日本海の冷たい風の中で、精力的にボランティア活動をされておられるたじま
さんに思いを馳せ、申訳なく思いながらも、室生の低山を歩いてきました。
割と近くの山ですが、夕方ちょっと用事があったので、早く出て早く帰ること
にしました。
8時34分のバスで出かける。降水確率は0というものの、雲の多い空だ。西
大寺から乗った電車の窓から西の方を眺めていると、1月3日に歩いた、生駒山
から信貴山へ連なる峰の起伏が目に入る。そして、更に南に連なる二上山、そこ
を下ったところが竹内峠、穏やかな丘陵を越えて平石峠・・・昨年末に葛城山か
ら下山した峠だ。峠からやや登る角度がきつくなり、そのピークが岩橋山。そこ
から急な階段道を下りて岩橋峠。再び緩やかに高度を上げて葛城山に至る。更に、
一旦水越峠へ下り、金剛山へと続く。ダイヤモンドトレールの大半を見渡すこと
ができる。
そんな山を眺めながら八木駅に到着。近鉄大阪線の電車に乗換え、赤目口駅で
下車。ここは、有名な赤目四十八滝の入口で、行楽シーズンには賑わうところだ
が、今は閑散としている。
駅前から左手の自動車道路に入り、近鉄線のガードをくぐり正面の山を目指す。
ええっと・・・やまは・・・?? と見ると、正面に低い山なみが連なってはい
るが、どこがピークなのかもはっきりしない・・・そんな山だ。 「大した山じゃ
ないね・・・」 「ひっかえすぅ〜?」 などと、冗談を言いながら、宇陀川にかか
る橋を渡り、その先のR165を信号を渡る。信号を渡ったところを右に折れる。
国道に沿って歩き、道が右にカーブするところから、真っ直ぐ結馬(ケチマ)の集落に
入っていく。 「どこかに無動寺への左へ入る道があるはずだが・・・」 探しなが
ら歩いていると、左手に「無動寺」の文字の入った石柱がある。国道沿いにあるパ
チンコ店駐車場の手前だ。その角を左に折れて登って行く。ほぼまっすぐに民家
の間を抜けるようにして歩いて行くと無動寺の入り口に到着。よく見ると前方に
4人組のハイキングのパーティらしき後ろ姿が・・・ 「えっ、まさか、こんなと
ころに・・・」 「物好きな人もいるもんだねぇ〜」 なんて話しながら、彼らに近
づいてみると、まさしく、ハイキングの人達だ (^_-)
山門の手前から、右手の山道に入る。「 おっ、ここからは本格的な山道か・・
・」 と思っていると、すぐに、舗装された道に出る。左に折れて登っていく。広
い墓地に出る。墓地の縁に沿って道は続く。尚も舗装された道を登っていくと、
左にカーブするところに 「茶臼山ハイキングコース」 の案内表示があり、ここか
ら右手の山道に入る。ずっと、林道歩きか・・・と一寸気落ちしていたところだ
ったが、山道に入って俄然元気になる。歩きやすい道とは言えないが、林道より
はマシ。落葉の積もった踏跡を辿る。短い間だが、急な登りが続く。麓から見上
げて、ちょっと馬鹿にしかけていた山も、入ってみるとなかなかいいものだ。先
行するパーティの気配はなかったので、 「彼らは間違って林道を直進したのだろ
うか・・・」 などと考えたりする。溝状にえぐれた道をグイグイ登って、尾根筋
の林道に飛び出す。舗装こそされていないが、広い道が通っている。林道を左に
曲がる。さしたる起伏もなく、最後に右から巻くような感じで坂を登り、西の方
から上がってくる林道と合流、頂上のアンテナ設備の前に出る。
わずかに曽爾の方の展望が開けている。 「頂上はこの上のようよ〜」 というの
で、アンテナ設備のフェンスに沿って少し登ってみると三角点のある頂上。大き
な石があって、その上に乗ると多少展望があるかと期待させられるが、回りの木
立や電線に遮られて、期待していたほどの展望はない。それでも、西の額井岳か
ら左遠くには葛城・金剛の山々、南遥か遠くに尖がっているのは高見山か? そ
の左には倶留尊山と古光山あたりの特徴ある曽爾の山なみが続く。西大寺の駅で
買ったジャムパンを立ったままかじる。写真を撮ったりしていると、先ほどのパ
ーティが到着したようだ。別ルートはなさそうだったので、恐らく引き返して、
私達と同じ道を来たのだろう・・・
風も無く、割合暖かい感じだったが、長く止まっているとやや寒くなってくる。
下山にかかる。エアリアマップに載っているコースを歩いていては、夕方のヤボ
用に間に合わなくなるので、赤い線ではないが結馬の集落に直接下りる道を行っ
てみることにする。頂上から少し戻り、今度は林道を西へ下る。5分ほど歩いて、
右へのヘヤピンカーブのところで、左手のゲートの横の踏跡に入る。すぐに、ア
ンテナ設備があって、後は道なりに下っていく。古い仕事道なのか、あまり通る
人もいないのだろうが、しっかりしたジグザグの道が続く。相当下りてきて、民
家が近くなると、幾つかの枝道が現れるが、どれをとっても大差はないように思
う。取り敢えず、右へ右へと下りてみる。墓場の横の道路に出る。
ここで、ちょっと一休み。着替えをしてブラブラと下りる。ほぼ、思っていた
ところに下りることができたようだ。再び、R165の信号を渡り、駅へ向かう。
振り返って見る茶臼山は、登る前と同じ平凡な山にしか見えなかったけど、よく
見るとアンテナの位置で頂上の場所が判る。登ってみると、やっぱりいい山で、
特に登りの道は十分に歩きごたえがあった。落ち葉が沢山で里山の匂いがプンプ
ンの山でした。
駅に着くと、ちょうど電車が出たところで、20分ほど待たねばならない。駅
前の店で買った豚まんを食べながら、駅のベンチに腰掛けて次の電車を待つ。
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