サンカヨウの花咲く荒島岳1999年 5月 23日 (日曜日) 晴れ |
3時半起床、4時5分、自宅を出発。名神・北陸道を走る。日曜の早朝とあっ て混雑も無く、快調にとばす。ところがちょっしとたヘマをやってしまう。当初、 23日は取立山、24日に荒島岳に行く予定だったのだが、24日のお天気が怪 しくなったので、23日に荒島岳へ行くことにした。それなのに、下りたインタ ーは取立山に行くときの「福井北」・・・アラ、シマったーと慌てて、永平寺経 由でR158に入る。 回り道をしたものの、7時過ぎには登山口の勝原(カドハラ)スキー場の登山 口に到着。すでに10数台の車がとまっている。準備中の人も数人いる。登山口 横には綺麗なトイレある・・・それがドした (^_-) シロツメクサ、ムラサキツメクサの咲き乱れるスキー場の中を登り始める。伊 吹山に似た感じだが、もっと石がゴロゴロとしている。あまり急な傾斜ではない が、陽射を遮るものは何もない。そうそう、このコース登山口を出るともう水場 はない。砂利道をまっすぐ、一歩一歩踏みしめるように登る。最初のペース作り がかなり重要だ。その日の体調に合わせペースをつかむ。自分なりにゆっくり歩 いていると、いつの間にか背後に気配が・・・単独の若者がかなりのハイペース で登ってくる。直ぐ後ろにいる。すぐに追い抜かれる。軽い身のこなしでスイス イと登っていく。「まあ、こっちはトシだもんな・・・」と思いながらも、つい ついオーバーペースになってしまう (^_-) 正面のリフト小屋(?)の手前で、右手に折れて、急坂の登りとなる。林道ほ どの広い幅の道を登る。3回折り返して、最後は石のゴロゴロとした急斜面を登 ると上のリフト設備の横に出る。ここまでは、殺伐とした日陰の無い登りだ。こ こで一寸立ち止まって、息を整え、いよいよ、樹林帯の山道に入る。 ジグザグに少し登り、何箇所かの急登を登りきると、ややなだらかな尾根とな る。ブナの林もある、なかなか雰囲気のいい尾根道だ。緩い傾斜はちょっと休憩 にもなる。右手に小荒島岳らしき頂が迫ってくるともうしゃくなげ平は近い・・ ・という期待が高まる。 少し下って小さな湿地帯を過ぎると、しゃくなげ平への最後の登り。息せき切 って急坂を登ると、右手にもう一段、急坂が待っている。おお、まだあるのか・ ・・腹をくくりなおして黙々と登る。直線の坂を登りきるとしゃくなげ平。T字 路に右手が小荒島岳を経て中出に下りるコース。日が当たって暑そうだったので、 左手の荒島岳の方へ入った木陰で休憩に入る。荒島岳の頂きが見えている・・・ ほんとの頂上は、もっと奥のようだが・・・ 少し下ると分岐があって、右手に下ると「佐開(さびらき)」とある。荒島岳 へは、一旦まっすぐ下っていく。鞍部の湿地帯を過ぎ、いよいよ「もちがかべ」 の登りだ。苦しい登りが続くが、要所要所には鎖やロープがあって、よく整備さ れている。幸いお天気もよく、登りやすい状態だったが、雨でも降ると嫌な感じ のところもある。下山してくる方も多く、何人かとすれ違うが、道の狭いところ ではお互い譲り合って少しづつ進む。 |
ひとしきり、登り終えると、正面右手に頂上が見えてくる。小屋や反射板が見 える。頂上下の沢にはまだ雪が少し残っている。頂上への尾根道はちょうどラク ダの背に乗るような感じで、ルートがくっきり見えていて、先行する何人かの人 が取り付いている。 このあたりから、花も増えてくる。イワカガミ、ショウジョウバカマ、カタク リ、イワウチワなどが、パラパラと目に入るが、気持ち的にはゆとりがないので、 取敢えず頂上を目指すことにする。特にカタクリは目を見張るほど素晴らしい。 ソリが凄い。そんなカタクリを横目に見ながら、なんとか頂上に到着。 |
頂上には、すでに10人のくらいの人が休憩中。頂上は広い野原状になってい て、360度の展望。ただし、全体にかすんでいて、白山方面は頂上の雪が白く 光っているのがようやく確認できる程度。頂上にある展望の案内板を頼りに周辺 の山々を見まわす。 頂上には小さな社とコンクリ作りのアンテナ設備の小屋や反射板などが立って いる。社を除いては、ちょっとむさ苦しい感じのものだが、これらのおかげで遠 くからでも、頂上が確認できるメリットもある。少し早いが、反射板の近くにビ ニールシートを広げて昼食にする。周りの草原には黄色や白の花が咲きみだれ、 ポカポカと暑くもなく寒くもなく、心地よい。ただ、疲労のせいかあまり食は進 まず、バナナとおにぎり、あとは水分を補給する程度となる。 帰りは、写真を撮りながらゆっくり下りる。登りに見かけた花を見落とさない よう、注意深く下りる。カタクリ、イワウチワ、ちょっと枯れ掛けたショウジョ ウバカマやエンレイソウ。しかしなんといっても今回のメインはサンカヨウ。2 箇所くらいで見かけたが、群生していたのは1箇所のみ・・・途中ですれ違った 老人も「この山は花が薄いね・・・」とおっしゃっていた。時期にもよるのだろ うが、そんな気がした。確かに、群生というような派手さはないが、結構沢山の 種類の花が咲いていた。そして、私のよく行く山域ではないこともあって、私に とっては珍しいものが多い。オオユキザサ、ムシカリの花も見ることができた。 途中、しゃくなげ平で一服した後は、一気にリフトまで下る。驚いたことに、 こんな時刻から登ってくる人に何人も出会う。頂上までちゃんと行って下りて来 れるのだろうか・・・余計なことかも知れないが、ちょっと心配になる。リフト 設備の床の下で一休み。ここからは砂利道の下り。意外にてこずる。家内は何度 かひっくり返っていた (^_-) 登山口の水で汗をぬぐう。近くにある銀嶺荘に寄って、冷たいものでも飲もう と思ったが、どうも廃業したらしい。自動販売機すら無かった。 思いのほか、早く下山できたので「これだったら、日帰りも可能だな・・・」 と思いながら、今夜泊まる予定の山中温泉へ向かう。 |
1999年 5月 23日 (日曜日) 晴れ (メンバー) 芳子 |
07:05- 07:20 勝原登山口 07:55 リフト上 09:05- 09:15 しゃくなげ平 10:15- 11:00 1523.5m 荒島岳 12:00- 12:10 しゃくなげ平 12:55- 13:05 リフト上 13:30- 14:20 勝原登山口 |