m  弥山小屋                                        
        11:45- 13:00  1914.9m  八剣山及び明星ケ岳付近散策                      
        13:30- 14:00  1896.0m  弥山小屋                                        
        15:30- 15:45   994.0m  行者還トンネル西口                              

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