快適高原ハイク・段ケ峰「播磨」

1999年 11月 13日(土曜日)

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低山徘徊日記
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 なんだか、気合の入らないスタートとなってしまった。朝、目が覚めるともう
7時に近いじゃないか・・・慌てて、出発。R163から近畿自動車道・中国自
動車道・播但自動車道と乗り継ぐ。途中の渋滞も生野町に入ったのは11時頃。
R312から生野高原への道標に従って、左折。道が平らになったところで、右
手のゴルフ場への登り道に入る。まだまだ、「おぅ、おぅ」と声をあげながら、
見ごたえのある紅葉の下を登っていくと、ゴルフ場の少し手前で「段ケ峰登山口」
の小さな表示を見て、慌てて右折。

 曲がったところが、もう駐車スペースになっていて、10台くらいが止まって
いる。今から登ろうという方も何人かいる。やや遅いスタートとはなってしまっ
たが、これから登る人もいるみたいで、ホッとする。身支度を整え、さて出発。
早速に近くの土手にリンドウを見つける。かなり沢山咲いている。

 いきなり急な登りとなる。先行する夫婦連れを追うように登る。登山道にセン
ブリが咲いている。リンドウは至るところに咲いていて、それだけでも、来た甲
斐があったようなものだ。ひとしきり登ると、扇ノ山の尾根道を思わせる、雰囲
気のいい林の道になる。最初のピークの達磨ケ峰までは大した距離ではなさそう
なので、甘く見ていたが、なかなか・・・  ようやく達磨ケ峰に到着。まだ、
先が長そうなので、写真だけ撮って先に進む。

 尾根沿いを少し歩くと、前方にはこれから向かうフトウガ峰、段ケ峰とおぼし
き山塊が連なっているが、かなり遠い感じがする。思わず急ぎ足になってしまう。
尾根筋に出ると少し風があり、汗で濡れたシャツのせいで腹が冷えてくる。以前、
北アルプスでこんな調子で腹が冷えてえらいメにあったことを思いだし、早めに
腹巻がわりにタオルを巻く。

 前方の小さなピークが見えてくる。先行する男性の白い服がチラッと見える。
私達の車が着いたときに登り始めた人がいたが、その方であろう。この辺りは、
結構アップダウンがあって、なかなか先へ進めない。フトウガ峰へは、一旦、大
下りして登り返す。下から見ると「コリャ生駒山くらい登らなあかんのかぁ」と
覚悟を新たにしたのだが、行ってみると、あっさり上に出る。思ったほどの高度
差はなかったようだ。頂上手前の高原に出る。一面のススキとササの原で、遮る
ものの無い展望は、どこに何が見えるというのではないが、素晴らしい開放感だ。
下山してくる人4〜5人ともすれ違う。頂上では2組が休憩中。

 私達も腰を下ろして遅い昼食とする。少し風があって長く休んでいるとチト寒
い。次のピークを目指すことにする。一旦西に向かい、道標に従い直角に右に曲
がる。ここから、どんどん下る。といっても先ほどのような大下りではない。鞍
部には小さな沢が流れていて、その近くで10名くらいのパーティが大鍋を囲ん
でいる。登り返すと段ケ峰に連なる尾根に出る。左手前方に段ケ峰らしきピーク
が迫る。もう、ほとんど高度差はない。

 この辺りからは、アップダウンの少ない快適な歩きが楽しめる。当初対岸に見
えていた段ケ峰へ、尾根伝いに右手から回りこんでいく。すると、フトウガ峰の
穏やかな斜面が左手に見えてくる。なかなか、ダイナミックな光景だ。紅葉の盛
りには少し遅かったようだが、それでも、まだ十分に見ごたえがある。その斜面
の下の方には微かに白い帯のように林道が見えている。下山して帰りに歩く道で
あろう。途中工事中の個所でもあるのか、ブルトーザーも見える。

 いよいよ、段ケ峰の頂上。手前の避難小屋は完全に倒壊している。薪になるか
も知れないが避難小屋としては使えない状態。頂上には2ペアのパーティがいた
が、一組は入れ違いに千町峠方面に下りていく。腰を下ろして、小休止。辿って
きた達磨ケ峰からフトウガ峰あたりの山が、向こうから見たときに比べ意外に近
くに見える。のんびり休んでいきたかったが、林道歩きが長そうだし、宿に入る
時間もあまり遅くなってはまずいので、下りることにする。

 下る方向前方には恐らく「千町ケ峰」であろう。かなり格好いいピークが控え
ている。そんな山を見ながら小ピークを2つ3つ越えて、いよいよ尾根筋の本格
的な下りとなる。あまり明確な道標はないが、ほとんど一本道で、迷いそうなと
ころはない。20分ほど下るとすぐに峠。少し手前の鬱蒼として杉木立の間を下
っていると、今の時間からだと、恐らくピストンだろう。ファミリーとすれ違う。
木立ちの間の踏み跡は行く筋もあり、かなり横に離れてすれ違ったのだが、子供
たちは「こんにちわぁ」と元気な声をかけてくる。暗い林を下ると白い林道が見
えてくる。峠には別荘だろうか、小さな小屋がある。砂利で舗装された林道には
車が2〜3台止まっている。

 林道を左手に下る。・・・といっても、きわめて緩い下りだ。水平といってい
い。すぐに、「旗谷コース」への分岐道標がある。時間があれば辿ってみたいと
ころだが、今日はスタートが遅すぎた。予定通り林道を下る。砂利舗装の林道は
すぐに終わり、荒れた道となる。乗用車では通りたくない道だ。紅葉・黄葉の木
々を楽しみながらプラプラと歩くのは心地よい。風も爽やかで、ひと山登った後
だけに、充実感もある。

 道路は緩やかな下り坂だが、その分長い。フトウガ峰のもっこりとした山頂を
見ながら、フトウガ峰と段ケ峰との鞍部の谷に深く食い込んでいく。林道が谷を
渡る地点では、古い板に直登ルートが書いてあったが、明確な取り付きはなく、
沢登りの領域のようであった。その谷を渡りると段ケ峰の頂上から見えていたブ
ルトーザーの横を通る。さらに行くと、今度は対岸に段ケ峰が見えてくる。数時
間前に通った山頂の、その近くにあった特徴ある樹が見えている。山頂付近が一
段高く「段」になっているところにその名の由来があるのだろうか・・・

 林道の山側は崖になっていて、落石に注意しなければならないところが続いて
いたが、やや傾斜の緩やかな谷と出会うところがあったので、そこで少し休憩す
る。みかんを1個食べて元気をつける。休憩後しばらく歩くと、今度はフトウガ
峰と達磨ケ峰の鞍部の切れ込みに入っていく。林道がこの谷を渡るところには、
立派な案内板があり、フトウガ峰に直登するルートが書かれている。入り口から
見る限りでは、かなりしっかりした踏み跡が続いているようだった。

 さらに林道歩きが続く。分岐がある。幅の広い左の坂を登る。段ケ峰で入れ替 わりに下っていったご夫婦が前を歩いている。少し、ルートに不安があったが、 道に間違いはなさそうだ。道は別荘地の間を通り、ほぼ水平になる。テニスコー トなどの施設の横を抜け、ゴルフ場の前に至る。更に少し下ると、車を止めたス タート地点に到着。  10台くらいあった車もすでに4台ほどになっている。先ほどのご夫婦と、他 に5〜6人の若者パーティも丁度帰着したところで、これで、ほぼ今日の登山者 は皆帰ってきたようだ。18時には宿に入る予定だったが、ちょっと遅れそう。 早々に着替えを済ませ、夕闇の迫り来る生野高原を後にする。
1999年 11月 13日 (土曜日) 晴 (メンバー)芳子

        11:20- 11:30           登山口                       
       12:10          913.0m  達磨ケ峰                             
       12:55                  鞍部                               
       13:15- 13:35  1082.0m  フトウガ峰                         
       14:00- 14:10  1103.0m  段ケ峰                           
        14:30                  林道(千町峠)               
       16:40- 16:55           登山口                                   

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